「今年バズるアーティスト」とか「ネクストブレイクアーティスト」みたいな言葉を両断してみる記事
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2022年の年明け、ということで「今年のブレイクは誰?」とか「今年バズるアーティストはどいつだ?」といった切り口で、アーティストを紹介することが多い。
自分のブログでもそういうテイストで記事を書くことがあるし、他のメディアでもそういうスタンスで複数のバンドやアーティストを紹介することが多い。
で、だ。
こういったものに触れる際にひとつ難しいのは、この人は、もうバズっているのではないか、という指摘である。
例えば、某バズリズムの2022年のブレイク候補のアーティスト、1位として名前を挙げたのはWurtSだった。
確かにWurtSはネクストブレイクアーティスト的な趣が強い。
その一方で、「分かってないよ」はTikTokなどで大きな話題になったし、YouTubeの再生数は400万を越えている。
PEOPLE 1のItoとタッグを組んだ「リトルダンサー」は、TOYOTA「カローラシリーズ」TVCMでOAされていて、一定数の話題を勝ちっている。
つまり、WurtSは、すでにバズったアーティストなのではないか、という指摘もあるわけだ。
実際、バズリズム2020年のランキングにおいては、<今年はバズる>と紹介されたアーティストの一部が、2021年よりも2020年の方が話題になっていたケースが散見されたここで取り上げられる以前から、すでに界隈で話題になっていた気がするからだ。
で、だ。
個人的な見立てとしては、WurtSは去年も大きな話題を勝ち取っていた。
けれど、今年さらに広い層にWurtSの音楽が突き刺さるのではないかと思っている。
なので、バズリズムのランキング1位として名が登場することには、わりと腑に落ちている。
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ブレイクとは、バズるとは何か?
これって、色んな見立てをたてることができる。
ただ、このブログ的に<ブレイク>や<バズる>というワードを使う際は、今話題になっている界隈よりも、さらに大きなカテゴリーの界隈に届く、というスタンスで言葉を使っている。
例えば、<バンド好き>と界隈があったとする。
でも、一口にバンドといってもたくさんいて、バンド好きによって好きなバンドは異なる。
バンドと聞いて、DEFTONESやFAITH NO MOREを思い浮かべる人もいれば、HYやAqua Timezを頭に浮かべる人もいる。
なので、バンド好きという界隈はもっと細分化が可能なカテゴリーとして捉えることができる。
一方で、音楽好き、という括りで界隈を見ていくと、バンド好きという界隈は小さなカテゴリーになる。
なぜなら、音楽好きと一口にいっても、ヒップホップ好きもいればレゲエ好きもいるし、音楽の触れ方のメインがTikTokの人もいれば、コンサートにいって席に座りながら音楽を聴くことを楽しむ音楽好きもいるからだ。
つまり、界隈という単位で考えると、色んなレベル・サイズ感に分けて考えることができるわけだ。
<もう既にブレイクしている>は、その界隈の中の話であって、少しその界隈のサイズを大きくして捉えてみると、全然まだその知名度がない、ということもザラにあるわけだ。
なんとなく、このサイズ感くらいまで話題になっていれば、<音楽で飯を食えている>んだろうなーと想像できるラインがあって、そのラインに到達できるようなサイズの界隈に音楽が届いているかどうかというのが<ブレイク><バズる>で考えるうえで、ひとつのポイントだと自分は勝手に思っている。
そのラインに至るまでは<すでにブレイクしているじゃん>という指摘は野暮なのかなーと勝手に思っている。
まあそんな話はさて置き、<音楽が届く界隈>のサイズ感が、より膨れ上がりそうな人は<ブレイクする><バズる>みたいな言葉で表現する自分がいるという話。
当然ある程度は勝手な見立てだし、全てはあくまでも自分の皮膚感覚の話ではある。
なので、別にこの見立ては事実に即しているわけではないんだけど、あえてこういう言葉を使うとき、自分はそういうことを考えている、という話である。
で。
WurtSは、昨年よりも今年の方が、より大きな界隈に音楽が届くことになるのかなーなんて思う。
なので、バズリズムのランキングは腑に落ちた、という話なのだ。
まあ、ブレイクするとかバズるというのは結果論の話だし、<認知する数が増えればそれで良し>というようなものでもないと思うので、ブログであればメディアであれ、この言葉を使うときは、あくまでも何かを紹介する際の切り口以上の意味しか持っていないかなーと思うことも多いけどね。
当て物として判断するものではなく、こういうテーマで考えたときに誰の名前が頭に思い浮かぶか、という事実がすごく大事というか。
だって、そういうところでパッと名前が出る人って、間違いなく「良い」と思っているからの裏返しなわけで。
なーんて、どうでもいいことを考えながら、1月2回目の土曜日を迎える自分がいるのでした。
ちゃんちゃん。
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