前置き
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みんな大好きヤバイTシャツ屋さん(以下、ヤバT)。
この記事を読んでいる皆さんも、ヤバTの曲なら口ずさめるよ!という人も多いのではないかと思う。
そんなヤバT。
一時期は、お前らは一発屋になるぞ!なんて言われていたが、一発屋になることはなく、日に日に大きな存在になってきている。
なぜ、彼ら彼女らはここまでシーンに存在感を示すようになっていったのか。
そのことを考えてみたいと思う。
本編
曲が素敵
まず、シンプルに良い曲を立て続けにリリースしたということが挙げられる。
この良い曲というのは、シンプルにライブで盛り上がる感じの、一回聴いたらすんなりメロディーが覚えられる感じの、そういう歌、と言っておくとする。
普通、活動して3〜4年が経つと、マンネリ化を打破するため、打ち込みに寄せていったり、全然使ったことのない楽器の音を取り入れたりしがちである。
けれど、ヤバTはそういうことをしない。
バンドサウンドを研ぎ澄ませることはしても、バンドの根本の音(メロコア的サウンド)から離れることはしない。
そこにこだわってきたところが大きな支持に繋がったように感じる。
しかも、一部の熱狂的なファンだけが話題にするマニアックな良曲というわけではなく、「ハッピーウェディング前ソング」然り、「かわE」然り、いちいち歌詞がSNSでバズりそうな、絶妙なツッコミどころのある歌をリリースしているところも、ヤバTの強さである。
ただ聴いて「いいな〜」で終わらせるだけでなく、いちいち話題にしたくなる魅力も持っているのがヤバTの楽曲の凄さである。
この「ツッコミの余地」を残すのもヤバT楽曲の特徴であるとともに、そのツッコミの内容を上手に変えていったところがヤバTの凄さである。
それは冒頭で紹介した2曲を聴いてもらえたらわかることかと思う。
変わってはいけないところは変えないまま、変わるべきところだけ変えつつ、キャッチーな歌を量産できた。
そこが、ヤバTの凄さでありわ、大きな人気の理由のように感じる。
感覚が絶妙
この手のツッコミ待ちのバンドって、どうしても色んなタイプのボケをやるが故、炎上することが多い。
けれど、ヤバTはそういうややこしいボケは基本的に回避きたように見える。
この「客観的にみたとき、このボケがどう見えるのか?どう反応されるのか?」という感覚が異常に優れているのが、ヤバTの強みのように感じる。
基本的には、ヤバTのボケは自虐か、速攻でツッコミを入れることのできる「わかりやすいボケ」のパターンに分類できる。
逆に言えば、相手を下に陥れることで笑うようなボケや、パロディやモノマネのように、相手に依存することで成立するような笑いはほとんど使わない。
自分たちと、それを見る相手だけで、成立するボケを主軸とする。
だからこそ、余計な形で炎上することはほとんどないし、故に大人から子どもまで愛されるバンドになったのだろうなー感じるし、NHKやauとも癒着することに成功したのかなーと思ったりする。
要は、バランス感覚がとても優れているわけだ。
平成の生まれのバンド、SNS世代のバンドという感じがする。
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ライブが熱い
ふざけるところは徹底的にふざけるし、曲も面白さありきのものが多い。
けれど、事務所の先輩には10-FEETなどがいることもあり、そしてそこに大きく影響されている部分もあり、ライブは胸に迫る熱いものを展開することが多い。
ここも、ヤバTの大きな魅力である。
普通にライブでみたらカッコイイのだ、マジで。
だって、最初の頃にヤバTを観たときは、高校の軽音楽部バンドかよお前らは!とツッコミたくなるような演奏しかしていなかった。
でも、今のヤバTは、めちゃくちゃカッコいい。
音はゴリゴリだし、目をつぶってサウンドだけを聴けば、マジでそのカッコよさに卒倒される。
音だけでなくMCも熱くて、油断すると普通に泣けてくる。
表向きにはヘラヘラすることもあるけれど、魂を持ってヘラヘラできる空間を作ろうとしていることがわかる、そういう熱さを感じるのだ。
熱さとカッコよさ。それをライブから感じるのだ。
面白さとカッコよさと熱さを両立させているからこそ、ヤバTのライブは魅力的だし、間違いなく自分たちの「ロック」を鳴らし続けているからこそ、ライブにガツーンとやられるんだろうなーなんて思う。
まとめ
つまり、曲よし、ライブ良しのヤバTが一発屋になるわけないやん!というのが、この記事の解答なのである。
ほんと、良い曲を作って良いライブをやるという、ロックバンドの根本をしっかり押さえているからこそ、ここまで人気者になったんだろうなーと改めて思う。
SNSでのバズり方が上手かったからヤバTは成功したんだ!なんて話になることもあるかもしれないが、根本はそこではないと思う。
インディーズの頃から、ライブを目撃した人の多くは「ヤバTのライブ、めっちゃ良いよ!」と口コミをしたていた。
生で観た人の声がベースにあったからこそ、ここまで人気が広がったことは、忘れてはならない。
ライブハウスという現場が根本にあったから、ここまでの人気者になったということ。
そういう意味では、ハイスタみたいなバンドと、人気の根本自体は何も変わっていない。
ヤバTを見ていると、そんなことを思ったりする。
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