前説

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好きな音楽は何ですか?

生きているとわりとこういう質問をされることがある。

こういう質問をされること自体は嬉しい一方で、どう答えたらいいのか、ということについつい迷ってしまう。

いやまあ、素直に好きなアーティストを答えたらいいんだ。

んだけれど、せっかく質問されたからには気の利いた答えをしないといけないなーとか、メジャーすぎる人を答えてお茶を濁すのか、マイナーな人を名前にあげて相手に知識を探るべきとか、なんか色んなことを考えてしまって、答えに窮することが多いのだ。

特定のアーティストが好きで、その人のライブには毎年いってます!みたいな感じなら答えやすいんだけど、あいにく自分はそういうアーティストがいない分、余計に答えに困ってしまうのだ。

いやまあ、ちゃんとある程度関係性がある相手なら別にそこまで考えないんだけど、あんまり関係性のない人からの質問だと、困る。

美容院にいって、うっかり美容師からそういう質問を投げられたりすると、困るのだ。

その人が好きな音楽と自分の好きな音楽が噛み合ってたらいいんだけど、意外とこういうシチュエーションに出会うことは難しい。

この前、美容院にいったときはこんな会話をした。

「音楽って何きかれますか?」
「んー逆に何きかれますか?」
「んんー・・・・・・なんか最近、アレはやってますよね、アレ」
「アレ?」
「あの、よ、、、、なんちゃら。紅白にでた・・・」
「YOASOBI、ですかね?」
「あーそれですそれです」
「聞かれるんですか?」
「あーあの有名なやつしか知らないですね、あのなんか、アレ」
「あーわかります、アレですよね」

バズりずむのランキングでノミネートされたときは、YOASOBIなんてとっくにバズってるし!!!!!!!!!と言われがちだけど、意外と音楽がコアな趣味、って感じの人じゃない人と話すと、YOASOBIってギリ知らないラインになるのかなーと思って、わりと勉強になった一幕。

まあ、そんなこんなで、あまり関係性のない人と音楽の話をするのはムズいし、博打だなーと思った次第。

一回、美容院で似たような質問をされたとき、何を答えたらいいのかよくわかんなかったので「米津玄師です」って答えたら、「あー売れてますもんねー」みたいなことを言われて、それなりに売れる前から聴いているけどな・・・・・と勝手に心の中でアレしたこともあったアレ。

かといって、逆にその人がそのアーティストのことをめっちゃ好きで、知識量がとんでもないエピソードを展開されて自分が付いていけないのもそれはそれでめっちゃ困るしなーみたいなところもあって、思考がメリーゴーランドになった結果、色々ききます〜みたいな逃げ口上をついつい口にしてしまう自分。

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本編

音楽の話をするのはムズい

音楽の話をするのはムズい、というのは他の切り口でもある。

例えば、テキストベートなら容易く名前を出せるけど、口頭ベースだと名前を出すのが難しいというパターンがある。

例えば、THE1975。

普段は心の中で「いちきゅーななごー」って読んでいることが多いんだけれど、いざリアルの場でこの名前を出すとなったら、ちゃんと英語読みするのか否かで脳内戦争が起こってしまった。

初出しのアルファベットのバンドマンなんかも読み方が正しいか否かでドキドキするし、藤井風が出てきたころも風は「かぜ」なのか「ふう」なのかわからずにドキドキしていたことをふと思い出した。

テキストベースならその辺気にせずにお話できるが、リアルだとこういうとき学がモノを言う世界になって、時の大やけどする恐れがあってドキドキしちゃうわけである。

あと、もうひとつムズいのがアーティストの呼び名。

例えば、BUMPの話をすると、ボーカルのことを「藤原」と言うべきか、「藤原さん」って言うべきか、「藤くん」って言うべきか、「BUMPのボーカルの人」みたいな感じで言うのかで、まず迷う。

呼び捨てにするのが安牌な気もするが、なんだか呼び捨てだと偉そうな感じが出てしまわなくもない。

かといって「さん」付けは「さん」付けでなんだかアーティストを神格化している人感があって、諸刃の剣感がある。

意外とあだ名で呼ぶのが正義な可能性もあるけれど、相手と温度差があるときのあだ名呼びこそ強烈な香ばしさを放つことになる。

結局、固有名刺は使わず、「ボーカルの人」という荒業でトークの波を乗り切ることも多々あるわけである。

ただ。BUMPくらいならそういう言い方もアリかもしれないが、ミスチルくらいのレベル感でボーカルのことを「ボーカルの人」と呼ぶのは、それはそれで香ばしい気もする。

わりと多くの人がミスチルのボーカルの名前は桜井であるということを認知しており、ここで「桜井」と呼ぶか「桜井さん」と呼ぶか論争が改めて起こるのである。

しかもミスチルだとちょうど「さん」呼ぶがしっくりくるからこそ、余計にムズい。

これが洋楽くらいの距離感だと全員、呼び捨てにするのがむしろデフォなんだけど、ミスチルの距離感は絶妙そのものなのだ。

あと、バンド好きの場合だったら、細美武士とか10-FEETのTAKUMAあたりで「さん」を付けるかどうかの決断にせまられがちだ。

意外とそのトークにおけるアーティストの呼び名をどうするかで、わりと自分は(勝手に)つまずきがちなのである。

まとめ

まあ、音楽の話をリアルでするのは色々とムズい件、というのは冗談にしても、アーティストのことをどういう視座で語るのか、どういう言い回しで語るのかでもその人の個性が出るから音楽っておもしろいよねーと感じた、そんな2月のある日なのでした。

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