正解とかがある話ではないんだけどさ。
どんなアーティストでも、本当の本当に「大切なお知らせ」ってしなきゃいけないときがある。
活動休止然り、解散しかり。
理由はなんであれ長期的に活動をしなくなる報告をする場合、それはファンにとってもアーティストにとっても大切なお知らせになると思うのだ。
最近は「お休みする」については色んな表現があるし、お休みの内実がポジティブなものもあれば、そうではないものもあるので、一概には言えないけれど、でも「期間の定めのないお休み」は、ずっとファンとして追いかけていた人からすると、インパクトのある発表になるわけだと思う。
そんな中で、ふと思うのは、この発表の適切なタイミングっていつなんだろう、ということ。
もちろん、ずっと活動してくれたら嬉しいけれど、アーティスト側にはアーティスト側の事情があるわけだけど
、どこかのタイミングで「期間の定めのないお休み」を決断するフェーズってあると思うのだ。
よくあるのが、いついつまで活動してこの日がラストライブなので駆け抜けます、っていうけっこう前の期間からこういう大切なお知らせを発表するパターン。
これはこれで親切な対応ではあると思う。
終わったタイミングで、この時ライブに行かなかった後悔を少しでも軽減して、想いさえあればライブに行くチャンスをある程度は等しく与えてくれるアプローチ。
これはこれで態度としては誠実だよなーと思う。
じゃあ休止する直前になんの前触れもなく発表するのが誠実じゃないのかと言えば、そんなことはない。
むしろ、逆とさえいえるケースもある。
当然ラストライブというお触れがつくと、そのライブの倍率はすごく上がるだろう。
場合によってはいつもライブに足を運んでいた人が、そのラストライブを目撃できなくなる、というケースすらありうる。
そう考えると、ライブそのものに変なプレミアをつけずらいつも足を運んでいる人がいつも倍率で適切にライブに行く権利を手に入れることができる、こういう発表の仕方も、ある意味ではファンに対して誠実であると言える気がする。
そうなのだ。
どっちが良いとかはない。
でも、どちらしか選べないのだとしたら、どっちの方が自分は「うわあー」とならずに済むのかなーとは思った。
いつも通りやったライブのあとで「あれが自分たちのラストライブでした」という発表も、ある意味では誠実な態度だと思うけど、仮にそのライブに足を運んでいなくて、次のツアーでは観たかったと思っていたとき、その気持ちとどう折り合いつけようかなーみたいな気持ちもあるし。
まあ、事前にラストライブと分かって観るラストライブは、それはそれでぬぐぐぐの気持ちではあるんだけどね。
この辺りは、そのアーティストごとによって違うとは思うので、なかなかに答えは出ないんだけどね。
そんなことを不意に考えてしまった、そんな脈絡のない夜。