Sexy Zoneの「puzzle」の感想

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もっと前に感想を書こうと思ったんだけど、なかなか書き進められないまま、気がつくと3月も終盤。

いやね、改めて思うけど、Sexy Zoneって本当に色々あったし、なんなら「色々」の道中すぎるよなあと思うジブがいる。

そんな波瀾万丈なSexy Zoneの物語については、きっとファンそれぞれに色んな想いがあるのだとは思うのだ。

それを考えた時、自分はそれぞれがファンが持っている感情について想像するしかできないし、自分がごときがわかったフリをして語るなんて、そもそも畏れ多い話だよなーと思う。

だから、「puzzle」についてどういう切り口から言葉を進めるのがいいのかなーと、ついつい考えてしまう自分がいたのだった。

それでも、自分はあるタイミングからSexy Zoneの作品をリアルタイムで聴いてはきて、その都度、定期的に感想を書いたので、そのときの気持ちを振りかえながら、言葉にしようと思った。

で、実際に振り返って思うのは、Sexy Zoneが生み出す音楽は、いつも他のアーティストにないワクワクに満ちていた、ということ。

いわゆる、今の流行りのJ-POPっぽさもなければ、近代のK-POPっぽさもない。

あるいは、最近の多人数のボーイズグループでよく見られるヘヴィなヒップホップ的なアプローチに傾倒することもない。

他のグループの音楽とは異なる参照点からワクワクを紡いでいき、それをSexy Zoneだからこその視点と色合いで再構築していく。

そういう面白さが、Sexy Zoneの音楽にあった。

特に自分は、『POP × STEP!?』から積極的にリアルタイムで聴くようになったので、「RUN」以降の楽曲に思い入れが強かったりするんだけど、『ザ・ハイライト』も『Chapter II』も良い塩梅で自分たちの道を切り開いている感じがしていて、王道もマニアックも行き交うことができる、新たな可能性をびしばしに感じていたのだった。

 

 

 

それは、Sexy Zoneの5人だったからこそ。

そのことは、間違いないし、「puzzle」を聴いて、改めてそのことを強く感じた。

そこで、この記事では、そんな「puzzle」の感想を書いてみたい。

「puzzle」と金井政人の話

「puzzle」を聴いて最初に思ったのは、歌詞の眼差しの素敵具合。

自分がバンドが好きで、BIGMAMAも好きで、そういう贔屓目があるのかもしれないが、今作の金井政人の歌詞がめっちゃ良いなあと思ったのだった。

というのも、今作は、BIGMAMAの金井政人が作詞を手がけている。

過去にも、金井政人がSexy Zoneの楽曲の作詞を手掛けることはあったが、今作は過去一の素敵具合かもしれないと思っている。それほどに、金井政人の歌詞力が際立っている印象を受けたのだ。

どういうテーマを受けて、金井政人が作詞を進めたのかはわからない。

が、今のSexy Zoneが歌うからこそ、があまりにも際立っている歌詞であるように感じたし、色んな要素の抱擁を抱きしめながら、最終的に朗らかに終わらせるロマンチックな感覚に、ぐっときてしまったのだった。

命の数だけ
好きな色があるように
お互いのセンスを認め合う時代だ

この導入のフレーズのバランス感がまず絶妙だ。

そんなフレーズを、誰よりも自分の色を研ぎ澄ませてきた中島健人が、いつも通りの自分の色を出すように歌いこなす。それがとにかく良い。このフレーズだけで、色んな意味で「Sexy Zoneだからこそ」が集約されることになる。

それでも多少は
好き嫌いくらいはあるでしょう?

と、歌のメッセージにちょっとした対立構造が出るタイミングで、佐藤勝利がバトンを継いで、優しくメロディーを紡ぐところもポイントだ。佐藤勝利のボーカルとしての表現力が年々研ぎ澄まれていることを感じさせるパートでもある。

ほら相性次第で気分上昇さ

この部分では、朗らかに歌いこなす松島聡のボーカルが印象的に響く。佐藤勝利がしっとりと歌いこなすからこそ、良い意味で、松島聡のボーカルの違いが見えてきて、早速ここのボーカルの個性が爆発しているのが良い。

そうなのだ。

どんな歌でもそうだけど、同じ歌でありながら、フレーズごとに描いている感情や空気感ってきっと微妙に違ってくる。

Sexy Zoneは、メンバーそれぞれがパートを担うからこそ、それをクリアにボーカルの表現に現出させている印象なのだ。この辺りも、Sexy Zoneだからこそ、の要素と言えるのかもしれない。

また、次のBメロでは、これまた自分のカラーを出すように、菊池風磨が穏やかさと力強さを併せ持ちながら、メロディーを紡ぐのだが、ここのテンション感も素晴らしい。

しかも、これって歌が上手いとかそういう次元を超えた話だ。

なので、レッスンしたら出てくる要素かというとそんなこともなくて。

Sexy Zoneの個性だからこそ、歌詞を「生きた物」に変えていくことができるというか・・・。

まとめると、「puzzle」って確かに金井政人の歌詞が良いのは前提である。

んだけど、良い歌詞が良い歌詞以上の感動を与えてくる。

もっと言えば、歌詞が「届く言葉」になっており、なぜかというと、Sexy Zoneがそれをそれぞれのカラーで歌っているから。個々がそれぞれの表現力に磨きをかけて、それぞれの表現で歌うからこそ、それぞれのフレーズが際立つのだ。

・・・という感じで、Aメロ・Bメロでそれぞれのカラーを発揮するからこそ、サビでユニゾンになったときの破壊力がより鮮烈になる。

しかも、歌声のトーンと歌詞があまりにもリンクしているのだ。

さんざん異なるカラーを提示してきたメロパートと、違うカラーを持ち合わせた歌声が「揃う」からこその力強さの対比。

それは「puzzle」がサビで伝えるメッセージともリンクしているように感じていて、「puzzle」のメッセージがよりダイレクトに届くことになる。

Sexy Zoneのこれまでの歴史や進化をすべて抱擁しながら、それがSexy Zoneの歌声と歌詞に集約されるような心地になって集約されていくような心地をぼ終えたのだった。

あと、「puzzle」のMVではそれぞれが中島健人から佐藤勝利・菊池風磨・松島聡それぞれに違う花を贈るようなカット割りでMVが構成されているが、そういう演出も繋がりを感じていて、

・Sexy Zoneの物語

・Sexy Zoneの「puzzle」の表現力

・「puzzle」の歌詞

・「puzzle」のMV

その他色んな要素がリンクして、色んなものを抱き抱えつつも「いい日」に昇華していく心地を覚えるからこそ、「puzzle」がどこまでも刺さるし、自分的にはどこまでもぐっとくる歌になるのである。

まとめに代えて

「puzzle」を聴いて、改めて思った。

Sexy Zoneって凄いグループだなあ、と。

ただただ、そう思った。

それをもう少しちゃんとした言葉で口にするならば、「puzzle」で感じた感動や引き込まれ具合が、やっぱりSexy Zoneにしか作れない何かだなーと思ったのである。

これは上手さとかそういう話でもない。

ジャンルがどうとか、そういう話でもない。

Sexy Zoneの表現力の高さであるし、それぞれのカラーを極めてきたからこその感触なのかなーと思うのだ。

だから、誰かと比較するとか、そういう次元ですらないことを、改めて強く感じた、そんな音楽体験でもあったのだった。

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