結成10周年を迎えるOfficial髭男dismの話
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今年、結成10周年を迎えるOfficial髭男dismのことについて簡単に話をしてみたい。
結成10周年というメモリアルな年ではある。
バンドによっては怒涛のごとくプロモーションを強めることもある。
が、ヒゲダンは10周年だからといってド派手な活動はあえて行っていない印象を受ける。
少なくとも、去年と対比して今年だからこその何かを行っている印象はない。
ファンからしたら、せっかくの10周年なのだから、もっとド派手に活動してくれたらいいのに。
そう思っている人もいるかもしれない。
が、10周年だからといって、過剰に前に出てイベントを展開させないところに、個人的にはヒゲダンらしさを覚える。
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ずっと売れてはいるけれど、一度も置きにいかなかったバンド
ところで、Official髭男dismの出世作といえば、「Pretender」だと思う。
少なくとも、国民的な人気を得るまでになったのは、「Pretender」 のリリースがあったからだ。
これに異論のある人はほとんどいないと思う。
実際、おそらくOfficial髭男dismの名前を知っている人のほとんどが、 「Pretender」のことを知っていると思う。
仮に他の曲は知らなくとも、 「Pretender」だけは知っているという人も多いように思うのだ。
ただし。
「Pretender」はOfficial髭男dismの代表曲である一方で、 「Pretender」がOfficial髭男dismの音楽のど真ん中なのかとえば、そんなことはないように思う。
どういうことか。
バンドによっては、特定のサウンドや楽曲構成に<らしさ>を感じるというケースも多いと思うが、 「Pretender」がヒゲダンらしいアプローチの歌なのかといえば、そんなことはないように思うのだ。
以降にリリースされた歌で、「Pretender」っぽい歌ってほぼといってもいいくらいに、ないように思うのだ。
普通に考えたら、 「Pretender」が大ヒットしたのだから、 「Pretender」的な楽曲を作った方がいいに決まっているし、タイアップソングであれば、そういう形でオーダーが入ることだって容易に想定できる。
けれど、Official髭男dismは、そういう焼き直しを行わない。
ひとつのフォーマットに固執をすることなく、楽曲ごとに明確なるチャレンジ精神を発揮して、個性に満ち溢れた楽曲を生み出していく。
ふつう、こういう話をする際は、カップリングやアルバム収録曲のノンタイアップソングを出す必要が出てくることも多いのだが、ヒゲダンにおいては、そういった楽曲の名前を出すまでもなく、表題曲やタイアップソングだけで、音楽的幅広さを実感させることになる。
そう、どの歌も色んな角度からの斬新さを思っている。
にもかかわらず、多くの楽曲で、国民的なヒットソングを世に生み出している。
これが、Official髭男dismの凄さだなあと改めて思う。
今年のヒゲダンの代表曲になった「ミックスナッツ」だって、これまでのヒゲダンのキャリアを考えると、攻めている一曲だと思うし、色んな観点で新しい殻を破った楽曲になっている。
ヒゲダンにおいては、新しさをもった歌でヒットを飛ばすことが当たり前になっているが、毎回新しいを提示しながらも、継続的なビックヒットを飛ばすのは至難の業だと思う。
本来、売れるに固執したら、どうしても似たような楽曲が増えていくし、新しいを志向したらどうしても趣味性が際立って、大衆的なヒットを飛ばすことが難しくなる。
しかし、ヒゲダンはそれを両立させるのだ。
これは、Official髭男dismが常にアウトプットに拘りを持ち続けたバンドだからこそだと思う。
売れたからといって自分たちの拘りを二の次にすることはなく、明確なる拘りをもって活動し続けてきたからこその結果であるように思うわけだ。
そう。
ヒゲダンは一曲一曲のこだわりが際立っている。
だからこそ、仮に10周年だったとしても、プロモーションありきで活動を進めるのではなく、スケジュールありきでゴリゴリの活動を行うのではなく、自分たちのペースを大事にしながら活動を進めていくのかなあ、とそんなことを思うのである(まあ、このあたりは想像なので、実態は違うかもしれないけども)(そもそも、この記事をアップした次の日から怒涛のプロモーションを展開する可能性だってあるわけだけどね)。
でも、10周年だからとかそういうところとは違うところで、根ざした活動を行っているヒゲダンだからこそ、毎回楽曲にがっつり心を掴まれるんだろうなあと思うわけである。
まとめ
今年が終わるまでに、他にどんなトピックを世に発信するかはわからない。
けれど、きっとまた今までとは刺激に満ちた何かを世に放つのだと思うし、それに触れることで今までとは違う感動を得ることになるんじゃないかなあとそんなことを思うのである。
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