前置き

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実は自分は年始にこんな記事を書いた。

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ここに並べたバンドはシンプルに今年くるんじゃないかなーって思ったバンドで、定期的にこのバンドたちはどんな音源を出しているんだろうと気になってチェックしたりする。

んだけど、この前、この記事で紹介したバンドのひとつが実に良い曲を発表していたのである。

そのバンドの名前はドラマストアである。

で、その楽曲がこちら。

元々、自分の中にあるドラマストアのイメージって正統派王道ポップバンドって感じで、とにかくメロディーが良いバンドだったのだ。

でも、今までの曲はメロディーの良さを受けつつも、ライブ受けも狙おうみたいなフックが見え隠れしていて、逆にそのフックが中途半端にしている部分もあったように感じることもあった。

なんせ大量にいるインディーズバンドを掘れば掘るほど、メロが良いバンドはたくさん出てくるし、どのバンドだって良いと思うメロディーで勝負するわけだから、欲をいえば、もう一発パンチが効いたやつを欲しくなってしまうわけだ。

なんかもう一発グッとくるやつがあればな〜、そしたらもっとぐーってなるんだけどな〜なんて勝手に思っていたんだけど、そんなときに発表したのがこの歌。

一発聴いて「びびびっ!」ときた。

なんで「びびびっ!」ってきたのかといえば、メロディーの良さに全振りしているように感じたからである。

どういうことか?

例えるならば、パワプロの選手のパロメーター。

パワプロの選手っていくつもの能力のパロメーターがあるんだけど、この曲は普段よりもひとつの能力に特化したように感じるのだ。

「肩」と「守」のバラメータはあげなくてもいいから、とりあえず「走」だけはAにしてやるぜえ!みたいな、そういう潔さを感じて、その感じにぐっときたわけだ。

ん?パワプロの話はよくわかんない?

であれば、パワプロ以上に国民的的な人気を誇るポケモンの話をしてみたい。

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ポケモンも攻撃や防御、素早さなど複数のポイントで能力値を振り分けている。

で、メタグロスとか伝説のポケモンのように全体的に種族値が高いポケモンもいれば、マルマインとかダグトリオのように、特定の部分の能力値だけが高いポケモンもいるわけだ。

で、ドラマストアのこの曲は完全に後者。

と僕は勝手に思っている。

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まあ、よくわからん例え話をしても話がややこしくなるだけなので、シンプルな言葉で言い直すと、この歌は弾き語りでも十分成立しそうなほどの、泣きをさそう美しいメロディーがど真ん中にあって、そのメロディー一本で勝負している感じがして、そこにぐっときたわけである。

実際、アコギがコードを弾くことで、エレキはメロディーが紡ぐドラマの演出に完全に徹しているわけじゃないですか?

全楽器隊は主役の座からは降りて、メロディーを盛り上げるためのバックフロントに徹していて、かつそれぞれが絶妙に良い仕事をしているから、メロディーの良さが際立って、そこにグッと来るという仕様。

過去の楽曲と比べても、「メロディーで勝負してやるぜ!」っていう本気度が見えてくるというか、王道のメロディーという言葉があるとすれば、こういう歌にこそ相応しいのではないか?と思ってしまう手触りなのである。

もちろん、起伏あるメロディーに相応しい「物語」のある歌詞も良い仕事をしている。

ドラマストアというバンド名にある通り、ドラマが見える歌詞もウリのひとつだと思うんだけど、今回はドラマ性のあるMVと相まって、この歌詞がまた良い仕事をしている。

まあ、僕自身はそのへんの若い人たちとは違って、こういう歌詞で「切ない・・・///」って言えるほどピュアでもなければ、ドキドキするような日々も送っていないんだけど、でも、だからこそこういうストレートな恋愛ドラマを見せられてしまうと、ただただ「ぐはあっ・・・」となるわけだ。

なんというか、カサカサになったお肌に保湿液を塗りたくなったような心地というか。

歌が保湿液だとすれば、MVは乳液みたいなもので、この曲を観て聞くことで、荒れ果てた心は潤いを取り戻すというか。

要は歌とMVが共犯関係になって、良い歌感を増大させているという、そういう話。

いや、ほんとね、まるで友達の結婚式で流れるエンディングムービーを見たような清々しい心地になるのだ。

で、なんでこんな気分になるかと言ったら、土台にある歌が良いからなんだよね〜というそういう話。

back numberみたいにバンドサウンドよりもメロディーが中心にある、グッとくる恋愛ソングを歌う曲で何か良いやつないですか?ってオーダーがきたとしたら、今の僕なら迷わずにドラマストアの「ラブソングはいらない」をプレゼンすると思う。

そう思えるくらいに良い歌。

メロディー推しの音楽好きなら一度は聴いてみてほしい歌である。

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