Snow Manの「HELLO HELLO」
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世の中、音楽が飽和している状態である。
日本で流出している新譜を全部追うだけでもとんでもない時間がかかってしまう。
だからこそ、ジャンルやカテゴリで分類していき、見通しをよくしながら新譜に触れることが多いと思う。
んだけど、ジャンルに分けて音楽に触れていくと、どうしても技術点の競い合いになってしまう部分が出てくる。
なぜならある程度似たもの同士の音楽同士が個性を主張し合うことになるわけだ。
そりゃあ自分の方が技術が凄いぞ、というスタンスで表現に落とし込むことが多くなると思う。
そんなこんなで各アーティストが切磋琢磨しているからこそ、全体としてのレベルは高くなっていく・・・・。
んだけど、気がつくと、一般的な音楽リスナーにおける<ポップ>とは異なる手触りになってしまう音楽も多い。
それが良いか悪いかはまた別だし、良い悪いの話をしたいわけでもない。
そもそも日に日に<ポップ> の内容は更新されるなかで、何を持ってポップというのかも難しい話ではあるし。
でも、ライトな音楽ファンにおける<ポップ>とは口ずさみやすさにあると思う。
そう考えたとき、安易に口ずさむことができない音楽が増えたことは確かだと思うわけだ。
Snow Manの「HELLO HELLO」の魅力を語るの巻
で、だ。
Snow Manの「HELLO HELLO」はどうだろうか、と考えるとサビのメロディーラインの口ずさみやすい魅力を備えているように思う。
つまり、王道ポップソング、と形容しても申し分のなさそうなキャッチーさを兼ね備えている、といえるのではないかと自分は思うのだ。
これって、凄いことだよなーと思っていて。
こういうところで、ズバンを存在感を示せるって凄いよなーと思ってしまうわけである。
冒頭の華やかなストリングスだって、そうだ。
<ポップであること>に裏切りのない存在感を示している。
スタイリッシュさが印象的になりがちなダンスソングにおいて、ある種の親しみやすさが優先されているような心地を覚えるわけだ。
自分も今年、色んなボーイズグループの楽曲を聴いているけれど、<ポップ>さという意味では随一ではないかと思うのである。
キャッチーなメロディーライン。
わかりやすい楽曲構成。
サビの圧倒的な輝き。
大衆の心にぐさりと刺さる、ポップソングとしての魅力を存分に含んだ楽曲だと感じるのである。
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ポップー、キャッチー、それを超克する音楽
ただし、実をいうと、自分が最初に「HELLO HELLO」を聴いたときは、少し<曲として真っ直ぐすぎるのではないか>と思っていたフシがあった。
ただそれは、<ポップ>とか<キャッチー>という要素の表面的な部分だけを受け取っていただと、今なら思う。
時間をおいてからこの楽曲を聴いてみると、その表情は大きく変わるからだ。
色んな楽曲に触れたりして、それぞれの楽曲の魅力に向き合えば向き合うほどに「HELLO HELLO」の素晴らしさが身に染みるのである。
というのも、Snow Manの実力やポテンシャルを考えたら、「HELLO HELLO」って楽曲ってもっと難易度が高い仕上がりにすることもできたように思うわけだ。
いや、もちろん、今の段階でも難解なことを軽やかにやっているんだけど、<難解さそのもの>で勝負することもできた中で、あえてそこからは降りているように感じるわけだ。
難解さよりも曲としての親しみやさを優先している、と言えばいいだろうか。
なんといって、日本でもたくさんの音楽が世に出ている。
当然、もっと複雑なダンスで勝負をしている楽曲もあるわけだ。
けれど、「HELLO HELLO」は<難解さそのもの>で他の楽曲と勝負するのではなく、この楽曲が魅力的に輝く最適なレベルの中において圧倒的な表現をしている、という感覚を覚えるわけだ。
少なくとも、Snow Manの表現力なら表現そのものの難易度の高さだけで勝負した楽曲も世に出せたはず。
だけど、「HELLO HELLO」においては、あえてその選択をしなかった。
その代わり、他の楽曲にはない魅力を尖らせたことを実感するのだ。
それが<ポップ>とか<キャッチー>という言葉で落とし込める要素なのではないか、という自分の見立てである。
そう。
本当にこの歌の中毒性は半端ない。
きちんとダンスソングとしてのスタイリッシュさも残しつつ、ライトな音楽好きだとしても取りこぼさないような包容力をこの歌に感じるわけだ。
大衆的なポップスとしての役割を引き受けたうえで、Snow Manにしかできな表現にしていく。
聴く上で<ポップな歌だな・・・>とか<メロディーがキャッチーだな・・・>という感想で終わりそうだけど、そもそもそういうレベル感でしっかり味わえる楽曲になっていることが凄いことだし、それってSnow Manだからこそできる芸当といってもいいのではないだろうか、と思うわけだ。
あと、キャッチーという言葉で楽曲は表現できるのに、キャッチーという言葉では収まらない華やかさと輝きが放たれているのも凄い。
ここって重要なポイントだと思っていて。
きっとこの歌ってTikTokなんかで真似しやすい音楽ではあるし、それを意識した歌にもなっている。
んだけど、絶対に<本家と同じクオリティにならない>という凄さもあって。
それは技術的な話以上にオーラーの話に繋がる。
フリは真似できても、Snow Manが放つ華やかさや輝きは真似できない=Snow Manがこの歌を歌うからこそこの歌の<本当の形>は完成する。
例えば、オードリーの漫才の型はわかりやすいから他の漫才師でも真似することができる。
でも、オードリーの漫才のような魅了が出せるかといえばまったく別だし、実際出ない。
なぜなら、真似している人はオードリーが持っている輝きを持っていないからだ。
Snow Manの「HELLO HELLO」においてもそういう図式がある。
だからこそ、真似されればされるほどに本家の凄さが際立つという仕組みなのだ。
そういう意味においても、凄い曲だなあと思うわけである。
まとめ
発売からかなり時間が経ったんだけど、なかなか魅力を言葉に落とし込むのが難しかったため、かなり時間が経ってから記事にすることになった。
言語的な表現になると<ベタな褒め言葉>に収斂しちゃうのがこの歌の難儀なところなんだけど、やっぱりこの歌、とんでもない一曲だよなーというのが僕の所管なのである。
Snow Man、目が離せないグループの一組だと改めて思う。
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