この記事では少しだけ辛辣な話もするので、覚悟をもって読んでほしい。

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それではまずは、これを聴いてほしい。

どう?良い曲だと思いませんか?

グッドモーニングアメリカってバンドの代表曲なんですよね、この曲。

このバンド、昔は日本武道館でもワンマンライブを行ったことがあるし、フェスに出演してもステージを満杯にしていた人気バンドだった。

そう。数年前までは。

ここ最近の彼らは、お世辞にも人気バンドと言える状況ではなくなってきている。人気の下降には著しいものがあって、ワンマンライブのキャパはどんどん下がるし、それでも完売ならなくなってきている現実がある。

なぜそうなったのか?

彼らのブレイクは2013年前後、いわゆる「四つ打ちダンスロック」のブームが過度期にあったタイミングだった。

で、この頃に人気の頂点にあったバンドの多くは、ブームの終焉とともに少しずつ人気に落ち着きが生まれている。

KANA-BOON然り、キュウソネコカミ然りだ。

どんどん次の世代に「良いバンド」が出てくるから、ある程度は仕方ないことだと思う。

ちなみに、カナブン、キュウソ、グドモの3組にはちょっとした共通項があって、全員が2013年ごろに、スマホに日々を支配されていく若者たちを揶揄している歌を作っているのだ。

この歌を聴いてノスタルジーを覚える人もいるかもしれない。

そんな3曲にはもうひとつ共通項があって、どの曲も当時のフェスで盛り上がる「ツボ」を抑えていた。

「四つ打ち」とか「ダンスビートなロック」とか、そういう要素をまとった作品になっていた。

そして、そういう音楽を奏でるバンドをまとめて「フェスバンド」なんて揶揄することもあった。

グドモ自体は、必ずしもそこにのっかろうとしていたわけじゃないかもしれないし、グドモの魅力はそこに集約されるものではないけれど、結果的に、グドモはそういう流れのなかでブレイクしたバンドだった。

それは間違いない。

で、当時、それこそテレフォンズなんかでサークル仕切りまくっていた勢が、フェスの第一線から撤退するのと同じようにして、グドモのファンも、数を減らしてしまったように思うのだ。

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変化が遅かった彼ら

一つのブームが終わって、新たなブームが終わる。

外側からバンドを見ている人にはあまり気づかない変化だとしても、内側からみていると、時代時代に流行りのブームがあって、そのチャンネルに合わせ損ねると、次の世代に受け入れられないことが多い。

例えば、青春パンクロックのブーム終焉なんかは、それである。

https://youtu.be/T7Dh4EOXGc4

今ではマイナー扱いされるバンドの多くが、2002年前後、今よりも「バブル」だったはずのオリコンチャートで、トップ10に普通にランクインしていた。

青春パンクロックのフォーマットに落とし込まれていた作品なら、ある程度は人気が出る、そんな時代があったのだ。

やがて、そのブームは終焉していく。

そのフォーマットに合わせた作品を作っていたバンドの多くが、次の世代のファンを獲得できず、ファンの数を減らしてしまい、時にはバンド活動にピリオドを打ってしまうことになるのだ。

そして、奏でる音楽のチャンネルを変化させてきたバンドだけが、次の世代の音楽ファンにも迎合されていき、その存在感を強めるようになる。

言葉を悪くすると、グドモは2013年なら人気になっていたようなフォーマットの音楽を、2016年以降も踏襲していたように思うのだ。

少なくとも、2013年以降から、彼らの音楽的な変化の振り幅は、あまりにも乏しかったように思うのだ。

そりゃあ変化をしたからそれで良し!とは言わない。

けれど、KEYTALKであれ、オーラルであれ、WANIMAであれ、セカオワやサカナクションであれ、とにかく変化を恐れず、過去のファンから「変わってしまった…」と揶揄されたとしても、大きくモードをチェンジしてきたわけだ。

それにより、存在感を強めてきたわけだ。

そういう変化してきたバンドこそが、次世代のバンドファンの心を掴めているのは、事実としてあるわけだ。

当時の大学生にウケていたグドモが、今の大学生(あるいは高校生)にウケているのかを考えたら、答えは明確だ。

グドモは、あまりにも変化させるのが遅すぎたのだ。(あるいは、できなかったのだ)

でも、グドモって良い歌が多いんだよ

でもね、これだけは言いたいのだ。

グドモの歌って、本当にいいよって。

さらに、グドモって疾走感のある曲も良いけれど、バラードもすごく魅力的なのだ。ボーカルが本当に良い。

だからね、もし単純にグドモってバンド、名前は知ってたけれど、曲は聴いたことがないや!って人は、このタイミングで聴いてみてほしいのだ。

言葉の多くは述べない。

だって、聴いたらその魅力が伝わるって思うから。

確かに「少し前」のフォーマットでバンド音楽を作っているようには思う。

そこにはシンプルな目新しさはないのかもしれない。

でも、ボーカルが良くて、メロディが良くて、歌詞が良いのだ。本当に曲が良い。それは間違いない。

言葉にすればシンプルになるけれど、素敵な魅力を兼ね備えた曲がいっぱいあるのだ。

だからこそ、興味があれば、ここで紹介した歌をとっかかりにしながら、グドモのこと、聴いてみてほしいなーって思うのだ。

あっ、良い音楽ここにあります、って思うはずだから。

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