令和にリリースされた歌詞がぐっとくる楽曲たち
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自分はあまり<歌詞>に比重をおかない。
というよりも、<歌詞>がハマるのは音楽を好きになるうえでの順番としては、後ろの方、という言い方が正しいかもしれない。
メロディーやサウンド、あるいはボーカルの感じといった、歌詞以外の要素が優先的にあって、そのあとに<歌詞>という要素が大事になるのだ。
でも、好きになった歌が末永くぐっとくるうえで<歌詞>の要素はすごく大事で。
歌詞にぐっときた曲は往々にして自分敵にロングセラーになることが多いのだ。
というわけで、この記事では昨年〜今年にかけて<歌詞>にぐっときた曲をいくつか紹介してみたい。
本編
星野源 「不思議」
今いる場所を<地獄>と捉えつつも、その中で幸せを模索する視座にぐっとくる一曲。
全てにある種の絶望を認めつつも、その中でちゃんと描くことができる希望を見出す。
星野源らしい眼差しが炸裂した「不思議」。
単なるラブソングでは収まりがつかない風呂敷の大きさにぐっときてしまう。
<地獄>というワードはストレートに使くせに、それ以外の要素は「孤独の側にある」や「愛に似た強い」といった、身長さで形容する感じ。
このフレーズのひとつひとつにぐっときてしまうのである。
三浦大知 「Le Penseur」
一見すると抽象的な言葉が並ぶ三浦大知の「Le Penseur」。
でも、その中でもきっちりとした鋭いメッセージ性を感じさせるところが面白い。
確かに丁寧に聴くと、三浦大知が他の曲を通じてコロナ禍で表現した要素と繋がる部分もある。
直接的表現するわけだけではなくて、あくまでも聴いた人がしっかり考えること、にスポットを当てているところが何よりも三浦大知らしい。
兎にも角にも、思考をドライブさせる歌詞なのが良いよなーと思ってしまう一曲。
関連記事:三浦大知の「Le Penseur」の歌詞とダンスからの勝手なる考察
スピッツ 「大好物」
スピッツ語録満載といった感じの一曲。
かわいいのに、なんだかひねくれている面白さを感じさせてくれる。
スピッツの歌って、難しい言葉を使っているわけじゃないのに、<難解>と形容されることもある広がりを感じさせてくれるところ。
潤沢なる想像力がある草野だからこそ描くことができる世界観にぐっとくる。
個人的には<つまようじでつつくだけで 壊れちゃいそうな部屋>というフレーズが好きである。
関連記事:スピッツの「大好物」を歌詞のフレーズひとつひとつから味わう選手権
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マカロニえんぴつ 「なんでもないよ、」
回りくどい言葉の中に宿る確かな想い。
はっとりだからこそのメッセージが宿っている気がして、とても歌詞が好きな一曲である。
そのうえで今の時代だからこそメッセージ性と、流行りで終わらせない強度の両方を感じさせるのが良い。
からだは関係ないほどの心の関係
言葉が邪魔になるほどの心の関係
上記のフレーズが、特に芯を食うような心地にさせられて、ぐっときてしまうのである。
関連記事:マカロニえんぴつの「なんでもないよ、」の歌詞が持つ文学性
Official髭男dism 「アポトーシス」
色んな人が言っている言葉であるけど、まるで人生2週目のような<悟り>の感じ。
一度、人生を見届けたかのような視野の広さがぐっと来てしまう言葉である。
長い年月を過ぎて、人生の<終わり>を考えたときに改めて聴きたい一曲だし、歳月が経てば経つほどにこの歌が歌う優しさと悲しさの意味が見えてくるんだろうなーなんてことを思う。
いや、やっぱり30歳の人間が書く歌詞じゃないでしょうよ(良い意味で)
まあ、自分も同じくらいの歳なので何とも言えないんだけど、歌詞が見通している景色がやっぱり違う感じがするんだよなーと。
・・・なんてことを置いといて、何度も何度も歌詞を見つめながら聴きたくなる一曲なのである。
別れを予感する物悲しさがありつつも、髭男のどんな歌よりも真っ直ぐに愛を見据えている感じにぐっときてしまうのである。
関連記事:Official髭男dismの「アポトーシス」の歌詞から感じる圧倒的なドキュメンタリー性
まとめ
というわけで、令和にリリースされた歌詞がぐっとくる楽曲たち、なのでした。
まあ、<令和>と書いたけれど、2021年~2022年の楽曲に絞りましたよ、と。
いや、ほんと「アポトーシス」なんて、これから先も何回も聴くことになりそうな歌なんだよな。
そんなことを思いながら、1月の終わりに思いを馳せる今なのでした。
では、今回はこの辺で。
ではではでは。
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