いやね、観ましたよ、ラルク。
一度もライブを観ることなく死ぬ人生だと思っていたから、「生でマジで観れた」という事実だけで、もう興奮ですよ、L’Arc〜en〜Cielにおいては。
自分は大阪のライブを観たし、大阪と東京のライブではhydeの喉の調子が段違いだったというのはSNSで語られている通りだし、まあどうせ観るならより完成度が高い状態のL’Arc〜en〜Cielを観たかったなーとは思う一方で、乱気流があると言われがちなL’Arc〜en〜Cielの色んな意味での「生身」のライブが観れたという意味で、大阪のライブはある意味レアだったということで、勝手な満足度は高まっている状態。
とはいえ、やはり東京のライブを観た人と「見え方」が違ったのはきっと確かで、ライブ後の感想に違いが生まれるとは思っています。そこで、サマソニの大阪のライブを観た自分は、このように感じた、ということを語ってみたいと思う。
でね、振り返ってやばいと感じたのは、「Driver’s High」の冒頭だろう。車のふかしのSEが鳴っている時点で、湧き上がる高揚。ああ、本物が本物のライブをやっているという興奮がえぐい速度で駆け巡ったことを実感した、そんな始まり。
で、セトリから垣間見える「反戦」を感じさせるメッセージ性とか、あの曲が聴けたとかMCの話とかも語りたいバリューとしては高めなんだけど、この記事ではそういう部分は割愛して、もう少しL’Arc〜en〜Cielというバンドがなぜ凄いと感じたのか?という部分にスポットを当てて言葉を作り込んでいきたい。
全員がフロントマンのような迫力
世の中バンドってたくさんいる。フロントマンがスターのような輝きを放つようなバンドもいれば、4人で1つみたいな一体感でメロディーを奏でるバンドもいる。参謀的なベースの存在感がいかついバンドもいれば、とにかくドラムが目立つというバンドもいる。
そう考えた時、L’Arc〜en〜Cielはフロントマンが輝きまくるバンドではあると思う。hydeのオーラがエグすぎるから。その人がステージに立つだけで、明確な輝きを放つ求心力がある。「スター」とか「天使」とか、そんなワードが大げさではないような妖艶さもある。
でも、L’Arc〜en〜Cielって輝くボーカル一人で引っ張っていき、世界観を作るようなワンマンバンドかと言えば、まったくそんなことはない。ライブを観て、改めてそんなことを実感した。
バンドの軸をちゃんと作るという意味では、やはりベースのtetsuyaの存在感は大きい。どれだけhydeがアグレッシブにパフォーマンスをしても、どれだけkenがきわどい下ネタを放り投げようと(東京のライブではケツの話につっこみ?を入れたという話を聞いた)、バンドがとっ散らからず然るべきところに着地させているのは、tetsuyaの存在が大きいように感じる。
セトリという意味でも、演奏という意味においても、ステージの回し方という意味においても、その真っ直ぐさが際立つ。
hyde曲もken曲もyukihiro曲も良い意味で個性が際立ちがちだからこそ、tetsuyaのポップ色だったりキャッチーな色合いの強い楽曲のインパクトは大きい。今回のセトリにおいても「READY STEADY GO」→「Blurry Eyes」→「GOOD LUCK MY WAY」の流れは見事だったし。
フェスのステージにおけるMCにおいても「ちゃんと締める」とか「ちゃんとまわす」とかの位置で絶妙なアプローチをしていたからこその流れだったし。
kenはギターにおいても生み出した楽曲においても、幻想的なものが多い。激しさもあるのに、儚さもあるような音色のアルペジオはkenのギターだからこそ成せる技。
そして、どれだけ弦楽器のチームが躍動しても、きれいに収まるべきところに収まるのは、yukihiroのドラムの職人技があるから。音色の種類の多いドラムで細やかにリズムを組み立てるからこそ、どんなタイプのラルクの歌も然るべき輝きを放つ。
何が言いたいかというと。
何が言いたいかというと、メンバー全員フロントマンの輝きを解き放っているよなーという話。
実際、全員が自分で楽曲も作るし、ラルク以外の活動もするしで、フロントマンのような輝きを放っている。逆に言えば、アベンジャーズよろしく、WBCのスタメンよろしく、全員が主役の顔をしてアンサンブルを放つからこその破壊力がえぐい。
あえていえば、みんな自分の世界で自分のやりたいように音を奏でているのに、あまりにもプロすぎるから、偶然的にばっちりタイミングが噛み合ってひとつの歌が綺麗に奏でられている奇跡を目撃するような、4つの音が1つの束になるというよりは、4つの音が4つのままに重なりながら耳に飛び込んでいくような、そんな面白さとワクワクを提供するようなバンドだなーと、改めて感じたのだった。
もともと各々が得意としていたり、いま最大の関心を持っている音楽ジャンルが違うからこその溶け合いがあったように感じた。
特にhydeにおいては、HYDEでの活動を重ねてきたこともあり、自身のハード・ロックやパンク色をより散りばめたようなステージングが印象的で、だからこそ「しゃがれ声」も似合うし、「美しいファルセット」も似合う強靭な境地にたどり着いたボーカルを披露したように感じたのだった。
故に、L’Arc〜en〜Cielは伝説のような風格を放ち、これまでのキャリアを紡いでいたのだろうし、サマソニのライブでも息を飲むようにして、そのライブに釘付けにされたんだよなーという、そういう話。
あと、「総天然色」のエッジが効いている感じも、今のラルクのモードが投影されていて、良かった。





