前説
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この時期は今年ブレイクするバンドを予想するメディアが増える。
ランキングごとの賛否は人によってあるだろうが、この手のランキングをみているとインディーズ好きほどこう思いがちなはずだ。
もっとディープな”今年バズるバンド”を紹介してくれよ、と。
そんな方のニーズにお応えするべく、この記事では、本当にインディーズバンドが好きな方をお招きして、もう少しマニアックなラインで、今年どんなバンドがブレイクするのか話してもらいました。
参加者紹介
•遊津場
AWAオフィシャルユーザーやEggsキュレーターもさせていただいてるド田舎地方勢出身先取り邦ロック紹介奴。最近、転職活動に勤しんでいるらしい。(@sakidori_yutuba)
•だんちゃん
邦ロックカフェバー・ロックンローラ(通称ロクロラ)のオーナー兼店長。最近、徹夜ができなくなってきていて、そのたびに加齢を感じているらしい。(@bar_rocknrolla)
本編〜対談開始〜
2020年のバンドシーンについて
遊津場:去年は色々ありましたね・・・。
だんちゃん:音楽シーンは本当に大変でしたね。僕もロクロラもピンチでした(笑)
遊津場:そうですよね・・・。(明るい話で言えば)配信ライブは見ましたか?
だんちゃん:配信見てましたよ!記憶に残ってる配信ライブとかありました?
遊津場:楽しかったのは打首獄門同好会の2月末の配信ライブですね!
だんちゃん:あれは、配信の走りでしたね!やる方も見る方も配信ライブ手探り状態やった中で、TwitterのTLでみんなでライブ実況で共有してる感が楽しかったですよね。個人的には、赤飯(オメでたい頭でなにより)や渉(バックドロップシンデレラ)が誰もいないフロアで自由に暴れてたりしていたのが面白かったですね。
遊津場:元々のライブでも色んな工夫をしてるバンドは(配信ライブでも)強いのかなと思いました。(あと、配信ライブは)地方のバンドやリスナーには助かる面もあったかもしれませんね。
だんちゃん:なるほど。
遊津場:僕やロクロラさんも実際関わったりしたんですが、配信ライブは本当に多くの人が携わってるんですよ。僕はそういういろんなクリエイターの姿もより感じられる年になりました。あと去年はバンドによっては他業種のクリエイターとのコラボも増えた気がします。2年前、この対談で紹介したNEEもこむぎこ2000さんという、いわゆるアニメクリエイターの方とコラボしたMVで知名度が大きく伸びましたし、今年も幅広いコラボが生まれてほしいですね。
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今年のオススメバンドを発表
遊津場が選ぶ、今、熱いインディーズバンド
anewhite
一昨年からEggsで話題になっていたバンドで、ROJACKでも優勝しました。そして昨年、初の全国流通盤がいきなりタワレコメンに選ばれ、初MVの収録曲の『カヤ』が60万再生越え。Eggsから10代で話題を集め、オーディションで勝ち抜き、早いスピードで全国区になるという最近多い流れですね。でもそれを可能にするのは隙のない楽曲をしっかり表現する力があるからなんです。制限される中でも多くのライブに呼ばれてますし、最新配信シングル「群像劇にはいらない」には、ライブで鍛えたムキムキ感もありました。
my sister circle
関東がanewhiteなら関西はmy sister circle、通称マイシスはいろんなライブをこなしてたイメージです。なんとなく前までは熱量を全面に出していくイメージだったんですけど、最近はいい意味で少しマイペースというか、少し「さすらいの旅人」みたいな側面が見えて、一面だけでなくいろんな方向に面白くなっていきそうだなと思いました。自分達の面白いと思うことをやる中で、全国のバンド好きに知られる存在になることを期待してます!
THE KING OF ROOKIE
今年の隠し玉枠です!新潟のすごいパンクですね。聴いてて「もういいや」ってなります(笑)。ご時世的にネット発アーティストやバンドがドンと増えるのは個人的に構わないですが、力で押し返すようなバンドも必要だと思います。周りの雑音をかき消しながら、どんどん行ってほしいです。関東や関西のタワレコでもお買い求めできるようになりましたし、期待の若手として着実に伸びてますよ。
だんちゃんが選ぶ、今、熱いインディーズバンド
ひかりのなかに
AWAの「AWAオフィシャルライターが選ぶ、2021年注目アーティスト」でもPUSHしたバンドです。メンバー脱退があり新体制のお披露目がまだですが、それでも期待してしまうヤマシタカホの才能と将来性。そして何よりライブで魅せる熱さのギャップが最高です。今どきの若者言葉な日本語詞が同世代から支持を集めて、シーンでも確実な存在感を放っていくと思います。
KALMA
昨年春のメジャーデビューのタイミングでのライブもなくなり、僕も見に行く予定だったので本当に悔しかったですね。でも、MVも出し続け着実にファンを増やしています。昨年11月にE.P.もリリースし、LIQUIDROOMでのライブ映像をYoutubeにあげてくれましたが、andymoriのような雰囲気もあり。昨年の動けない中でも著しい成長が見えたので、次のライブが楽しみです。
ammo
昨年知ったバンドで、この一年で一番成長を感じたバンドですね。大阪のバンドでBRONZEを拠点にこの厳しい情勢でもライブ本数してくれる熱さも好き。ライブを観る機会も何度かあったんですが、見る度に進化する若さが怖い…!「寝た振りの君へ」で一気に有名になって音源も買いましたが、個人的には「フロントライン」という曲が特に好きです。
レベル27
Gt.アーサーの加入もあり、新体制で今本当に一番いい状態になってきてると感じます。
最近は新曲のUPも早く、サブスクで知る人も増えてきている印象。Eggsでは2020年の年間ランキングでも2位をとっています。2月6,7日に名古屋のでらロック、大阪のDIPLOMA CIRCUITにも出るので、行かれる方はぜひチェックしてほしいですね。
各々のオススメバンドを受けて
だんちゃん:(遊津場が発表したバンドを見ながら)anewhiteはお店でのリクエストも増えました。今、サーキットライブが行われたら入場規制になる勢いがありますよね。マイシス(my sister circle)は僕も十代白書の決勝で見たんですけど、これからますます楽しみですね。THE KING OF ROOKIEは今知ったんですけど、僕パンク好きなんで凄い好みでした。
遊津場:(だんちゃんが発表したバンドを見ながら)青春を歌うバンドは数あれど、ひかりのなかにとKALMAは、不思議な魅力がありますよね。
だんちゃん:そう!青春を歌うバンドの中でも本当に魅力を感じるんですよ。
遊津場:KALMAのメチャクチャ耳元で鳴ってる風に聴こえる感覚は唯一無二ですし、ひかりのなかにのさらけ出す歌詞と爽やかなバンドサウンドの相性の良さは今年も期待ですね。
レベル27に関しては僕のブログでもインタビューさせていただきましたが、ああいう優しいツインボーカルをトリプルギターで鳴らすバンドってなかなかいないですよね。
だんちゃん:レベニー(レベル27)はロクロラで弾き語りをしてくれたり、他のスタッフの一押しでもあるので、一気に売れてほしいです。
遊津場:あと、ammoも一気にロックヒーローの仲間入りしましたよね。the paddles、CAT ATE HOTDOGS、Bye-Bye-Handの方程式、Re:nameなど次世代関西バンドの層は去年も着実に厚くなったに違いないです。
だんちゃん:本当に若い層が厚くなってますよね。ガールズバンドもFiSHBORNやカネヨリマサルと期待のバンドがいますし、ロキハ(ロッキンライフの中の人が主催したライブイベント)に出演したバンドは外しましたが、OKOJO、ヤユヨ、This is LASTなども今年来そうなバンドですね。
遊津場:こうやって話してるとサーキットライブ行きたくなりますね・・・。
だんちゃん:僕も早く大声でシンガロングしたいですわー……。
遊津場:昨年は音楽のみならずですが、不遇なことが沢山ありました。でも、その絶望感から救ってくれるのもまた音楽だと感じました。今はライブに行こうと声高には言えないんですけど、メジャーのみならず、インディーズも様々な工夫をして音楽を届けようとしているので、それを今後も手助けしていきたいなと思っています。
だんちゃん:そうですね。2020年はライブも自由にできなくなり、僕も観に行く本数がかなり減りました。バンド側も活動が制限されて世間に見つけてもらう機会が減って、苦悩をたくさん聞くこともありました。今年はもう少しみんながライブに行きやすい環境になったり、この記事からライブシーンへの関心やバンドの新たな発掘のキッカケを作ってもらえたら嬉しいですね。
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