ポケモンすらも オーイエーアハーンに染めたBUMP OF CHICKENの話
知っている人はずっと昔から知っていることだけど、BUMP OF CHICKENの「アカシア」がすこぶる良い。
BUMP OF CHICKENの歌って、BUMP OF CHICKENにしか輝きがそこにある。
その色は他のバンドの曲と比べてどうのこうのじゃなくて、BUMP OF CHICKENの歌にしかない輝きだから、すごく良いのだ。
どのバンドだって同じ話ではあるんだけど、やっぱりBUMP OF CHICKENって他のバンドに置き換えることができない不動の存在だって、この曲を聴いて改めて強く思えたわけである。
本編
ポケモンのタイアップソングであること
「アカシア」はポケモンスペシャルミュージックビデオ「GOTCHA!」のテーマソングである。
つまり、ポケモンのタイアップソングなわけである。
ジャケットをみてもらってもわかるとおり、ポケモンの世界観を大事にしている。
BUMPの歌に出てくる「君」って、色んな想像力に当てはめて聴けることが多い。
でも、この歌に出てくる「君」はどこまでもポケモン、自分のポケモンのイメージですーっと入ってくる。
誰より 近くで 特等席で
このフレーズが飼い主とポケモンの距離感って感じがして、すごく良い。
なんというか、ポケモンの世界観を想像して、言葉のひとつひとつがすーっと入ってくるのだ。
ただ、これって不思議なことだよなーと思っていて。
この歌の歌詞って、必ずしもポケモンに寄せているわけではない。
ポケモンの世界で使われない単語を使っているわけでもないし、明確にポケモンのどこかの場面を描写しているわけではない。
でも、どことなくこの歌がポケモンの世界観があるのだ。
すーっとポケモンの世界を想像して、言葉が入ってくるわけだ。
これって、BUMP OF CHICKEN、引いては藤原ならではの言葉選びなだからなんだろうなーと思うわけだ。
タイアップソングだけど、BUMPにしかない曲
BUMPの叫び声をカタカナで表現するとしたら、「オーイエーアハーン」というワードを思い起こす人も多い。
この叫び声は藤原のボーカルの個性を如実に表した言葉だと思う。
ただ、BUMP OF CHICKENの楽曲でこの「オーイエーアハーン」が華麗にきまっている歌ってそこまで多くない。
特に近年のBUMPソングでは、そこまで「オーイエーアハーン」を魅せつけることはない。
しかし、この歌はサビの終わり、ここぞのタイミングで、この「オーイエーアハーン」を華麗に決めてくる。
ポケモンという国民的なタイアップにおいて、BUMPの代名詞といってもいい「オーイエーアハーン」を決めてくる感じが、個人的にはたまらなくツボだったのだ。
なんというか、タイアップソングなんだけど、全部がよそ行きというわけではなくて、BUMP OF CHICKENの持ち味を出している感じがして、それが個人的にすごく素敵に感じたのである。
キラキラしたサウンド
この歌のサウンド、丁寧に聴くとけっこう躍動している。
アップテンポで、かつサビはキャッチーである必要がある。
アニソンであったり、小さな子どもも耳にする音楽である場合、サビのわかりやすいサビ感を要求されることが多い。
「アカシア」においても、近年のBUMP OF CHICKENの中では群を抜いて、サビがわかりやすい構成になっている。
サビになって一気に音数を増やし、躍動している感じを生み出すわけだ。
Dメロではハンドクラップが入るし、合いの手を入れやすいような叫び声も効果的に入れる。
でも、歌の全体に感じるのは、圧倒的なキラキラ感なのだ。
それこそ、ジムリーダーからもらうバッチのように、サウンドがとても輝いているのである。
様々なサウンドアプローチが可能な中で、あえてこういう音の色を選びところが、個人的によかったのだ。
そして、その音の色を一言で表すならば、圧倒的な「キラキラ感」になるんじゃないかなーと思うわけだ。
まとめ
もっと聴き込めば色んな感想が出てくると思うけれど、とりあえず最初の感想としてブログにまとめてみた。
良い歌であることは間違いない。
何度も何度も聴くたびに、違う色の輝きが見える、そういう類の歌なのだと思う。
今年のBUMP OF CHICKENが生み出す音がことごとくツボでどうしようもない。
つくづく、とんでもないバンドに出会ってしまったんだなーと実感する次第なのである。
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