本編

I Don’t Like Mondays.の「With you」が気に入ったので、その楽曲の簡易なレビューを書いてみたいと思う。

楽曲テーマと歌詞世界

タイトルから溢れんばかりの愛。

これが良い。

色んな意味で殺伐とした空気になりがちな昨今において、どストレートにピュアを突き抜ける構成なのが良い。

この地球の目に見える奇跡だ

こんなにも真っ直ぐで真摯なフレーズ、久しぶりに耳にしたなーと思う。

いやね、殺伐とかとは関係なく、世の中に音楽ってたくさんあるからこそ、変化球寄りの音楽って多いと思うのだ。

そういう中で只中にあって、こういうメッセージの歌なら真っ直ぐでいいんだなと感じさせてくれたのが、このバンドのこの歌である。

普遍的なテーマに対して、大胆かつ迷いのないワードチョイスだからこそ、しっかり胸に刺さる心地よさがある。

歌詞の具体的な魅力

「With you」の歌詞を詳しく見ていくと、その真っ直ぐさが際立つ。

「それほどアナタを愛してる」というフレーズは、恋愛歌としての王道を突きながらも、どこか普遍的な愛の表現として響いてくる。これは単なる恋愛歌ではなく、人と人とのつながりそのものを歌った楽曲だということを示している。

程よく英語フレーズが散りばめられているのもポイントだ。

日本語と英語を自然に織り交ぜることで、より広い世界観を表現している感もある。また、サウンドはシンプルながらも歌詞と相まって歌の世界観が壮大に響く心地良さもある。

メロディとアレンジ

歌詞が真っ直ぐで胸に響くという話をした。

でも、単純でシンプルな歌なのかというと、そんなことはない。

なんせ、メロディーやサウンドの澄み切っている具合が半端ない。

洋画的というか、スタイリッシュで洗練されているというか、とにかくサウンドを構成する全ての音が繊細で研ぎ澄まされているのだ。

さらに、洒脱なサウンドに寄り添うメロディーは美しくて、丁寧に重ねられたコーラスワークも耳に心地よく残る。

バラード調であり、メッセージ性のあるフレーズ構成ながら、どことなく「踊れる」ビートメイクになっている塩梅も絶妙で、このバンドのアレンジワークの素晴らしさが光っている楽曲でもある。

とはいえ、そのリズムも強くなりすぎることなく、洒脱な雰囲気、楽曲のトーン、ボーカルとのバランス感、どれもが計算されたうえで、歌全体を構築しているし、それこそ宇宙の中に地球が存在しているくらいの奇跡的なバランスで歌の世界を構築している。そんな風にも思う。

ボーカルの表現力

I Don’t Like Mondays.のボーカルは、この楽曲で新たな魅力を発揮している。

あえて言えば、超越大自然の中の水みたいな。

澄み切っていて美しい。

でも、美しすぎるが故に逆にインパクトもあるし、パンチ力もあるみたいな感じ。

また、まっすぐな歌詞が「うるさくなく」耳に届くのも、このボーカルが果たしている役割だよなーと思う。

この辺りも絶妙だ。

メッセージ性・エモーション

近年のJ-POPの中でも「過剰な装飾を排した、ストレートな愛の表現」として特筆すべき楽曲といえよう。

でありながら、大人びたサウンドとアレンジ、そしてボーカルが印象深く響くメロディーの調和。

一流のシェフがアイデアを存分に盛り込んだコース料理のように、シンプルながらも味わい深く、切り込めば切り込むほどに芳醇な広がりを感じさせてくれる作り。

真っ直ぐでありながら、奥深くて広がりがある、という簡単には両立できない要素を綺麗に両立しているところに、この楽曲の素晴らしさが溢れている。

まとめに替えて

このバンドが持つ魅力を深めながらも、ストレートな愛を感じさせてくれる作品だ。

こういう味わい、意外と近年の音楽作品で感じてなかったなーと思う。

だからこそ、胸に刺さったし、グッとくる部分がたくさんあった。

そんなことを強く感じる、そんな夜。