最近のフォーリミがちょっとしんどい

最近のフォーリミがちょっとしんどい

ぶっちゃけそう思わないですか?

僕はすごく思うんですよ。

AIR JAM2018では、Hi-STANDARDの前を務めた04 Limited Sazabys(以下、フォーリミと略す)。

ツアーで回るキャパもどんどん大きくなってきた彼ら。

でも、その一方で小箱のライブハウスツアーも行ったりしている。

フェスの存在感も日に日に増すばかり。

そんな彼らのことが、ぶっちゃけってしまうと、正直、しんどいのだ。

なぜ、そう思うのか?

そのことを、この記事では書いていきたい。

フォーリミの「SOIL」について

ニューアルバムがちょっとしんどい

メジャーで3枚目となるオリジナルフルアルバム「SOIL」をリリースしたフォーリミ。

このニューアルバムが、とてもしんどいのだ。

冒頭の「message」から、もうしんどい。

久々の英語詞で、シンプルなナンバー。

けれど、1分の曲の間にきちんとイントロ、Aメロ、Bメロ、サビの展開をみせるので、何回聴いてもワクワクするのだ。

そして、ドラムの2ビートが生み出す勢いそのままに、次の「My HERO」に繋いでいく。

この「message」から「My HERO」の繋ぎがすごく気持ち良いのだ。

この時点で、既にしんどくないですか???

「My HERO」はイントロからドラムが2ビートを刻んでいるので、「message」が生み出す爽快感や気持ち良さを引き継いだまま、次の曲に移行できているのが大きい。

この序盤の2曲で心を掴まれるのだ。

これをしんどいと言わずして何というのか。

「My HERO」は、基本的に2ビートで展開される歌で、すごく爽快感があるんだけど、その一方でちゃんと広がりもあり「HERO」という大きなテーマが似合う歌になっている印象。

個人的に好きなのは、2ビートの勢いそのままで最後まで突き抜けるんじゃなくて、最後のサビ終わりで不意にラップタイムに入ること。

このラップタイムで、2ビートをやめて、跳ねるようなリズムに切り替わる感じが好きなのだ。

また、アルバムの流れをみても、ここで一旦ビート感を変えて次の曲にバトンを繋ぐことでアルバムの表情そのものが変わっている。

そういう所も好きだったりする。

3曲目の「Brain sugar」は、イントロのギターリフが良い感じにキラキラしていて、全体的なテイストも爽やかで、フォーリミの持つ可愛らしさが前面に出ていると感じる楽曲。

最初の2曲はフォーリミのかっこよさが全開になった歌なのだとしたら、3曲目の「Brain sugar」はフォーリミの可愛いらしさが全開になった一曲。

こういう感じで、かっこよさと可愛さの両方を魅せてくるから、フォーリミはすごくしんどいのだ。

カッコいいだけでも十分にしんどいのに、可愛さも容赦なく出してくる。

だから、すごくしんどいのだ。

魅力がダダ漏れすぎるので、心に大きなダメージを受けてしまうのである。

ついでに「Brain sugar」は歌詞にエロさを出している。

曲は爽やかで、サウンドはキラキラしていて、ボーカルは少年のように伸びやかで表情豊かなのに、歌詞はエロい。

このギャップよ。

そりゃあ、しんどくなっても仕方がないと思うのだ。

フォーリミのしんどさって一口に言っても色々あると思うんだけど、その根本にあるのは、カッコいいと可愛いを両立させているところだと思う。

いわゆる他のメロコアバンドって、臭いそうなおっさんが人間味を全開にしながら歌うことが多い。

そういう「臭さ」が良いんだけど、その一方で、その「臭さ」がネックになっている部分もあって、どうしてもメロコア好きの外側にまで届くことが難しくなりがちで。

もちろん、ライブハウスで死んだらいいと思っているバンドが、ライブハウス外にいる奴らにまで音を届ける必要はないのかもしれない。

けれど、フォーリミは違った。

フォーリミはかっこよさもしっかりと提示しながら、可愛いも同居させることで、普段はメロコアを聴かない人たちの心もがっちりと掴んだ。

それはGENのビジュアルや声が中性的だからという部分もあるだろうし、楽曲そのものがカッコいいと可愛いを同居させたところも大きいと思う。

そんなフォーリミの色んなカッコいいと可愛いが存分に詰まったのが、今回のアルバム。

だから、「SOIL」というアルバムはすごくしんどいアルバムなのだ。

MVがちょっとしんどい

フォーリミのしんどさは、カッコいいと可愛いを同居させているところにある、と述べた。

これを観てほしい。

これはアルバムの冒頭に入ってる「message」のMVなのだが、このMVはシンプルに演奏シーンを撮っているだけなんだけど、めっちゃくちゃにカッコ良くないですか?

英詞であること、シンプルなナンバーであること、そこの魅力を見事に映像にしているMVだと思うのだが、演奏シーンだけでサマになるのは作り出した音と演奏している姿が純粋にカッコいいからに他ならないと思う。

やっぱり、フォーリミってカッコいいバンドだよなーと思うのだ。

でも、カッコいいだけで終わらないのがフォーリミだ。

これを観てほしい。

もうね、久しぶりに腹筋崩壊って単語が頭を掠めましたよ。なんすか、これ。

ツッコミどころがありすぎてツッコミ出したらキリがないので、一個は一個はいちいち拾わないけれど、一個だけ言わせてほしい。

KOUHEIのその女装、なんすか?

何がムカつくって、わりとJK姿の女装が似合っていることですよ。

ただな、KOUHEIよ。

若者のフリして出てくるシーンでは「20代男性」って肩書きで出演しているけれど、あんたはもう今年の誕生日が来たはずだから、もう30歳でしょうが。(じゃなかったっけ??)

三十路なのに、なんすか!その肌ツヤ。その優しい微笑み。キラキラですやん。少女漫画かよって言いたくなるレベルのキラキラですやん。

GENに至っては制服よりも、むしろスーツ姿の方が違和感のあるレベルで、フォーリミの持つ可愛らしさが頂点に達した瞬間である。

まあ、MVいじりは各々で散々しているだろうから置いておくとして、ここで言いたいのは、MVひとつ取っても、かっこよさと可愛さを同居させているフォーリミ、凄いよなーという話。

おまけに「Galapagos」って曲は、MVがこんな仕上がりになっていて、曲全体もガチャガチャしているから、可愛いに全ブリした曲なのかなーと思ったらそうでもないところがあって。

例えば、歌詞をみてみたら、意外と批評性の高いことが書いていて、とても奥深いし。

きっちりと二面性を魅せてくれるからグッときてしまうし、だから、とてもしんどいのである。

総じて、しんどい

音からも、視覚からも、かっこよさと可愛さを全力で突きつけてくるフォーリミ。

そんなフォーリミがマジでしんどいのだ。

何より、この「SOIL」ってアルバムがすごく良いんですよ。

変にバラードを入れずにパリッとした仕上がりにしたというのも大きいし、かといって似たようなタイプの曲を並べたわけでもなくて、聴くたびに色んな発見があるアルバムで。

個人的には「Utopia」と「Alien」が好きです。

そんなフォーリミが、とてもとてもしんどいのです。

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