ELLEGARDENがCDJでカウントダウンをするみたいなので、改めて魅力をまとめてみた

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今年のCDJの1番大きなステージのカウントダウンを務めるのがELLEGARDENらしい。

長い活動期間があったことを考えると、様々なフェスに出演することが良い意味で”特別”ではなくなっている今のELLEGARDENの活動スパンに、ぐっときてしまう。

ところで、最近バンドの音楽を聴き始めた人からすると、ELLEGARDENの音楽ってどう聴こえるんだろうとふと思う。

ELLEGARDENに影響を受けて音楽を始めたバンド・アーティストは多い。

ELLEGARDENのトリビュートアルバムである『OFF THE WALL -ELLEGARDEN TRIBUTE-』に参加したバンド・アーティストは、そんな代表であろう。

ELLEGARDENがいなかったら、今のバンドシーンの様相が大きく変わっていた可能性があるし、そもそもバンドをやっていなかったバンドマンだっているかもしれない。

でも、若い人からすると、そういう要素って知っているにせよ知らないにせよ関係ない部分があって、きっと見え方とか聞こえ方とか違うのだろうなあと思う。

あるいは、今年のCDJの出演をめちゃくちゃ楽しみにしていて、初めてELLEGARDENのライブを観るぞ、という人もいるかもしれないし、きっと個人単位でみると、千差万別なのだと思う。

ただ、もしかすると、ELLEGARDENって名前は知っているけれど、どんなバンドなのかはあんまりよく知らない。

そういう人だって、いるかもしれない。

もしそういう人がいるとして、そういう人に端的にELLEGARDENの魅力を伝えるとしたら、どんな言葉で表現するだろうかとふと思う。

そこで、仮にそういう仮定をしたとき、どんな記事を書くかという視点で、今記事を書き始めている自分がいる。

ELLEGARDENの魅力とは?

楽曲の求心力

ELLEGARDENの歌って、途方もなく楽曲の求心力が高いのだ。

この言葉に尽きる。

ただ、ELLEGARDENの音楽って、ジャンル分けの観点からすると、超絶個性を発揮するというタイプの音楽ジャンルではないと思う。

もちろん、音楽を細分化すれば、色々と個性的な表現方法があるのだが、ライトな音楽好きにわかる言葉で伝えるとしたら、激しい系のバンドのやつ、くらいの捉え方に収まると思うし、”激しい系”という言葉で、ある程度のバンド群を括ることができるはずだ。

でも、そういう括り方をして、仮にサウンド構成的に似ているバンドで並べたとしても、ELLEGARDENの楽曲って、そういう系統の他のバンドにはない求心力が漂っているのだ。

あえて言えば、他のバンドのライブでは一切ダイブなんてしないような人でも、思わずうっかりダイブをしたくなるような衝動を与えてくれる、そんな求心力が宿っている。

これは、きっと譜面にして表現できるような要素ではないと思う。

でも、ELLEGARDENの音楽には、確かにそういうエネルギーが宿っているのだ。

だから、ELLEGARDENを好きな人からすると、わりと楽曲ごとの好き嫌いってなくて、どれも神曲的な衝動にかられることになる。

ちなみにだが、ELLEGARDENは確かに”激しい系のバンド”という括り方をすることもできるが、歌の良さは仮にアコースティックセットになっても色褪せることがない。

確かにELLEGARDENの歌って気持ちよくダイブができるようなメリハリがある。

ほとんどの楽曲のサビ前には綺麗なブレイクがあって、それがサビの爆発力に繋がっているし、生形のギター奏法が楽曲の躍動感をより劇的なものにしていく。

でも、アコースティックのセットでも、ぐっとくる濃度は一切変わらない。

なんなら、そっちの方が良い部分も多い。

そう、ELLEGARDENの歌って、暴れられるから良い歌、ではないことを痛感する。

近年はキャリアを重ねた今の雰囲気に合うような、ミディアムなテンポのナンバーをリリースすることもあるけれど、そういうトーンの楽曲もぐっとくる。

なので、そういう状況を一言で表現するなら、やっぱり楽曲の求心力が半端ない、というワードに行き着くのかなーなんてことを思うのだ。

ストイックな演奏

ELLEGARDENの楽曲はアレンジとして捉えると、シンプルなものが多い。

もちろん、ELLEGARDENの楽曲内でテクニカルなものとシンプルなものに分けることができる。

けれど、他のバンドと比べつつ、ELLEGARDENの楽曲の平均で考えると、比較的構成としてはシンプルなものが多いと思うのだ。

特に近年のテクニカルだったり、変調を多用する若手バンドが多い。

なので、そういうバンドの音楽をよく聴いていると、ELLEGARDENの音楽はビート感も含めて、シンプルに聴こえるのではないかと思う。

でも、ELLEGARDENの歌って穏やかなテンポでも、動き出さずにはいられないアガり方をすることが多い。

つまり、テクニカルだからとか、超絶個性的だからとか、そういう次元とは別のところで、楽曲の高揚感が生まれているのだ。

そう。

この高揚感は、他のバンドのそれとはちょっと違う印象がある。

なんでそういう風に感じるのかといえば、ELLEGARDENの演奏に通底するストイックさがあるからだと思う。

そのストイックさって、難しいことをしてやろうみたいなマインドというよりは(そういう部分がある曲もあるけど)、もっと違うストイックがある印象で。

バンドの音楽って演奏の上手さも重要だけど、音に”人(にん)”が乗っかるかどうか、というところもある。

硬派で渋い生き方をした人が奏でるギターって、不思議とそういう人生に引っ張られるような音を響かせる。

ELLEGARDENのサウンドもまた、弾き方がどうとか、どういうアイデアを込めているかとうかは、また別のところで、”人(にん)”が乗っかった音が鳴っている心地がして、それが結果、どうにもアガってしまう状況に繋がっている気がする。

思い出補正もあるのかもしれないが、改めてそう感じてしまう自分がいるのだ。

細美の声と発音

当時のインパクトでいうと、細美武士が歌う英詞のかっこよさも鮮烈だった。

英語歌詞をメインで歌うバンドってそんなに知らなかったからこそ、ELLEGARDENが歌うその感じに強烈な初期衝動を覚えた人はきっと少なくないと思う。

仮に英詞のバンドを聴いていた人にとっても、ELLEGARDENの英詞の感じ、英語のメロディーの乗せ方とか、発音とか、そういう全てをふまえて、これまで味わったことのない刺激が宿っていた。

別に、すごく洋楽的だというわけではない。

でも、日本のこれまでのバンドとはちょっと違う空気感があった。

当時のキッズは、そういう部分にも、強烈なインパクトと衝動をきっと覚えたと思う。

それをひとまとめにすると、結局のところ、細美武士のボーカルが凄かった、というところに行き着く。

あと、英詞だけではなく、ここぞの楽曲では日本語歌詞で歌うからこそのコントラストも良かった。

それに加えて、細美武士の声が単純に良いところもポイントで。

というのも、細美の声ってすごく綺麗だし、ハイトーンで伸びやかで、表情豊かである。

だから、激しい歌も映えるし、しっとりした歌も聴き入ってしまう。

さらに言うと、ELLEGARDENのボーカルの感じって、あえて言えば「ヤンキー感」もあるんだけど、「ナイーブな歌詞」も綺麗にハマる繊細があった。

それが、より刺さる人の刺さり方を激的なものにしていた。

そんな印象もある。

まとめに代えて

・・・とまあ、ざーっとELLEGARDENの魅力を書いてみたのだが、とにかくELLEGARDENのその感じって、当時のバンドシーンからすると、圧倒的だったし、孤高な感じもあったし、他のバンドには変えられないかけがえのなさがあった。

ジャンルを超越して、バンド好きかどうかとかを超越して、色んな人に刺さっていたように思うから。

だからこそ、今なおELLEGARDENは不動の立ち位置だし、色んな人に影響を与えているし、今年はCDJのカウントダウンをやるんだよなーということを改めて思うのである。

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