MステにKYETALKとオーラルが出演する。
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このニュースを受けて、自称ファンは専らこんなことを呟き、嘆く。
「ますます顔ファンが増えちゃうよ!!」と。
少し待ってほしい。
よ〜く彼らの顔面をみたら、顔面偏差値は日東駒専・産近甲龍のちょい上くらいである(わからない人はググってみてください)。
ジャニーズとか若手イケメン俳優の顔ファンに耐性を持つ真の顔ファンは、彼ら程度の顔面などへっちゃらだと思われる。
そもそも、顔ファンが増えるという心配をするということは、自身もそのバンドの顔面に惹かれているからそのバンドを聴いている、という自覚が少なからずあるからであり、まさしくあなたたちこそが顔ファンなのではないだろうか?
これで、あなたの好きなバンドがKEYTALK、オーラル、フォーリミ、ドロスなのであれば役満である。
いや、別に顔ファンであることはいいと思うのだ。ただ、バンドのテレビ出演における心配の姿勢がなっていないと思うのだ。
そのバンドが本当に好きならば、テレビ出演→ファンが増えるから嫌だ、よりも「テレビで彼らの演奏がじっくり見れるなんて嬉しい!」と思うのが、普通だし健全だと思うのだ。
おそらくこういう人は、心のどこかで、好きなバンドは自分たちのモノであるという独占欲が働いているのではないだろうか?
それこそ、あなたたちが(そういや、やまたくもMCで客のことを「あなたたち」っていうよね)顔ファンなんかではなく、そのバンドの音楽が純粋に好きならば、お客さんが増えたところで問題なんてないはずだし、そのお客さんが「顔ファン」だろうがそうじゃなかろうが、そんなことは瑣末なものなのでしかないと思うのだ。
バンドは自分のものである、というエゴがどこかにあるから、そんな考えに至ってしまうのだ。
思えば、チケットの当落なんかでも、チケットが当選した人が「当たった!やった!」なんて喜びの声をあげていたら「当たらなかった人の気持ちを考えてください。不愉快です」みたいな、ジャイアンでも吐かないような俺様絶対主義を振りかざす人がいるが、これだって「自分のためだけにバンドがいてくれたらそれでいいのであり、それを阻止するような事例は殲滅に値する」という危険思想から生まれた感情だと思うのだ。
バンドがテレビに出て欲しくないという思いと、チケット当選のアピールをしないでくださいという意見の根底は同じなのである。
とまあ、バンドがテレビに出ることに懸念示す人を一通りディスってみたが、とはいえバンドがテレビに出て、ファンが増えれば困ることがまったくないといえば、それはそれで確かにウソなのかもしれない。
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じゃあ、どんな困ることが起こるのか考えてみよ。
①ファンが増える
ファンが増えればライブのチケットが取りにくくなるから嫌だ、というのは確かにあるのかもしれない。
が、これならば顔ファンだけでなく全ての新規ファンが気に食わないということになる。
よくよく考えてみると、顔ファンが〜と文句をたれる人は、顔ファンじゃなければ新規ファンを受け入れるのかといえば、そんなことはない。
そういう人は、自分にとって都合の悪い新規ファン全てを罵る。
例えば、アンコールのやり方が気にくわないとか、曲のノリ方が気に入らないとか、○○のライブはこういう挑み方が正しいのであって○○をするような場所ではないとか、色んな切り口で新参を罵る。
顔ファンだから〜じゃなくて、自分と感性の違うファンに、来てほしくないだけなのだ。
けれど、それだと槍玉にあげられそうだから、とりあえず「顔ファン」とか「マナーの悪い人」とかを悪者にして、新参を罵るようにしているだけなのだ。
②たくさんのファンを抱え込めば、作る歌も変わる
それはあると思う。
より「売れ線」を狙った歌を作っていく可能性はある。
昔は18禁指定だったようなバンドが、テレビに出ることで毒が抜け、少年漫画のような清らかさのみしか表に晒さなくなったアーティストなんて、吐いて捨てるほどいるわけだ。
だが、これはテレビに出ようが出なかろうが、ファンが増えようが増えなかろうが、いつかは訪れるものである。
そもそも、KEYTALKもオーラルもかなり前から、幾度となく路線変更をしている。
昔のKEYTALKなんて、歌いながら変わったリズムパターンの曲をやるから、演奏がヨレヨレで「こいつら大丈夫か?」と不安に感じるライブ運びをしていて、とにかく演奏に必死だった。
当然ライブ中に一気飲みをしたり、桜井さんのモノマネをしたり、「ぴえぃー」と寄生をあげる余裕なんてなかった。
けれど、演奏に慣れて余裕が出ていくと、「魅せる」ことを考えるようになり、いつの間にかこんなバンドになっていたわけだ。
また、オーラルはBKWっていう車のメーカーみたいなワードを使う前は、奈良出身のバンドだからという理由で、鹿の絵をプリントしたグッズを売っていたし、ファンのことを「あなたたち」と言わずに、もっと近い距離感でMCをしていた気がする。
要はバンドは勝手にどんどん変わっていくものなのだ。
あなたたちが愛してる今の彼らだって、ポケモンでいえば、コイキングからギャラドスに進化したくらいの「変化」は既にしているわけだ。
だから、安心してほしい。
あなたたちが応援しているそのバンドは、テレビに出ようが出なかろうが、顔ファンが増えようが増えなかろうが、少しずつ変わっていくのだ。
ただし、変わっていくものがある一方で、変わらないものもある。
それは音楽性に宿るものもあれば、ライブのスタンスに宿るものもある。
その変わらないものを「芯」と呼ぶことができるかもしれないし、その変わらないものこそがロックバンドの、いわゆる「ロック性」と呼べるものなのではないかと個人的に思う。
テレビ出演の話でいえば、大事なのはそのバンドがテレビに出て、どんなパフォーマンスができるのか、ということだと思う。
そのパフォーマンスがかっこよかったら、そこに惹かれた新規ファンがくるのだろうし、顔しか評価できないような残念なパフォーマンスしかできないなら、それをみてくるファンは、そういうファンなわけで。
顔ファンが増える〜と言っている人は、もう少しバンドのパフォーマンスを信頼してあげたらいいのではないか、仮にもあなたが自分のことを「ファン」だと思っているのならば。
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