MAN WITH A MISSIONの前身とされるGRANTZについて
MAN WITH A MISSIONの前身とされるバンドについて書こうと思う。
まずはマンウィズが公式に発表している設定はこちらになる。
19XX年、地球が度重なる戦禍に見舞われていた時代、エレクトリックレディーランドと呼ばれる地球の最果てで、天才生物学者であるジミー・ヘンドリックスによるマッドサイエンスの結果、生まれた生命体とされる。
ジミー自身はギターを趣味としていたことで、音楽の能力がプログラミングされた。
超人的な肉体と頭脳を持つため、アドルフ・ヒトラー、ヨシフ・スターリンと言った権力者から、ギレン・ザビに至るまで利用されることとなり、罪の意識に苛まれたジミーは誰の手にも渡らせぬよう、命と引き換えに南極の氷河の中に氷漬けにした。
凍結中は、オオカミならではの発達した聴覚で世界中の様々な音楽を聴いていたが、1997年に開催されたAIR JAMで演奏された音を聴いたことをきっかけに、音楽で何か世界を変えられないかと音楽活動を志すようになる。
以後凍結状態が続いていたが、2010年になり、地球温暖化の影響で氷が融けてしまったために復活し、バンド活動を開始した。
要はジミヘンというギタリストが大好き(このギタリストはすごく偉大なのです)な、エアジャム世代ど真ん中の音楽好き集団ということです。
「1997」という歌が彼らにはあるが、この歌は、まさしくエアジャムを観て音楽でメシを食うことを志した意志を表明する歌だったりするわけだ。
エアジャム世代だとすると、彼らの前身とされるバンドはこちら。
GRANTZ。
2001年に結成されたバンドであり、マンウィズが結成する2010年の一年前に解散したバンドである。
マンウィズの初期の名曲である「NEVER FxxKIN’ MIND THE RULES」や「ROCK IN THE HOUSE」を作ったバンドでもある。
マンウィズの楽曲にも、このバンドの流れを感じさせる部分がある。
で、GRANTZはスラングの言葉でクソガキという意味なのだが、末尾をsではなくzにしたのはそれがカッコいいから、ということだった。
バンドを解散してオオカミのお面を被った理由は、「売れたいから」「戦略としてそうしたかったから」だけでは片づけられないように思う。
これでもGRANTZは下積みを重ね、少しずつライブハウスのキャパも広げ、フェスに少しずつ参戦していたのだ。
けれど、今のペースだったら、GRANTZの時代から公言していた「日本の音楽シーンに風穴を開ける」という野望に到達するのは厳しいと感じた。
音楽的に成熟していたGRANTZがブレイクするには、もっと根本的な何かを変える必要があったように見える。
だからこそ、覚悟を決めてオオカミバンドになる道を選んだのだろう。
もちろん、言い訳は許されず、マスコット的、コミックバンド的な扱いをされる可能性もあったはずだ。それでも、「よりたくさんの人が自分たちの音楽を聴いてくれるきっかけになるなら」と考えて、彼らはMAN WITH A MISSIONになる道を選んだのだろう。
彼らがバンド名に託した「使命」を果たすまでは、そのマスクを脱がないという美学があるのだろう。
こうやって背景を知ってからマンウィズの音楽を聴き直してみると、楽曲のひとつひとつに込められている覚悟の重みが、少し違って見えてくる。
キャラクター性ばかりが先行して語られがちなバンドだけれど、その裏には、GRANTZ時代から積み上げてきた「日本の音楽シーンに風穴を開ける」という強い意志がある。
そうした意志の積み重ねが、マンウィズを紅白に出るほどの存在へ押し上げたのかもしれない。その背景こそが彼らの真の魅力なのだろう。
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