CDJにもレディクレにも出演する2025年に選ぶ、BUMP OF CHICKENの個人的ベスト3選

BUMP OF CHICKENの個人的ベスト3選、よかったらリプライで教えてください!!!というポストをした。

ありがたいことにたくさんポストをもらった。自分で集計して発表したけれど、まだたくさんリプライをもらっているし、まとめるにしても、もうちょっとたってからにしようということで、今日はステイ。そのうえで、じゃあ今の自分が3曲を選ぶなら、何の曲を選ぶだろうとふと考えた。

リプライでもきていたけれど、本来、BUMP OF CHICKENの楽曲を3つに絞るのは不可能な話だ。良い歌が多すぎるからだ。アルバムの中で1つを選ぶなら?とか、カップリングの中で1つ選ぶなら?とかの質問でも、答えに窮する。

わかっている。

そんなことは、痛いほどわかっている。

それでも、あえて今3曲選ぶならということで、このポストをしてみたんだけど、みんなそれぞれの「愛」をたくさん抱えながら、それぞれの3選を決める。リプライをみると、あまりにも各々で回答が違っていて、それなのに、どの回答も納得してしまうところに、BUMP OF CHICKENの凄さを感じずにはいられないのだった。

メジャーデビュー時代=自分が音楽を聞き始めたタイミングということもあって、初期の作品に対する思い入れは強い。じゃあ初期の曲で3選が埋められるのかといえば、そんなことはまったくない。

バンドとしてどんどん成熟していて、シンプルに表現の幅が広がっていって、テクニカルなアプローチもどんどんできるようになっていって、バンドとしてのある種の限界にチャレンジしていて、『orbital period』『COSMONAUT』の時代も好きすぎる曲がたくさんある。バンドの方向性ががらっと変わって、新境地感を作りながらも、藤原基央のボーカルがどんどん柔らかくなっていって、じんわりとした温かみと包容力が滲むようになってきた『RAY』『Butterflies』の時代も好きすぎる曲がたくさんある。かと思えば、『aurora arc』でもこれまでの楽曲にはない、最高の更新の仕方をしてきて外せない楽曲が多いし、『Iris』でもBUMPらしさを保ちながらも、他の作品とは異なるアプローチの楽曲が多数あって、語りたい楽曲しかなくて3選に加えたい歌だらけなことに気づく。

そう。

BUMP OF CHICKENには、名曲があまりにもたくさんあるのだ。

当然、アルバムに収録されていない楽曲でも神がかり的な歌は多いし、なんならカップリングの方が刺さる楽曲は多かったりするから「選ぶ」において混沌とする未来しかなくなる・・・!

でも。

それでも、今、3曲を選ぶなら・・・。

自分はこの歌の名前を挙げたい。

「セントエルモの火」

もし、ひとつだけBUMP OF CHICKENのライブのセトリをオーダーすることができるなら。今の自分なら、この楽曲をオーダーするんじゃないかってくらいに、曲としても好きだし、ライブとしてもいつか聴きたいと感じている楽曲。歌詞の言葉選び、サウンドの幅広さ、ロックバンドとしてのテクニカルなアプローチ、誰が欠けても成立しない緻密なバンドアンサンブル(逆に言うと、緻密すぎるが故に、ライブとしては封印されている側面もある気はするが)、どの軸においても、素晴らしい楽曲である。あと、夜に聞くと、染みる度合いが増す。

「飴玉の唄」

これも名曲すぎる。というか、しっとりとしたビートメイクと、繊細なアルペジオの組み合わせで楽曲が幕開けるときに、圧倒的なBUMP OF CHICKENの名曲具合を語るだけでも、何倍も酒を飲める。このドラムの始まり、そこから必要な音だけが美しい形でサウンドに合流して、ソリッド感も伴わせながら丁寧かつ優しく歌う藤原基央のボーカルが、あまりにも最強すぎる。しかも歌の中で描く”繊細さ”が、BUMP OF CHICKENだからこそ零すことなく全部拾えている感があって、だからこそ、BUMP OF CHICKENの存在感は尊くて、偉大で、強すぎるという話。

「青の朔日」

BUMP OF CHICKENのサウンドって、BUMP OF CHICKENでしか聴かないアプローチが多いと思う。ビートの展開のさせ方、パートごとの繋ぎ方、アルペジオの流れ。あえて言えば、異国情緒溢れる音使いをしているんだけど、その異国感を出しすぎず、BUMP OF CHICKENの世界観の中で集約していく凄さがある。少なくとも、大型邦ロックフェスに出るようなどのバンドもわざわざしないアプローチを、BUMP OF CHICKENは平然とやってみせて、それがその歌の「ぴったり」にさせていく凄さがあるのだ。その引き出しの多さ、4人の息の合わせ方、楽曲に対するメンバー全員の絶対的な解像度の高さなどなどが揃っているからこそ、到達している地点のように思うのだ。「青の朔日」は、そんな感度を持つBUMP OF CHICKENが円熟した果てに作り出した、これまでにない新たな景色のように思うからこそ、自分にとっての好きの度合いがひとつ抜けている感があるのだ。

まとめに替えて

という感じで3つ選んでみたが、もう一度3選を決め直したら、

「ロストマン」
「真っ赤な空を見ただろうか」
「ray」

になっている自分がいて、マジでやっぱり3つという枠じゃ足りなさすぎる事実に改めて気づくのだった。でも、好きな楽曲がたくさんあるバンドだからこそ、3つに絞る楽しさがあるとも思うわけで、BUMP OF CHICKENのバンドの素晴らしさをただただ噛みしめる夜が続く。