前説

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解散をしたり、活動休止になるバンドがいる一方で、長い間活動を休止していたバンドが復活することもある。

この記事では、再び動き出してくれたことがめちゃくちゃ嬉しかったバンドをいくつか紹介してみたい。

なお、チョイスするバンドの選定は個人の好みに大きく依存しているので、あしからず。

本編

Hi-STANDARD

自身の主催フェスであるAIR JAM2000は超満員だったHi-STANDARD(以下、ハイスタ)は、フェスが開催されたこの年に活動休止となる。

やがて、11年の月日が経って、11年ぶりにAIR JAMが開催。

11年ぶりにハイスタがライブを行うことが決定された。

復活までの経緯は他のメディアで書かれているし、復活したライブの様子は実際に現場に足を運んだ人にしかわからないだろうからこの記事では書かないけれど、あのハイスタがついにライブを行ったという事実だけでも心をワクワクさせるには十分なトピックだった。

ただ、次の年にもう一回、AIR JAMを開催されてから、途端にハイスタとしての音沙汰がなくなる。

あれ????もうハイスタのライブ、やらないだろうか????

そんな想像も杞憂だったのは、今となっては、よくわかる話だ。

2015年には3本のフェスに出演、2016年には完全なる告知なしのゲリラ的な16年半ぶりとなるシングルリリースと、ツアーの発表。

以降、全国ツアーや初の西日本でのAIR JAM開催、アルバムリリースなど精力的に活動を行っている。

復活以後のハイスタがかっこいいと思うのは、情報発表ひとつ取っても、ワクワクする仕掛けを作ってくれるところである。

自身のブランドを徹底的に守る姿勢も含めて、ハイスタというバンドがなぜここまで支持されるのかを物語っていると思う。

ただ、今、ひとつ心配なのが、横山健である。

体調不良を理由にライブの出演を辞退して以降、具体的な音沙汰がないのである。

とはいえ、今月一緒に作品をリリースする宮本浩次がMステに出演した際に、横山に向けたと思われるメッセージを発していたという情報もあり、必ずしも横山は重病ではないという噂もある。

余計な憶測をするのも野暮なので、早く元気になってステージに上がってほしいなーと思う次第である。

THE YELLOW MONKEY

むしろ、復帰してからの方がバンドとしての完成度上がってない???と文句なしで言えるのがTHE YELLOW MONKEY(以下、イエモン)である。

なんというか、再び動き出したバンドの多くはノスタルジーの対象でしかないことが多く、作品に限っていうと、昔の曲の方がよかった・・・と感じることも多いのである。

この感情ばかりは、どうしようもないと思う。

だって、昔の曲が大好きだったのだから。

だから、セトリだって復帰直後の「好きな歌」だらけの時の方が神セトリで、新曲が増えれば増えるほど“神セトリ”から遠のいてしまうという事態もあり得る。

どうしても昔の曲の方が思い入れが強いのだから、こればかりはどうしようもない。

でも、イエモンは違う(少なくとも、僕は)。

なんせ、リリースした後の新曲が良いのだ。

これは今年の4月にリリースされた19年ぶりとなる、9枚目のオリジナルアルバム「9999」を聴いてもらったらよくわかること。

とにかくこのアルバムが良いのだ。

元々渋くて深みのある吉井和哉のボーカルはさらに表現力が増しているし、元々骨太でどしっとしていたサウンドは、さらに磨きがかかっている。

なにより、曲が良いのだ。

メロディーだけで「あ、これは吉井の歌だな」というのがなんとなくわかる、音がしっかりとしている独特のメロディーライン。

イエモンは間違いなく、完璧な再活動を果たしたバンドだなーと思える、そんなアルバムなのだ。

これからリリースする楽曲も楽しみでしかないし、こういう気持ちにさせてくれる数少ない再活動バンドである。

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NUMBER GIRL

まさかの再活動で驚かせたバンドといえば、NUMBER GIRLだろう。

NUMBER GIRLは前述のバンドに比べると、決してファンの数は多くなかったんじゃないかと思う。

でも、刺さった人の刺さり方は前述のバンドと引けを取らないだろうし、なにより今現役で活動しているバンドでも、NUMBER GIRLに影響を受けたバンドはすごく多い。

たくさんのバンドが影響を受けたからこそ、若い人からみると、その凄さというか革新さが見えづらかったりするのかもしれないが、オルタナティブ・ロックを語るうえではNUMBER GIRLは外せないと思う。

人によっては、オルタナティブ・ロックの始まりはNUMBER GIRLからだ、と答えるはずだ。

そして、なぜNUMBER GIRLがオルタナティブ・ロックの始まりと言われるかといえば、こういう音楽を、こんな形で表現したバンドが、他にいなかったからに他ならない。

なぜ昔はロック=陰キャのもの、みたいなイメージがあったのかは、彼らの音楽を聞けばきっと納得してもらえるはず。

誰にも媚びない音楽で、だからこそクラスの隅っこにいるようなやつ、一人の心にぐさりと音楽を刺きさす、そんな鋭さがあったのである。

ポップに対して、ロックがあったのは、そういう図式が明確にあったからだ。

気がついたら、ロックこそがポップになりつつ現代にとって、その図式は野暮でしかないし、ロックが市民権を得ること自体は良いことなんだけど、まあ、寂しい部分があるような気がしなくもない。

まあ、なんにせよNUMBER GIRLってヤバかったんだよ?っていう話である。

そんなNUMBER GIRLは、CDJに出演することも発表された。

今年、出演するフェスがことごとく大雨に見舞われるNUMBER GIRLであるが、CDJならある程度は悪天候でも安心なので、穏やかな気持ちでライブを見ることができるはず。

若いリスナーも、この機会に、一回くらいは彼らのライブを見ても損はないんじゃないかなーと思う。

ELLEGARDEN

ELLEGARDEN(以下、エルレ)の話自体は、この記事に書いているので、よかったらこれを読んでみてほしい。

関連記事:エルレというバンドを知らない人に知ってほしい、エルレのカッコ良さ。

幸運にも、今年、エルレのライブを見れたので、感想を一言でいうと、めっちゃよかった。

これしか言えない。

当然ながら、ずっとみんな、エルレのことを待っていたわけだ。

だから、オーディエンスの熱量はとんでもなかった。

SEが流れて、ドクロのロゴが表示されて、ステージの四人が立つだけで、もう大歓声。

その光景というか、その空間にいるだけで、もう感極まるものがあった。

だから、何も言えなくなるわけで。

ライブだって当然よかった。

披露する歌は全て名曲。

実際、会場は全曲、合唱モードだった。

ダイブするやつもいて、モッシュするやつもいて、合唱するやつもいる、なかなかにカオスな構図。

でも、不思議とライブ全体は多幸感に包まれていた。

あの時のエルレのライブと、今のエルレのライブに違いがあるとすれば、ここなのかもしれないと思ったりする(休止前のエルレのライブはオーディエンスが若いこともあって血気盛んだったから)。

で、改めて感じたのは、エルレの歌の求心力の凄さ。

ダイブであれモッシュであれ合唱であれ、全てが音楽に導かれるままになっているというか、なんかもう楽曲のパワーがすごいのである。

すげえ悪い例えかもしれんが、エルレの歌って、良い意味でみんな偏差値を下げてくる。

だから、「気がついたら」○○をしてしまっていた、みたいな状態になってしまう。

とにかくパワーがすごいのだ。

僕もその熱狂でただただエルレのライブに入り込んでしまっていた。

だから、マジで覚えているのは、アンコールの時の高田メタルのMCが死ぬほど短かったことと、「次は小せえことをしたいな」
と宣言した細美武士のMCだけ。

「小さいことをしたい」というところが、エルレらしいなあと思う。

そうなのだ。

その気になれば、ドームですら埋められるバンドのくせに、こだわるのは「全員の顔が見えるサイズ感」のライブ。

要は、ライブハウスにこだわるバンドだった。

需要とかそういうのは無視して「やりたいこと」をやる、を体現したエルレらしい言葉だし、そういうことを本気でやってきたバンドだからこそ、エルレの楽曲って他のバンドにはないすげえパワーがあるんだろうなあ、と思う。

なんにせよ、来年以降もエルレとして活動する、ということなのだろう。

それぞれの活動があるのでコンスタントに・・・というわけにはいかないにしても、きっとこれからも細く長くライブをやってくれるのだと思う。

そのことがすごく嬉しい。

エルレが帰ってきたんだって思う。

自分の世代のロックバンドのひとつが、長い沈黙を経て、ライブをやってくれるということ。

しかも、義務的にではなく、マジで楽しそうに、でも本気でライブをしていること。

そのことが、すごく嬉しい。

そういう姿を見れるのが、とても嬉しい。

まとめ

ユニコーンがいないとかあのバンドがいないとか色々あると思う。

人によって思い入れの強いバンドがいると思うけれど、この記事ではあえてこの四バンドのみを紹介してみました。

年をとっても、かっこいいバンドはかっこいいままなんだよあ。

こういうバンドをみると、その事実を改めて実感をする次第。

末永く活動してほしいなあと切に思うばかりである。

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