前説
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Hi-STANDARDがサブスクを解禁した。
なかなかHi-STANDARD(以下、ハイスタ)の音源を聴くことができなかった人も、ハイスタの音源が身近になったということだ。
であれば、このタイミングに乗っかって、個人的にハイスタが良いなあと思うポイントを紹介していきたい。
そう思うのである。
本編
Hi-STANDARDの良さについて
ハイスタの良さって何だろうか?
理屈とか抜きで、曲を聴いたら単純にアガってしまう。
まず、そこが圧倒的な魅力であろう。
様々なバンドの憧れだったということもあり、ある種のレジェンドになっているので、より音楽がかっこよく聞こえる、というところもあるだろう。
そこも圧倒的な魅力だ。
ただ、音楽的な話をするならば、まずは「短くて、速い」というところが大きな魅力のひとつなのかなあと思う。
もしかすると、今の若い人からすれば、ハイスタの音楽にそこまでの速さは感じないのかもしれない。
が、それでも、余計なものを削ぎ落としたシンプルさがぐっとくるとは思うのだ。
パンクロックが持つシンプルなかっこよさが、ハイスタの歌には詰まっている。
「速い」だけではないハイスタの歌
ただ、ハイスタの歌って「速い」だけではないところも特徴だったりして。
なんというか、アガるんだけど、その一方で、どこか”泣ける”要素も同じ歌に宿っているのである。
いわゆるパンクロックって勢いだけというか、下手くそでもエネルギーがあればそれでいいんだよ、みたいなスタンスのバンドが多い気がする。
でも、ハイスタの歌って胸に迫る侘び寂びみたいなものもあるのだ。
心の旋律にふれるようなメロディーの強さが、そこにはあるのである。
「Brand New Sunset」なんかは、そういう代表の一曲だと思う。
ふたりのボーカルがいて、それぞれが掛け合いのように歌っているというのも、ポイントだと思う。
あと、メロが良い=口ずさめる、というのもポイントで。
英詞なのに、ライブで歌えば、あんなにも合唱が起こせる日本のバンドってそうはいないと思う。
速いのに口ずさめるようなメロディー、というのも大きなポイントだと思うのだ。
パンクロックなんだけど、メロや歌も存在感が強い、というところがポイントである、とでも言えばいいだろうか。
ちなみに、ハイスタが持っている魅力を今風のリズムセンスで解釈し直したのがWANIMAだなーっていうのが個人的なイメージだったりして。
だからこそ、2つのバンドには似ているものを感じるかなーと思うのだ。
「速い」と「エモい」と「口ずさめるメロディー」を共存させているってところで。
あとは、モンパチやエルレなんかもこの輪に入れそうな気がするけど、話が脱線するので、ここの部分は今回は割愛することにする。
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それぞれの音がかっこいい
単純にギターの音がかっこいい、というところもある。
エフェクターも通さない、シンプルな形で音を放っているはずなのに、「細工」をしているどんなギターの音よりも、心にずしんと響くのである。
そして、バンドが紡ぐリズムも、とてもかっこいいのだ。
ドラムとベースとギターが躍動しながらも、お互いのタイミングでばっちり決めてくる。
そういう心地よさがある。
それぞれのキメの部分で、きっちりきめてくるからこそ、グッと来るのである。
譜面的にはシンプルに見えるし、コピー自体は(比較的)簡単にできる。
けれど、ハイスタのような躍動までも再現できるバンドはほとんどいない。
それは譜面には落とし込めないようなシビアの部分でお互いの楽器が共鳴しているからだと思うのだ。
バンドのアンサンブルが、とんでもなくエゲツないのである。
いまなおかっこいいハイスタ
僕が能動的に音楽を聴くようになったときには、ハイスタは活動休止をしていた。
なので、リアルタイムにハイスタと接してきた人とは、温度差が違うこともあるだろう。
テレビなどには一切出ず、地道にライブハウスを回っていき、口コミでその凄さが伝わっていった過程含めて、きっとハイスタは偉大なのだと思う。
そういう思い出を持っている人と、音源を後追いで聴いた人では、その音楽から受ける衝動にもきっと違いはあるのだろう。
でも、それでも、僕はハイスタの音楽に魅了されてきた。
そして、幸いにも2011年以降は、ハイスタの音楽をリアルタイムで聴くことができた。
作品に対しては昔の方が良かったという人もいれば、新しいハイスタにこそ心を奪われたという人もいると思う。
自分の率直な感想を言えば、今のハイスタってかっこいいなあ、という感想に落ち着く。
間違いなく色んなバンドに影響を与えてきた。
だからこそ、ハイスタの音楽自体には、もう大げさな目新しさってないはずなのだ。
手垢がついた、と言えば口が悪いかもしれないが、そういう音楽になったフシはあると思うのだ。なんせ影響されたバンドが多すぎるから。
でも。
なぜかハイスタが鳴らす音やビートって、今でも心をワクワクさせてくれるのだ。
「マネできるもの」を弾いているはずなのに、それを「マネできない境地」に持っていく。
ハイスタの音楽ってそういう凄さがあるのだ。
ギターの鳴らし方ひとつ取っても、そういうことを感じさせてくれるのである。
まとめ
サブスクで改めて聴いてみても、楽曲に一切の古さを感じさせなかった。
初めて聴いたときと同じような衝動が、変わらずに蘇ってくるのである。
その理由を言葉にすると、きっとありきたりなものになってしまうんだけど、言葉以上の凄さがハイスタの音楽にはあるのだ。
改めて、そのことを感じるのだ。
そして、そのことを実感したからこそ、今までハイスタを聴いてこなかった人は、一度ハイスタを聴いてみてほしいなあと、そんな欲張りなことを思ってしまうのである。
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