もうすぐ6月10日・ロットンの日に近いということで、せっかくなのでROTTENGRAFFTYの記事を書こうと思う。
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ところで、実は2017年はロットンにとって注目に値する年となっている。
というのも、ロッキンでついにポルノグラフィティと初めて顔を合わせるのだ。(厳密に言えば、顔を合わせられるかどうかはわかんないけど、同日参戦が決まったのである)
なぜ、ポルノとの顔合わせが重要なのか?
実は、ロットンはポルノ超特急という主催フェスを行っているのだが、この「元ネタ」はポルノグラフィティなのである。
厳密に言えば、ポルノグラフィティとロットングラフティーって名前似てるね→じゃあイベントはポルノを立ててしまおう、という悪ノリから生まれたものなのだが。(まあ、本当のところは知らんけど)
でも過言ではないと思う。
いずれにせよ、広島の因島が生んだ大スターであるポルノグラフィティと、京都のドブネズミことロットングラフティーが、あのポルノ超特急で共演する可能性が(僅かではあるが)出てきたというのは、夢のある話ではないか。
ところで、ロットンはポルノ超特急だけでなく、色々なライブを行っている。
ロットンという言葉を見てもらったらわかる通り、彼らは6月10日をロットンの日と銘打って、毎年記念碑的なライブを行っている。
ちなみに、ロットンを610とかくと、ロトとも読める。
ロトといえば、ドラクエであり、ドラクエといえば、盟友10-FEETの登場SEもドラクエのBGMである。
こんなところにも繋がりが見えるあたり、ロットンと10-FEETはニコイチだなあ、と改めて思ったり思わなかったり。
話が逸れた。
ロットンとお布団の違いがわからない人のために、ロットンの魅力をざっくりと掻い摘んで話していきたいと思う。
魅力1.音楽的雑食性
ロットンは本当に多様な音楽に精通している。
ジャンルでいえば、ラウド、スカ、パンク、エモ、ハードコア、メタル、エレクトなどに精通しているし、「切り札」のようにイントロでハーモニカを使って青春臭いを感じを出すこともあれば、「D.A.N.C.E」のようにEDM臭漂わせて音楽をしてみたりと、音楽の引き出しが本当に広い。
いわゆるV系に造形が深い一方で、自身のイベントではお笑い芸人の招聘も多かったりと、その辺の振り幅もなかなかに大きい。
ちなみに「CL∀SSICK」に収録されている「(無題)」は尊敬するhideへの思いを綴った曲である。
トリビュートへの参加作品も多い。
BOØWY、永井豪、ゲルググ、ドラマ「QP」などなど、参加しているトリビュートの種類も雑多だ。
(さらに言えば、トリビュートに参加したバンドの楽曲の権利に引っかかってオリジナル作品が販売中止になったバンド、という前代未聞の出来事を引き起こしている点でもロットンは特異である)
歌でいっても、ラップ口調で歌うこともあれば、デスボを使うことあるし、場合によってはコブクロばりに絶妙なツインヴォーカルの絡み合いをみせることもある。
メジャー第一弾シングル『悪巧み〜Merry Christmas Mr.Lawrence』は、坂本龍一による「戦場のメリークリスマスのテーマ」にロットングラフティー流のアレンジを施し、かつ、彼らのオリジナル曲の「悪巧み」を融合させた意欲作である。
これだけをみてもわかるとおり、ロットンは色んなエッセンスを我が物として組み込み、消化してしまう「雑食さ」こそがロットンの魅力であることがわかるだろう。
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魅力2.飽くなき挑戦心
彼らのバイオグラフィーを辿ればわかるが、彼らは本当に色んな変化をしていることがわかる。
例えば、バンド名。
元々はロットングラフティーというカタカナ表記だったが、2010年からROTTENGRAFFTYというアルファベット表記になっている。
また、彼らは2度メジャーデビューを果たしている。
1度目は2003年、デビュー先はなんとキングレコード。
ちなみにこの時から、Dragon AshのIKÜZÖNE(馬場さん)をプロデューサーに迎えていたりする。(だから、馬場さんとも親交が深かったわけだ)
二度目のメジャーデビューは2015年、Victor Entertainment内レーベルでそれを果たす。
12年ぶりのメジャー復帰となったわけだ。
ちなみにそこで最初にリリースしたミニアルバムがいきなり権利関係で販売停止になったりと、色々あったわけだが、それでも彼らは新作を意欲的に発表している。
ただ、勘違いをしてほしくないのは、ロットンは別にパクリバンドではないし、元々オマージュの多いバンドであるということだ。
「IMPOSSIBLE IZ NOTHING」もその一曲だ。
この歌は、最初のギターリフがXの「ART OF LIFE」にそっくりで、Aメロの演奏も明らかにXを意識した弾き方になっているし、ギターソロの構成もまったく同じだったりする。
が、これはパクリではなくXに敬意を払いつつ、ロットン風に消化するという、まさしくロットン流のオマージュなのである。
この他にも、自身が影響を受けた音楽をわざとそれとわかるように取り入れる事例がいくつも散見されている。
あくまでもロットンなりにリスペクトなわけである。
パクリに見える一つ一つの全てが。
さて、変化の話に戻ろう。
その前にひとつ質問があるのだが、スーツが衣装のバンドといえば誰を思いつくだろうか?
ボーディーズ?と思っているお方、実はロットンも昔はスーツを着てライブをしてたのだ。
しかも10年くらい、ずっと。
実は、『This World』のリリースと同時に、10年間衣装だったスーツを脱ぎ棄てたのだ。
「This World」のMVでは、見事にスーツを燃やしている。
つまり、ロットンは衣装も変化したバンドというわけだ。
ちなみに、このアルバムからバンド名もカタカナ表記からアルファベット表記に変わっている。
これは権利関係的にやばくなったからとかではなく、過去のロットンを脱ぎ去って、新しいROTTENGRAFFTYが始まることを布告させる意味合いがあった。
ちなみにメンバーは、この辺りから曲の作り方についても変わったとコメントしている。
KAZUOMI:今はほとんどの曲がライヴでやりたいから、という気持ちで作ってるんですよ。
<中略>そこをより強く意識するようになったのは……音源が出せなかった時期なんですよね。CDを出すところがないから、ライヴしかなかったし、それが良かったんじゃないですかね。
実は「This World」をリリースするまでに4年の月日を費やした。
リリースするためのレコード会社が見つからず、四苦八苦な日々が続いていたのだ。
だから、音源派バンドからライブバンドという「変化」をすることができたし、楽曲に対する捉え方も「変化」したわけだ、彼らは。
このように、ロットンはたくさんの変化を経て、ここまできたことがわかる。
が、こんなにも色々な変化をしているのに、この18年間、一度もメンバーチェンジはしていないのである。
「変わる必要のあるもの」と「変わってはいけないもの」を理解しているからこそ、ロットンは強いバンドなのかもしれない、と思ったり思わなかったり。
PS:ロットンというバンドの由来について。
NAOKIはこれについて、このように述べている。
A.結成前に自分のやってたバンドで京都グラフティーって曲があったんですね。何かグラフティーの意味を勝手に青春とかやと思ってたんです。アメリカングラフティーって映画とかあるやん。んでロットンーROTTEN これは勿論セックスピストルズのジョニーロットンからもデカイし、当時好きやったMAXUSってBANDの曲で【ROTTEN】って曲があったんです。バンド初期はその曲をSEにも使ってました。まっ響きもええしとにかく憶えやすいし。さらに憶えやすくカタカナ表記でロットングラフティーにしたのだ。そして皆青春時代があまり光り輝いたもんではなかったな〜ってのもあり、腐った青春=ロットングラフティー、このバンドで青春取り戻せーっオラァーみたいな勢いでつけました 。後で調べたらグラフティーは青春ではなく落書きでグラフティーでなくグラフィティーでGRAFITIやしグラフティーって伸ばす棒線もいらないし、今だにバンド名をよく間違われます。だからあえて英語表記もGRAFITIでなくGRAFFTYなのだ。もう造語だ後付けだ 究極は何でもいいのだ。ここでちゃんといっときます。
とのこと。
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