前置き
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京都のバンドと言われて思い浮かぶのはどのバンドだろうか?
10-FEET?
くるり?
ヤバイTシャツ屋さん?
どれも京都を代表するバンドであるが、私がいま思い浮かべてしまうのは今年20周年を迎えるバンドだ。
JAPAN JAM、ビバラロック、サタニックカーニバル 新木場スタジオコースト、京都大作戦。
今年私がそのバンドを見た場所だ。(だいたいのバンドはいる)なんて言わないで欲しい。
そのバンドは今年20周年であり、最高にダサくてかっこいいバンドだ。
そのバンドはROTTENGRAFFTY。
正直、個人的に今年までというか今まで何十回と見たバンドである。
あまり興味はなく、「まあ、暇だから見るか」程度のバンドであった。
「熱くるしいな」くらいのバンド。
でも、それは“今まで”の話。
今年は早くも色々なフェスやワンマンに足を運んだのだが、今までと見えかたが違うのだ。
なんで今までもっとちゃんと見なかったのだろう。
激しい後悔に襲われるとともに、反省の念を込めてROTTENGRAFFTYのどこがかっこいいのか語りたいと思う。
本編
ライブがかっこいい
ずっと活動は知っていたし、曲も知っていた。
しかし初めに見た時はとにかく異質だった。
なぜかボーカルが二人いるし、片方はビジュアル系ぽいしギターは何故かスカーフみたいのを巻いてる。
「なんだこの集団は」
それが初めの感想。
MCがとにかく熱い。というかもう全てが暑苦しかった。あまり好みじゃないな。そう感じ、そこから見ることはなかった。
そして2019年、ビバラでまた見る機会があった。(ビバラのステージ割が変わったのでそれのお陰でもある)
そこで私はとんでもない衝撃を受けた。
「ROTTENGRAFFTY」というフラッグが上がり、メンバーが登場し、一曲目のイントロが流れた瞬間、とてもかっこよかった。
そしてある曲が鳴らされた瞬間、自分の中で確実にロットンに対する気持ちが変わった。
この曲である。
私は今まで「パンク」みたいな曲しか聴かなかったし、だからこそこの曲を聴いた時、新しい音に触れた気がした。
というか単純に自分のツボに入っただけかもしれない。
ロットンてパンクもラウドもダンスも色んな振り幅が出来るバンドなのだ。
というか「フェス」という場所でみたからこそ見えたものが多い。
フェスは一バンドだいたい40分くらいだし、その分バンドはキラーチェーンなどを多用する。
だからこそだ、その色々な「振り幅」が見えた。
踊らせて飛ばせて暴れさせる。まるでライブのバイキングのようだった。
もうこのバンドのライブでのたちまわりみたいな物に偉く感心してしまった。そして苦手だったMC、
「こだわりを貫き続けて気付けば20年。今が一番いいぜ! いろんな別れを越え、何度でも這い上がり叩き上げる。それをやり続ける。なんでもいい声を聞かせてくれ、輝き狂え」
そうか、メジャーからインディーとか底を知ったりしているからこそ、このMCが出てくるのかと。
どこか「嘘っぽい」と思ってた彼らの言葉もリアルでしかなかった。
嘘なんてなくて、ただただライブにまっすぐなバンドだ。
この熱さがまた楽曲のメッセージをさらに強くしているのかと。
まるでこの日が最後のライブかであるように全力でやっている。フロアも全力。気付いたら涙が流れていた。この景色だったんだな見たかったのはと、バンドもフロアも後悔しないように、だからこそ全力で、だからこそ熱い言葉で。この日が世界の終わりでもいいように。
だから私も彼らに全力で向き合った。
ロットンは後ろのほうで見てても魅力は半減する気がする。このバンドのライブに対する気持ちは並大抵じゃない気がする。アリーナ前方で彼らと対等に覚悟を決めてこそ、そこで初めてROTTENGRAFFTYというバンドが分かると思うのだ。だからこそ「熱苦しい」のだ。
今ではROTTENGRAFFTYというバンドは違った意味で「熱苦しい」と思えるし、そこが魅力だとも思ってる。
だって熱苦しくなきゃ「輝き狂って夢の中」なんて歌詞書けないでしょ。
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歩みがかっこいい
順風満帆に20年を歩んできたのではない。
メジャーデビューしたりやめたり、会社もガンガン変わって一回底を見てる。
そして先日、盟友である松原さんが亡くなった。
本当に色々ありすぎて書ききれない。
だからこそ一時期「大丈夫か?」「なにやってんだ」と本気で思う時期もあった。
でも本当にそういう事を踏まえて20周年を迎え、色々なフェスでステージに立つ彼らを見ると、冷静には見る事はできない。
先日のサタニックなんて見守るファンの方の顔が優しすぎて、もうまさに我が子を見守るソレだった。
今が旬のROTTENGRAFFTYを見て欲しい
結局、ここに行き着く。
今のROTTENGRAFFTYは旬だ。
ライブをやれば毎回ベストライブになる。
それはライブを見ていただいた方ならわかると思う。
20年。
色々なバンドが当たり前のように○周年と言うが、バンドを続けることがどれだけ難しいか、考えても想像はできない。
しかもROTTENGRAFFTYはいつ止まってもおかしくないと思っていたし、「もう終わった」と思われた時期もあった。
だからこそ今、こうしてステージに立っている事がどれだけ凄いことか、しかもツアーをまわりたくさんのバンド、ファンに祝われ、フェスではヘッドライナー。
誰も予想しえなかっただろう。
でも、まだまだROTTENGRAFFTYには伸び代があると思う。
まだまだ上に行けると思うし、まだまだ大きい箱でやれる。
20周年でまだまだ伸び代があるバンドなんてそういない。
だからスタートが遅くなった分、これからこのバンドを見逃したくないし大きい場所でまた全力で熱苦しいライブを見たい。これからが楽しみだ。
筆者プロフィール
ふじりん(@fujirin0507)
めっちゃたくさんライブに行く人。
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