前置き
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仮にラジオから聴いたことのない新曲が聴こえてきたとする。
この場合、この新曲が誰の曲なのか、どのタイミングでわかるだろうか?
どのバンドの新曲によるかと思うけれど、基本的にはボーカルの声が聴こえてくるタイミングになると思う。
仮にそのバンドの過去曲を全部聴いていたとしても、バンドサウンドのイントロだけで「この新曲は、きっとこのバンドのものに違いない!」と言い切るのは難しいはず。
別にどのバンドも音が一緒とは言わないが、楽器「だけ」で完全なる差別化をはかるのは難しいし、こっちもそこまで聴き分ける自信はないよなーって思うから。
でもさ、たまにイントロだけで、ギターフレーズだけで、圧倒的な個性を放つバンドっていると思うのだ。
そうだなー。
例えば、バニラズとか。
本編
サウンドが特徴的
そうなんです。
go!go!vanillas(以下、バニラズ)って、上記でいうところの、サウンドだけでそのバンドだとわかっちゃうバンドの一つだよなーと思うのだ。
いや、ほんと、聴いてみてほしい。
これこれ。このイントロ。
この特徴的なギターリフが炸裂すれば「あ、バニラズだな」ってなる。
だってさ、バニラズのサウンドって、きっちり「バニラズ」って名前が書いてあるんだもん。
バニラズの曲をある程度聴いている人なら、わかっちゃうような個性が滲み出てるもん。
というわけで。
こんな枕からこの記事を始めてみました。長ったらしくてすみません。
いや、でもね、僕がバニラズ好きだな〜って思うのは、まさしくそこでして。
イントロから滲み出る個性。
ここが大きなポイントだったりするのだ。
バニラズはストレイテナーのトリビュートにも参加していて「KILLER TUNE」をカバーしてたんだけど、この曲でもバニラズ節が炸裂している。
原曲と比べてどうっていうより、もう完全にこのカバー、バニラズの曲じゃん!って感じになっている。
それこそ、ラジオからこのカバーのイントロが流れたら「バニラズの新曲?!」ってなると思うのだ。
基本的には同じ楽器を使っているはずなのに、あそこまで人の曲を自分たちのカラーに塗り直すなんて、凄いよなーと感心した覚えがある。
そんなバニラズの音楽を言語化するならば、こう言えるかなーと思う。
オーソドックスなUKロックをベースにしつつも、カントリーなどの民族音楽のエッセンスも盛り込んだ音楽。
と。
そうなのだ。
バニラズの面白さって、下地にあるのは硬派なUKギターロックの香りで、多分昔の洋ロックをきちんと聴いてきた人間がロックをやっているんだろうなーって感じるのだ。
でも、単にその洋楽を輸入して、そのマネをしているような「ありきたり」な音楽では一切ない。
そこにプラスアルファするような形で、どこかカントリー的な、民族音楽的な雰囲気を入れ込むのだ。エスニック的な要素、と形容してもいいかもしれない。
だから、あんな特徴的なギターリフが生まれる。
聴けば一発でバニラズってわかるような、個性的なギターリフが生まれる。
でも、バニラズが凄いのはそこだけじゃない。
なぜなら、サウンドは個性派なのに、ポップス好きも唸らせるようなキャッチーさがあるのだ。
その結果、覚えやすいサウンドと、ノリやすいというビートと、耳馴染みに良いメロという、奇跡的なバランスを完成させてしまうのである。
言うのは簡単だが、それを成立させているバニラズってマジで何者だよって話。
ボーカルの牧が色んな音楽に精通しているからこそ、できる芸当なんだろうなーと思ったりする。
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サウンドのクセが強いのに、聴きやすい
いや、だってね、普通さ、洋ロックと民族音楽のミックスって聴いたらさ、なんか取っ付きにくそうに思うじゃない?
でも、バニラズって一切そんなこと、ないのだ。
なんなら、ロック好きにもポップス好きにも愛されるような、間口の広さがある。
これってすごいことだよなーと思う。
サウンドは個性的なのに、生み出す作品は万人受けをするという不思議。
サウンドはベタじゃないはずなのに、わりとトリッキーなことを曲に盛り込んでるのに、ベタな音楽的快楽をも抑えているバニラズの作品。
個性的なのにポップで、聴いたらハッピーな気持ちになるし、でも、音楽的にも面白くて。
このバランス感。最強やん。そういう話である。
いや、ほんとディスりようがなくて困る。
まとめ
まとめると、個性的で、聴きやすくて、耳に残る。
だから、バニラズはめっちゃ良い。
そういう話になる。
いや、ほんとね、マジでどこを切り取っても、バニラズには死角がないなーと思うのだ。
ただ、ひとつだけ、気になることがあるとすれば。
それは、ある程度今のポジションは確立したからこそ、今後、彼らはどういう風になるのかなーというところ。
そこが、すごく気になる。
個性が強い分、どういう風に変化して行くのか、逆に想像しにくいわけだ。
何をやっても「バニラズ」っぽくなりすぎてしまいそうで、どう変化していくのか検討がつかないわけだ。
でも。
新しく公開された曲も、聴けば一発で頭に残るものばかり。控えめにいって、名曲ばかり。
だから、今後も圧倒的な存在感を放ちながら、もっと多くのお客さんを魅了するロックバンドになるんだろうなと思うし、今後もハッピーなロックナンバーを生み出してくれるんだろうなーと思う。
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