年末もしっかり活動するアーティストと活動しないアーティストの違いに対する、勝手な考察
出たい「ステージ」はきっとアーティストによって異なるんだよなーという話
年末は音楽まわりでも色んなイベントが賑わう。
例えば、冬フェス。
大きいところだと、CDJが話題を作るが、大阪ならレディクレ、名古屋ならメリロの情報が解禁されて、参加予定の人もスケジュール的に参加が難しい人も、それぞれの温度感でワクワクしがちである。
冬フェスは一年の集大成となるアーティストも多く、この一年を総括するようなセットリストを構築して、満を辞したライブを繰り広げるケースも多い。
また、CDJのようなカウントダウンイベントだと普段は体験できない、「カウントダウンのタイミングでどんなパフォーマンスをするのか?」という視点でライブを観ることができるのもポイント。
ド派手の演出の中で、どの楽曲を今年最後に歌い、どの楽曲を今年最初に歌うのか?という視点でセットリストを味わうことができるので、この辺りも年末だからこその楽しみ方といえそうだ。
イベントがあるのは、大きな会場だけではない。
ライブハウスでも年末まで怒涛のスケジュールでライブが開催されている。
年末の数日間は対バンライブが目白押しで、それぞれのバンドがそれぞれのスケジュールで切磋琢磨している。
基本的にはお世話になったライブハウスで、今年最後のライブを最高に物してやるぜ!的なマインドでライブをすることも多く、いつもののようにこの日にしかない事件をライブハウスで作り上げるワクワクがある。
また、年末だからこその対バンになっているケースも多く、決まったライブハウスの対バンイベントの、どの日に参加しようかな〜という目線で、スケジュールを見るのも楽しかったりする。
フェスにはフェスの楽しさがあるが、ライブハウスにはライブハウスにしかない興奮がある。
ライブも活況なシーズンになっているが、テレビ番組も年末は音楽が目白押しになっている。
一番の定番は紅白歌合戦であろう。
ライブ好きな人からすると、逆に年末の音楽番組は馴染みがないと言うケースもあるが、逆に言えば年末は出かけないで家を過ごすというタイプの人は、わりと普段は観ない音楽番組をこの日だけ観る、と言うケースもあるだろうし、家族・親戚と一緒に過ごしながら、ぼんやりと紅白を観るということもあるのかなーなんて思う。
紅白のラインナップって考えると、奇妙なくらい独特である。
特定の音楽好きからすると、あまり馴染みのない顔ぶれも揃っている。
それでも、年末の音楽番組だからこそ、なんだかんだで今年のシーンの顔となるアーティストの出演も一定数あり、この日しか観れないパフォーマンスも目撃できるという意味で、豪華といえよう。
それにしても、今って、紅白にわざわざ出演しないという選択を取るアーティストも多い。
紅白というか、必要以上にメディアに露出しないと考えているアーティストが多い、という言い方が正しいかもしれない。
年末にしっかり活動するのか否か。
活動するとして、どういう「ステージ」を選択して、一日を過ごすのか。
アーティストごとに美学や戦略を持ちながら、ひとつの選択を取る。
バンドなんかだと、紅白は無理して出るものではない、というスタンスの人もいる。
なので、SNSなんかで出演が待望されているアーティストが紅白に出ないこともあるが、それは「シンプルにお声がかからなかったケース」もあるのだろうが、「意図的に出ないを選んだ」というケースもあり得るのだと思う。
実際のところは本人や関係者にしかわからないことだが、どんなアーティストであれ、色んな選択の中で自分たちの考えでもって、「それ」を選択しているんだろうなーと感じる。
これは紅白だけではなく、冬フェスだって、ライブハウスの出演だって、同じことだ。
「今年はそこにいない」は、意図的な選択でもって、判断しているケースも往々にしてあるんだろうなーと思う。
ファンからすれば、目撃できる機会は多いに越したことはないと感じることも多い。
でも、意味があってこういう判断をしているのだとしたら、なぜそういう判断をしたのか?を考えていくと、また違った景色が見えるのかもなーなんてことも思う。
ライブを控えることで、制作に力を入れている、ということもあるだろう。
プロモーションを控えて、次のライブに精を出しているということもあるだろう。
まだオープンにはできない企てのために、意図的にそれ以外の活動を抑えているということもあるだろう。
見えることで類推できることもあれば、見えない部分で、実は面白いことが動いているということもきっと往々にしてある。
それぞれのアーティストの、冬に何をしているのかを見ていると、なんとなくそんなことを考える自分がいるのだった。
ただ、きっと某Tシャツ屋さんは、間違いなく12月31日は紅白のためにスケジュールを空けていると思われるので、某Tシャツ屋さんだけは、ぜひとも紅白で、その勇姿を観たいなーと思う。
というか、ここまで紅白で勇姿を観たいと思うバンド、ヤバTくらいじゃね???と思うし、ぜひここぞのタイミングでその夢を叶えてほしいーなんてことを思う、そんな夜。