前説

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「好きだなあ」「良いなあ」と思うバンドの記事を頻繁に書いている。

んだけど、「好き」「良い」とかにも種類というか純度というか、内実に違いがある。

そのことを実感する日々だったりもする。

こと素直な気持ちでライブが好きだな〜と思うバンドに限っては、自分の中である法則があって。

よくステージ上で動くバンドマンが在籍しているバンドであることが多いのだ。

不思議なことに。

というわけで、そういうバンドを紹介したい。

本編

UNISON SQUARE GARDEN

とにかくベースの運動量がすごいことでおなじみのバンド。

「動く ベース」だと、田淵を連想する人も多いのではないだろうか。

この「動く」の部分、ネタにされていることも多いけれど、けっこうこの「動く」って重要だなーって思っていて。

この「動き」って演奏している楽曲とシンクロしている。

要は演奏していることの楽しさが伝わってくるのだ。

楽しさを爆発させている=めっちゃベースを弾きながら動く、に繋がっているのかなーと思っていて。

で、ライブを楽しそうにしているからこそ、ライブにすげえグッと来るというか。

しかも、「煽る」みたいに、客ありきの動作ではなく、単純に自分がやっていることを楽しんでいて、それ故に動いているってところが重要で。

ショー的なパフォーマンスとしての「動き」なのではなく、自分の感情を発露させるための手段としての「動き」であることにポイントが高いというか。

だからこそ。

田淵の「動き」ってめっちゃ良いんだよなーと思うのだ。

関連記事:田淵っぽい文章で書こうとするユニゾンのライブレポ

スピッツ

スピッツのベースである田村もここぞというときに動く。

で、田淵の項目でも書いたように、その「動く」が楽しさな発露になっていて、そこがすごく良いのである。

これ、たぶんスピッツのライブレポでも書いたと思うんだけど、スピッツなんて大ベテランのバンドなのに、めっちゃ瑞々しくライブをやっていることを楽しんでいるのである。

ベースの田村もそうだし、ドラムの崎山もそうなんだけど、めっちゃ楽しそうにライブをやっていて、それが「動き」として現れているのである。

だから、自然と顔からも楽しんでいる感が伝わってくるし、それが音にも乗っかっていい感じに響くというか。

スピッツの場合、そういうモードが作品に現れていて、なお良いのである。

根本として、自分たちが音楽を楽しんでいて、それが見ていて伝わるバンドが好きなんだな―と思ったりするのである。

関連記事:ロックバンドであるスピッツの話

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the band apart

ギターに川崎っていうのがいて、そいつがバンアパのステージだとセンターに立っている。

で、その川崎はずっとヘドバンをしながらギターを弾くのである。

MVでも首を振っているが、ライブでも最初から最後までずっと首を振っているのだ。

この永遠とヘドバンをしながらギターを弾く川崎が、昔から自分はすごく好きで。

しかもバンアパは聴いてもらったら分かる通り、メタル的な要素というよりもオシャレな感じが色濃くある。

で、よく聴いていくと、二本のギターの対照的な立ち位置になっている。

というかメンバー全員がそれぞれまったく違った方向性にテクっていて、かつ自分の音楽性が「動き」にも現れるという面白いバンドなのである。

なお、ライブ中、川崎は絶対に原(ベース)の方を向かない。

本人曰く、原を見てしまうと笑ってしまうから、常に顔を原から反らせているらしい。

関連記事:存在感強めな愛すべきベーシストたち

BRAHMAN

このバンドは、ボーカルのTOSHI-LOWがよく動く。

もちろん、楽器を弾かないボーカルって、ライブ中わりと動きがちではある。

んだけど、TOSHI-LOWの動きって、他のボーカルのそれとちょっと性質が違うのだ。

マイクスタンドをへし折るとか、ダイバーをなぎ倒すとか、そういう話ではない。

確かにそういう暴力的なエピソードが踊りがちだけど、言いたいのはそこではない。

むしろ、逆の話で。

TOSHI-LOWて、暴力的な一方で、すごい繊細な動きだったりもするのだ。

指一本、気を張って動かしているように感じるのだ。

観られることを意識して、肉体を研ぎ澄ましたようなものを感じるのだ。

これはパフォーマンスをみてもらったらわかるんだけど、手の先足の先まで、こだわって動かしているのである。

細部にも、ものすごくこだわっているのだ。

だからこそ、BRAHMANのライブって、ちょっと他のバンドとは違う説得力を感じるのかなーと思っていて。

荒々しくやっているけれど、めっちゃ繊細なところにも気を使っている。

暴力的なのに優しさを感じるのは、そういう細部にこだわっているからこそ感じるものなのかなーなんて思うのである。

関連記事:武道館後に捧ぐ!BRAHMAN「梵唄」の感想と個人的解釈!

まとめ

というわけで。

結論。

自分は、ステージでよく動くバンドマンが好き、ということがわかった。

もちろん、動いていたら好きとか、そういう単純な話じゃなくて、理由を紐解けばもっと別のところにあるわけだけど。

ただ言えるのは、「動き」にも想いって宿るんだろうなーということ。

で、そこにある想いに共鳴をしているからこそ、「動くバンドマン」に、よりぐっとくるのかなーなんて。

そんなことを改めて思うのである。

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