前説

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バンドによって作り出す世界観って全然違う。

まあ、そもそも世界観なんて言葉にして簡単にまとめるな、っていう指摘はあるかもしれないが、それでも、歌詞とか歌い方とかライブの佇まいとか演出とかで、そのバンドの「世界観」が見えてくることは確かだと思う。

この記事では、良い意味で世界観が独特だなーと勝手に思っているバンドをいくつか取り上げてみたいと思う。

あくまでも個人的な印象なので、異論はあるかと思うが、ご了承頂けたら幸いである。

本編

THE ORAL CIGARETTES

V系と邦ロックを混ぜたような雰囲気、そこはかとなく影が見えるボーカル山中拓也の佇まい。

曲によって歌い方を変える感じも、メンバー全員が妙に大人な感じなのも、どこか同世代のバンドにはない、独特なダークな世界観を感じさせる。

もちろん、単にダークなだけじゃなくて、熱いMCをするときもあるし、曲によって歌い方や表情をガラリと変えるので、ダークだけがオーラルの良さではない。

んだけど、ふとしたタイミングでガラリと雰囲気が変わってしまうところも含めて、ミステリアスな感が強いなーと思う。

何より、そういう世界観を維持できるメンバー全員の演奏力の高さが流石だよなーと思うバンドなのである。

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MY FIRST STORY

マイファスもどこかV系的要素を少し足したようなイメージのバンドで、他のどのバンドよりも「魅せ方」にこだわっているように感じる。

ただ、マイファスも芸達者なバンドで、その気になれば色んなタイプの楽曲をこなすことができるバンドだし、妖艶な曲なら妖艶に、熱い曲なら熱さを全開にして、ライブでそれを披露する。

今年リリースした「THE PLUGLESS」ではアコースティックなマイファスを堪能できるし、本当にこのバンドが底なしであること、このバンドの演奏技術の高さに脱帽するばかり。

あと、近年のHiroの声は力強さとセクシーさの両方を感じることが多いし、傍目からみると、良い意味でV系風味を強くさせるバンドだよなーと思ったりする。

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SiM

個人的には、このバンドほど世界観が独特なバンドもいないだろうと思う。

世界観というか、ライブ写真を見たときに覗ける雰囲気が魔界のそれなのである。

ボーカルであるMAHのメイクがそういう雰囲気を出しているんだろうけど、写真でMAHのどこを切り取ったとしても、魔界的なそれになるのは凄さしかないと思う。

いかに、このバンドがどう観られるのかにこだわっているのかがよくわかるかと思う。

そういうスタンスだからステージ上では弱さを見せないし、常にドSで強気の姿勢でいくし、そのパフォーマンスはカッコよさそのものである。

とはいえ、単なる高飛車バンドかと言えば、そんなことは一切ない。

先輩からは可愛がられ、後輩からは慕われて、同世代からは信頼されているのは、他のバンドたちが発信する情報をみていたら、なんとなく想像できるところである。

ダークなカッコよさだけでなく、人間的なカッコよさも兼ね備えたバンドだからこそ、SiMってカッコいいんだよなーと思う。

あと、余談ではあるが、MAHが子どもを抱いてる写真は優しいお父さんすぎて、素敵という言葉しか出てこなくなる。ある意味、危険である。

関連記事:SiMってバンドはシンプルにエグい

UVERworld

元々はV系的な要素が強かったバンドが、精神的にムキムキになり、中二病的な世界観を作り上げることで、完全に初期のイメージを塗り替えたというイメージ。

そういう部分も含めて、世界観が独特なバンドであると感じて、この記事に名前を入れさせてもらった。

若干、最近の路線に対しては思うところがある人もいるのかもしれないが、自分たちが目指す世界観に向けて、妥協なく切磋琢磨するこのバンドにはカッコよさしかないよなーと思う。

昔は自分たちが出たいと言ったのに断れた某メガロックフェスのトリを、今年務めたUVERworld。

前代未聞の偉業を達成したのは、メンバー全員が本質的にはブレずに活動し続けたからに他ならないと思う。

たくましい。

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まとめ

というわけで、この記事を終えます。

まあ、「世界観が独特」って言葉だけならamazarashiみたいなバンドはどうなのよ?とか、クリトリック・リスみたいなタイプだって、ある意味世界観すごいぞ!みたいな指摘もあるかとは思う。

が、全ての世界観が独特なバンドを取り上げてしまうと、取り止めがなくなってしまいそうだったので、今回は4組のバンドのみを取り上げてみました。

ロックバンドが面白いのは、何の演出にも拘らないし、見た目にも一切拘らないバンドがいる一方で、細かな魅せ方にも拘るバンドがいるということである。

ロックフェスは、全然違う拘りを持ったバンドが集結していて、そういうところにも面白さがあったりする。

まあ、何にせよ、近いタイミングでこれらのバンドを観る機会がある人は、ぜひ「世界観」にも意識をして楽しんでもらってはどうでしょう、という提案です。

では今回はこの辺で。ではではでは。

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