前説

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秋になると人肌恋しくなる。

秋が深まれば深まるほど、切ない人の気持ちを歌った恋愛ソングが刺さるようになる。

この記事では、そういう歌を歌いがちなバンドや歌手を紹介したい。

本編

back number

人肌恋しくなっている人のメンタルをゴリゴリ削るバンドの代表格といえば、back numberを思い起こす人も多いだろう。

登場人物のバットエンド率80%(俺の中での勝手なイメージ)なので、うっかり主人公に感情移入したら、それが最後。

より人肌が恋しくなるという鬼の仕様なのだ。

なお、back numberはバラードが多いし、ドラマチックなアレンジを手掛けることも多いし、より主人公の気持ちを吐露した歌詞が刺さりやすいという構造がある。

「ハッピーエンド」だって、最後が、

なんてね 嘘だよ さよなら

で終わるのである。

切なすぎるし、そんな切ない歌のタイトルが「ハッピーエンド」っていうのもやばい。

クリープハイプ

どの歌でもクリープハイプの歌って感情の切り取り方、汲み取り方がすごく上手い。

しかもback numberのように、気持ちをストレートに言葉にするんじゃなくて、基本的に別の何かに託して比喩的な表現することが多い。

だから、余計に言葉が突き刺さるのだ。

耳を使うこともあれば、髪の毛を使うこともあるし、その表現は多様である。

かつ、クリープハイプの歌の多くって、人間関係にうまくいってないことが多い。

表面的にはうまくいっているようにみえても、内面と合わせて描くと、そのうまく行ってなさがはっきりと見えることが多い。

その歯がゆさが明白になるからこそ、その感覚が痛いほど分かる人にとっては、その言葉がより刺さるのだと思う。

indigo la End

indigo la Endの歌は切なさへの舵の切り方が残虐的ですらある。

恋愛に思うところがある人は、全員が当事者として聴くことができるように、巧みに言葉が配置されている。

メロディーセンスで褒められることの川谷絵音であるが、こういう言葉選びのセンスも凄さだよなーと思う。

あと、indigo la Endってバンドサウンドのキレキレである。

逆説的かもしれないが、演奏がキレキレだからこそ、言葉の鋭さがより研ぎ澄まされているみたいなところがある。

なんというか、演奏が上手いからこそ、演奏に変な引っ掛かりを覚えないからこそ、より言葉に集中して聴くことができるというか。

スムーズに物語の世界に自分を入り込ませて、聴くことができるというか。

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My Hair is Bad

秋が妙に切ないのは、夏=楽しい季節という図式が成り立ちやすいからかもしれない。

歌において、夏の終わりって基本的に切ないものとして描きがちだし、なぜか夏が終わると、主人公のドラマチックな恋は終わりがちである。

話は変わるけれど、My Hair is Badは上記のバンドと比べるともっともサウンドがシンプルである。

そして、言葉を届けるというよりも、気持ちを吐き出すぜ俺がしたいように!っていう雰囲気が強い。

そして、そういうスタンスの歌だからこそ、言葉の持つ意味にぐっと引き込まれるみたいなところがあるし、上記で紹介した他のバンドの歌に刺さらない人でも、マイヘアの歌は恐ろしく刺さるという人も多い。

女々しい歌が多いのに、女々しさを感じさせない不思議なバンドである。

yonige

やっぱりアボカドは投げちゃいかんと思うんだ。

危ないし。

aiko

自分の中での最強メンヘラソングの歌い手といえば、aikoっていうイメージがある。

なんというか、他のアーティストって、その恋愛の当事者じゃなくて共感できる言葉で書かれているところが多い。

良くも悪くも、感情をきちん言葉で表現している部分が強いと思うのだ。

でも、aikoってわかる人にだけ伝わる言葉とかモノで表現することが多いし、人によって歌に出てくる主人公の「本当の気持ち」にすら気づかないような、微妙な形で感情を描くことも多い。

女性は察してほしい生き物である、みたいなことを言う人もいるけれど、aikoの歌はまさしく「察してもらうこと」を望んでいる歌が多いように感じるのだ。

だからこそ。

それぞれの歌の主人公の心情に察してしまうと、とんでもない想いの深さと、感情の濃さに気づいてしまう。

で、そこに気づいてしまうような人って、概ね恐ろしいほどにaikoの歌が胸に刺さっていると思うのだ。

そうなってしまったときには、人肌恋しい人は、ただただ身悶える日々を過ごすことになるのである。

まとめ

というわけで、人肌恋しいときに刺さってくる歌を歌うバンド・歌手たちを紹介してみました。

秋も深まってきた今だからこそ、ぜひ人肌恋しくなる歌を聴いてもらえたらなーと思うのである。

クリスマスまで、あと一ヶ月ちょい。

人肌恋しい人の、冬場の幸運を、ただただ祈るばかりである。

健やかに生きてほしい。

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