前説
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Novelbrightというバンドがバズっている。
さて、このバンドが売れるのかどうか、というところを書いてみたい。
本編
Novelbrightの音楽について
まず、シンプルに音楽の感想を書いてみたいのだが、個人としての率直な意見は、とにかくボーカルの声が良いと感じた。
あえて言えば、ヒゲダンなんかと近い声質を感じるんだけど、ヒゲダンと違って、声にビジュアル系みがあるというか、声を伸ばしたときに官能的な何かを感じるのだ。
美しいハイトーンなんだけど、甲高い声というわけでなく、すーっと入り込むような声で魅了するというか。
光の中にどこか闇を感じさせるというか。
好きな声である。
Novelbrightの楽曲について
すげえーオーソドックスというか、自分の中にある予定調和通りに楽曲が進行するというイメージがある。
わかりやすいルーツが見えるというわけではないけれど、すげえ目新しさも感じない不思議さがある。
「EN.」を聴いて感じてしまったのは、音楽で何がやりたいのかが、あんまりピンとこなかったという部分。
とりあえず、今ある「色々」をやっていって、その後の反応で少しずつ攻撃方法を変えていくぜ、って感じがするのだ。
勝手なイメージだけど。
すげえ語弊のある言い方をすれば、個人的に感じたのは、ヒゲダンのボーカルが、ポルカみたいなノリのバンドで楽曲を作ってみましたっていう印象。
ルーツはなし。
まずは色々を試す。
そのPDCAをまわす、みたいな。
あくまでも俺の中での印象なので、語弊があることは承知であるけども。
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ライブについて
自分はそんなにNovelbrightのライブを観たわけではないので、偉そうなことは書けないんだけど、率直に感じたのは、ライブハウスの空間に対して音がちゃんと届いてないなーということ。
各楽器がライブハウスの中でちゃんとミックスできていない、とでも言えばいいだろうか。
これは今年(2019年)のミナホで観て思ったことなのである。
その日、彼らのライブはSUNHALLという大阪のライブハウスで行われた。
これも勝手な憶測であるが、SUNHALLのキャパはおよそ400人で、彼らはそれまでそれよりも小さなライブハウスではライブをやってきただろうが、これくらいのキャパでの経験はあまりうなかったのだと思うのだ。
彼らがバズったきっかけも路上ライブだという話だし、単純にこのキャパ、これくらいの広さでのライブに慣れていなかったのではないか?と思うのだ。
この日のミナホでも、彼らは最後まで音決めに時間をかけていて、半ば、タイムオーバーという形でステージから退き、そのまますぐにライブを始めていたようにみえた。
もしかしたら、自分が理想とする状態でライブができなかったのかなーと勝手に思っている(もちろん、これは僕の偏見である)
まあ、相手のことはわからないので、僕の意見だけ言ってしまうと、彼らは売れるスピードが早すぎて、そのスピードにバンドサウンドが追いついていないのではないか?と感じてしまったのである。
だから、路上や小さい箱ならそれで十分な音作りだけど、サイズが広くなると、そこに物足りなさを感じてしまう。
バンドとしての完成度に少しスキがあるような聞こえ方をするのかなーと僕なんかは思ってしまったのだ。
とはいえ。
サーキットとワンマンではきっと完成度が違うとも思う。
なので、本当のライブの出来を語る資格は、本当はまだ、ない。
何にしても、他でライブを観るチャンスがあれば、どこかで観たいなーとは思うばかりである。
まとめ
という感じのことを書くと、なんだかあんまり褒めていないような気がするけれど、ボーカルがすごく良いのは間違いない。
そして、ボーカルがすごく良いということは、バンドとしての最強の武器だし、ここさえ決まって言えればあとはどうとでもなる。
売れる伸びしろしかないよなーという話である。
だって、ライブの質や楽曲は、あとからでも全然磨けるわけだから。
そして、おそらく彼らは磨いてくるのだと思うし。
天性の部分は「売れる要素」しかないのであれば、そこを磨けば圧倒的に売れるバンドにしかならない、という話である。
思えば、今、ライブが良いとかんじている中堅バンドだって、出てきた当初は微妙だと思ったものだった。
でも、ライブをたくさんをしてパワーアップした結果、うお!すげえ!このバンド、かっこいい!となったので、案外バンドなんてそんなもんだよなあと思う。
良いバンドの絶対条件は、観るたびに「進化」したことがわかるバンドである。
これは間違いないし、演奏が上手くて「変わらんな〜」と思うバンドには、心を動かされない。少なくとも、僕は。
個人的な結論を言ってしまうと、今は手放しで称賛できるバンドじゃない。
けれど、次にライブを観る頃にはNovelbrightは、今はまだない“新たな輝き”を手に入れているのだと思う。
そのときが、楽しみである。
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