SixTONESの「音色」、ボーカルの存在感がどこまでも秀逸な件
[ad]
エッジの効いた歌も良い。
ジャンル性の強いも歌も良い。
でも、そういう趣向性の強い歌を浴びまくっているタイミングだからこそ、歌メロど真ん中の優しい手触わりの歌を聴いたときの破壊力ってすごいものがある。
え、何の話かって?
SixTONESの楽曲の話である。
というのも、2023年のSixTONESは「ABARERO」然り、「CREAK」然り、「アンセム」然り、どちらかというエッジの効いた楽曲を歌ってきた印象だった。
そういう楽曲にはそういう楽曲の良さがあるし、難易度の高い歌やラップをかっこよく歌いこなすところはSixTONESの魅力のひとつとなっている。
ただ、直近のアルバムの傾向含めて、楽曲の作家性が強い楽曲が続いていると、たまにはポップスとして色合いが強い歌も聴きたくもなってくる。
少なくとも、わがままな自分はそういう気持ちがあった。
そんな中で発表されたのが「音色」だった。
「音色」は楽曲全編で春らしい温かさが充満しているミディアムナンバーだ。
こういうテイストの歌って、わりと他のアーティストでも歌いがちな楽曲だ。
楽曲そのものがわかりやすいエッジを効かせているものではなく、比較的カラオケでも歌いやすい(簡単というわけではない)楽曲のように感じる。
でも、こういう歌こそ、そのアーティストだからこその差別化ってはかるのが難しい。
ポップであればあるほど、良い楽曲ではあるけれど、このアーティストが歌うからこその魅力が削がれるケースが散見される。
そう考えた時、「音色」にはSixTONESだからこそ、がいくつも構成されている印象を受ける。
SixTONESだからこその歌のバトンとハーモニー
まず最初に感じたのは、メンバー同士のバトンの繋ぎ方が秀逸で、かつ要所要所で魅せるハモリの美しさ、である。
「音色」はメロディーが際立つ、優しいミディアムソングだ。
耳馴染みの良いメロディーで、すっと歌そのものが頭に入る構成となっている。
その上で、SixTONESのメンバーがメロディーを紡ぐからこそ、より美しさが際立つ流れになっている。
ゴスペラーズすらも恐れてしまうような、鮮やかなコーラスワークを展開しており、冒頭から高音も低音も織り交ぜたハモリのコントラストを作り出していく。
メロディーという食材があった場合、歌声という名の調理法で、どんな料理を作り出すのか。
歌心のある楽曲は、そういう魅せ方の妙があると思っているが、SixTONESはその辺り、どこまでも秀逸だ。
高音が高いのメンバーはしっかりと高音ではハモってみせるし、低音を担当するメンバーはソリッドで渋みのある歌声を作り出すことで、メロディーそのものに厚みを生み出す。
土台となる主旋律は、ハモリに挟まれながらも、きっちりと存在感をみせるようにメロディーを紡ぐことで、虹のような鮮やかさを描き出すことになる。
言葉にすると、なんだかシンプルなようにも聞こえるが、メンバーとの歌声の相性だったり、足並みが揃っていなかった場合、こういう魅せ方ってどこかチグハグになる。
でも、SixTONESにはそういう不安が一切ない。
各々の得意な見せ方を考慮したうえで、然るべき形で楽曲のメロディーに関わっていく。
そんな印象を受けるのだ。
「音色」というタイトルの通り、綺麗なメロディーがSixTONESによって、色合いを鮮やかにしていく。そんな印象すら受けることになる。
これまでの楽曲でも、魅せ方に違いはあれど、ボーカルの魅力やバトンの繋ぎ方の秀逸さで明確な定評があったSixTONESだからこその境地だなーと感じるわけである。
[ad]
歌そのものが良い
・・という感じで、SixTONESのボーカルに触れてみたわけだが、「音色」、シンプルに歌として良いなーとすごく思う。
アレンジのバランス感もそうだし、Aメロ・Bメロ・サビの構成も良い。
なので、シンプルに歌として何度も聴きたくなる。
大サビではサウンドを一旦オフって、アカペラ調のモードで歌声を聴かせる流れも秀逸だし、どこを切り取っても魅力が飛び出る楽曲になっている印象なのだ。
総じて、歌が良い。
ボーカルも良いし、歌そのものも良い。
そんな印象の楽曲である。
まとめに代えて
という感じで、YouTubeに公開されている楽曲だけを聴いて、ひとまず自分なりの感想を書いてみた。
当然ながらCDがリリースされて、本編まるまるを聴くと、新たな感想が湧き起こるとは思うんだけど、最初の感想を言葉にしたくて、このようにしたためた次第。
5月1日。
その日を密かに楽しみながら、「音色」が作り出す世界観を色んな角度で堪能してみたい。
[ad]