前説

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大体インディーズバンドの記事を書くと、次にブレイクするバンドはこれ!みたいな切り口で紹介することが多い。

わけだけど、ブレイクするかどうかって、どうしても普遍的なバンド好きにウケるかどうか、みたいな目線での分析になってしまう。

記事を書く人間としては、そういう視座で書くのも楽しいんだけど、いつもインディーズバンドを紹介するときの切り口が“ブレイクするかどうか”になってしまうのは、つまらんというか、勿体ないよな〜と思う部分もあった。

なので、この記事ではブレイクするかどうかって言われたら正直よくわからんけど、とりあえずオススメしておきたいなーと思うバンドを紹介してみたいと思う。

あと、基本的にこの記事に出てくるバンドはインディーズバンドだし、便宜上“インディーズバンド“という言葉を使っているけれど、正直自分の中ではメジャーとかインディーズとか(聞く上で)まったく気にしていない。

そりゃあ、長年インディーズで頑張っていたバンドがメジャーになるニュースは嬉しいけれど、じゃあインディーズよりメジャーが良いのかといえば、そんなことはまったくいない。

SUPER BEAVERみたいにインディーズに戻ることで逆に活躍するバンドだっているし、自分にとっても、リスナーの多くにとっても、メジャー・インディーズの違いって、どのレコード会社で音楽を作っているのか(広報しているのか)くらいの意味合いしかないわけで(そりゃあレコーディングで金をかけられる度合いは違うだろうけど、作品の質に必ずしも直結するものではないと思うし)、本音の本音でいえば、メジャーとインディーズで分けるなんてナンセンスですらあると思うのだ。

なので、この記事では“インディーズ”という言葉は“若手バンド”くらいのニュアンスで使っていると考えてもらえたら幸いである。

まあ、こういうことを言うと、“若手”の線引きは???みたいな話になってまたややこしくなるので、その辺はかる〜く考えてもらえたら幸いである。

あと、たぶんこの記事で紹介しているバンドの多くはインディーズだと思うんだけど、もしかしたらメジャーバンドが混ざっているかもしれない。(なんせ、個人的には、その部分にはそこまで関心がないのである)

○○は○○年にメジャーデビューしたよ!みたいな話もあるかもしれないが、そういう事実をスルーしていたら単純に許してほしい。

本編

CRYAMY

ギターが轟音で、音圧で空間を埋め尽くすタイプのバンドで、不思議とどこか懐かしい気分にさせる音を鳴らす。

音がうるさくて、血だらけになってもライブをする、攻撃的で衝動的というバンドのイメージを持っている人もいるかもしれない。

が、個人的にCRYAMYの好き部分は、歌詞にあったりする。

自分の奥底に隠していた素直な想いを、吐き出すような紡ぐ感じ。

故に、刺々しくもセンチメンタルなその歌詞にぐっとくるのである。

だからこそ、“臭いロック“が好きな人に、CRYAMYの音楽ってぐっと刺さるのかなーなんて思ったりする。

教室の隅っこにいるようなやつが鳴らしていそうな感じのする、媚びない感じのサウンドが、とにかく推せるのである。

オレンジスパイニクラブ

CRYAMYなんかもそうなんだけど、オレンジスパイニクラブも不思議と、どこかサウンドに懐かしい匂いを感じる。

ギターの音に対する手の加えた方というか、楽器の生み出す音のひとつひとつの質感に、どこか懐かしさを感じるのだ。

音の質感って、わかりやすいところで言えば、生音と打ち込みの違いとかがあるわけだけど、オレンジスパイニクラブの同じバンドの生音でも、どこか他のバンドと違う音像を感じるのである。

あと、オレンジスパイニクラブは歌詞も良い。

心象の切り取り方が丁寧で、言葉選びのひとつひとつにぐっとくるのだ。

「キンモクセイ」が個人的に良いなあと思ったのは、スマホという現代的な単語を使いつつも、金木犀という言葉を歌詞の中心に持ってきているところ。

あと、メロウなテンポなんだけど、言葉を詰め込みがちで、サビが早口になっている感じも好き。

テンポに対してメロディーが駆け抜けている感じがして、推せるというか。

ちなみに、今はオレンジスパイニクラブというバンド名だが、昔は童貞ズという臭いしか感じないバンド名で活動していたところもすごく推せる。

ACE COLLECTION

MVをみると、今どきブラウン管のTVの砂嵐の映像で始まっていて、そのセンスに勝手に心配していたんだけど、歌はシンプルに良い。

すんげえわかりやすいパンチやフックがあるわけじゃないんだけど、ポイントポイントを巧みに刺激する感じというか。

「鬱憤」でいうと、Aメロは早口でまくしたてるように歌うのに、サビは少なめにして、ぐっとメロディーに引き寄せているところが良い。

また、2番と1番では始まり方がまったく違っていて、細かな部分でアレンジをどんどん変えていっているところも良い。

あと、この記事のバンドでいうと、ACE COLLECTIONはリズムに対するこだわりが強いように感じるのだ。(それがAメロとサが大きく違う楽曲になっているのも、ACE COLLECTIONがリズムにこだわるバンドだからだと思う)。

確かな演奏力を持つバンドだからこその魅せ方だよなーと思う。

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the paddles

若干、見た目にジャルジャル感があるから、ジャルジャルのコントと同じように、トリッキーな展開のサウンドをするのか???と思っていたら、意外とぶっとい音と、ぶっとい声のボーカルで、ぶっとい音楽を鳴らしてくれる。

見た目にジャルジャル感が少しあるけれど、サウンドは正統派ロックという感じなのだ。

そこが、すごく、かっこいい。

なんだかんだで、ロックってシンプルなでっかい音を鳴らすやつこそが至高だよなーと、the paddlesを聴いていると思えてくる。

Split end

ボーカルの声が特徴的なこのバンドを紹介したい。

こういうハイトーンなボーカルって個人的にすごく好きで、ボーカルの声がサウンドの音域とまったく被らないから、すとーんと耳まで一直線に入ってくる感じがして、それがすごく気持ち良いのだ。

なんせ、このバンド、けっこう激しくバンドサウンドをかき鳴らしている。

んだけど、ボーカルはその音に埋もれることなく、きちんと言葉を耳に届けてくれる。

「ロストシー」というタイトルは、つまるところ<lost sea>なわけだけど、<lost she>という意味合いもあるのかなーと思っていて、だから一人称は「僕」で描いているのだとしたら、そういう言葉遊びが面白くてすごく推せる。

海が舞台なのに「枯れる」という表現をしているところもすごく面白いし。

歌全体を通して、「海」に色んな意味を込めていることが想像されるわけで、色んな想像をはためかせてくれる。

だからこそ、歌の世界がどこまでも広がっていて、すんごく聞き惚れてしまうのである。

歌の主人公の感情が揺れ動いている感じのするサウンドとメロディーの感じも良い。

歌詞がすーっと伝わってくる。

OKOJO

OKOJOも、なんというか色々と絶妙なバンドだよなーと思う。

なんせm歌詞もサウンドも絶妙にダサい。

そして、そのダサさがたまらなく良い。

バンドマンって本質的にかっこつけが多いと思うし、なるべくスタイリッシュにしがちだと思うのだ。

なのに、OKOJOってすべてにおいて、もっさりしているのだ。

絶妙な具合で。

それにより、良くも悪くも変に引っかかりが残ってしまうのだ。

だから、うっかり何回も音源を聴いてしまうし、気がついたら中毒にされてしまう。

MVのダサさと画質の悪さも絶対に狙っていると思うし、その狙い方も絶妙なのである。

その絶妙さが、たまらなく愛おしい。

これから推していきたいバンドのひとつである。

まとめ

というわけで、ぱっと思いついた、オススメしたいインディーズバンドを紹介してみました。

ブレイクするとかしないとかそんなんじゃなくて、単純に推しておきたいバンドたちばかりを厳選してみました。

興味のあるバンドがいましたら聴いてみてくださいな。

なにかの参考にしてもらえたら、幸いなのであります。

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