BE:FIRSTの「Brave Generation」の歌詞とサウンドに漂うメッセージ性
毎週、配信された新譜を聴くところから、その週の自分の音楽ライフが始まる。
当然、そういうライフスタイルなので、新譜との「はじめまして」はサブスクリプションであることが多いわけだ。
そういう接し方だからこそのエピソードとしてよくあるのは、あとからシングルと出会うときの驚愕。
どういうことか?
配信では<単曲>として発表されていたものが、あとから再収録されて<シングル>という形態で発表されることに知ることもよくあるわけだ。
ただ、その<シングル>の並びをみてみると、配信で「大名曲やん!!!!!」と思っていた曲が、シングル的には<表題曲>ではなかった。という事実を知ることがよくあるのだ。
まあ、今のリリース形式だと表題曲とそうではないところにそこまで隔たりはないのかもしれない。
が、あの歌がメイン曲じゃないとは・・・・。
今回のシングルの布陣、すげぇなあ・・・・ということは、よくあるわけだ。
ところで、自分は最近、BE:FIRSTの新曲「Brave Generation」にハマっている。
で。
てっきり、この歌こそがセカンドシングルのど真ん中になる歌だと思っていた。
・・・のだが、どうやら、この歌はセカンドシングルの収録曲のひとつという位置づけである、という話をきいた。
細かな実態は知らないが、「Brave Generation」は表題曲ではないという噂をきいたわけだ。
そこで思ったのだ。
「Brave Generation」は、セカンドシングルにおける魅力の一端でしかないのか、と。
そんな慄きにも喜びを感じている自分がいる。
なぜなら、それほどに「Brave Generation」に惹き込まれている自分がいるからだ。
というわけで、この記事では「Brave Generation」のことについて書いてみたいと思う。
本編
サウンドの話
まず、印象的なのがそのサウンド。
オルタナティブな歪んだギターが存在感を示すアレンジ。
・・・かと思えば、エレクトリカルな響きもあって、不思議な手触りのトラックで、楽曲は進行していくことになる。
何かしらのジャンルの焼き直しではなく、常に新しい地平を切り開いてきたBE:FIRSTだからこその音楽性。
内実を細かくみていくと、Novel CoreとSKY-HIが描き下ろした楽曲に、KMのエッセンスが加わっているからこそ、この音楽に到達したことを知る。
アグレッシブかつ技巧的な印象を与えるのは、確固たる布陣で楽曲を手掛けたからであるといえよう。
にしても、本当に面白い色合いのサウンドだよな、と思う。
ボーカルの話
しかし、それ以上に重要なのは、そんなややこしい(という言い方が正しいかは微妙だが)歌を華麗に歌いこなしているBE:FIRSTのメンバーの素晴らしさ、である。
楽曲全体でみると、「Brave Generation」の冒頭は、ロック色が強い展開をする。
でも、楽曲の装いとしてはダンスチューンな雰囲気もあるのだ。
そのため、ボーカルとしてはエモーショナルさとスタイリッシュさを求められることになる。
サウンドがどちらかにわかりやすく舵を切っていたなら、ボーカルだってどちらかに傾倒して歌いこなせばいい。
でも、絶妙なバランス感の中で楽曲が進行するから、どちらかに傾倒したボーカルを披露すると、楽曲から浮いてしまうことになるわけだ。
つまりは、歌いこなすのが難しい歌なはずなのだ。
しかし、BE:FIRSTのボーカルは、そういうことが一切ない。
目まぐるしくボーカルがバトンを渡していく構成なんだけど、その流れがどこまでも必然的であり、美しいのだ。
故に「Brave Generation」が持つ音楽性が際立つし、その世界観が確固たるものになっていく。
途中にはラップパートも挟まるが、そこの部分も唐突感がなく、楽曲の流れの中で綺麗に落とし込まれていく。
そして、ボーカルの温度感が絶妙だからこそ、サウンドが際立つ歌でありながらも、言葉のメッセージが伝わる歌にもなっている。
足掻くよ もう一回
等身大のままで
どこまでも逃げる影 追いかけて
このフレーズが個人的に好きで。
<足掻く>という言葉を使いつつも、<等身大>であることを強調する流れに、ぐっとくるのだ。
複雑に絡みあうサウンドの中、軸足ぶれずに<自分たちの歌>を紡ぐBE:FIRSTだからこそ、このフレーズが響く。
自分は、そんな風に思うのである。
まとめ
きっと聴けば聴くほどに魅力が宿る楽曲だと思う。
なので、もう少し時間をかけて楽曲を聴いてみようと思うが、一旦の感想として、言葉をしたためてみた。
なにより、セカンドシングルがどんな完成度になるのか楽しみで仕方がない。
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