ガストバーナー 、声にならないよ、ドラマチックアラスカ、ネオンと無重力、nolala、ハローモンテスキューの話
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当ブログの管理人は、定期的に「ロッキン・ライフ」というタイトルを付けて、ライブイベントを開催している。
ただ、このブログも「ロッキン・ライフ」と名付けいているので、ブログとイベントで差別化をはかるために、今までイベント名には in ライブハウスという文言を付けていた。
しかし、ロッキン・ライフ in ライブハウスというイベント名にすると、出演者がイベント名を言いにくそうにしていたので、今回から in ライブハウスは外して、イベントも「ロッキン・ライフ」という名前で開催するようにした。
・・・というわけで、2022年4月2日、LIVE SQUARE 2nd LINEというライブハウスで、そんなライブイベントのvol.4を開催することになった。
今回出演頂いたバンドは、ガストバーナー 、声にならないよ、ドラマチックアラスカ、ネオンと無重力、nolala、ハローモンテスキューというラインナップ。
今までのライブイベントとはまたちょっと違うカラーで、開催された今回のライブイベント。
この記事では、各バンドの感想のようなものを言葉にしてしたためておきたいと思う。
本編
ネオンと無重力
2021年5月に現体制になったネオンと無重力が今回のイベントのトップバッター。
いわゆるオープニングアクト的な立ち位置で出演してもらった・・・・・つもりだったが、ライブが始まると、今の体制になって一年ほどとは思えない安定感を魅せてくれることになる。
勝手なイメージで、曲の世界観は確立しているけれど、ライブはまだまだ荒削りな部分が見えるのかなーなんてことを思っていた。
でも、そんなこと、まったくなくて。
演奏をばちっと決まっていて、バンドの演奏の息もあっていて。
ボーカル・みきこの歌声も伸びやか。
「Borderless」のようなシックの雰囲気のある楽曲を丁寧に披露したかと思えば、「Rising」のような華やかかつスリリングな楽曲をパフォーマンスする。
キーボードがメンバーにいるからこそ、ライブでも幅広い音世界を作り上げることができるのがこのバンドの強みだなあと思いつつ、フレッシュで芸術的な空間に魅了されたのだった。
ハローモンテスキュー
2番手で出演してもらったのは、ハロモンことハローモンテスキュー。
ハローモンテスキューはポップでカラフルな色合いがライブで滲み出るのかなーと勝手なことを思っていた。
・・・・のだが、良い意味で裏切られる。
ライブはバチバチでゴリゴリで、破壊力抜群のパフォーマンスを披露する。
はたけの歌声が迫力に満ちていて、アグレッシブな高揚感を生み出していく。
ネオンと無重力のときは聴き入っていたオーディエンスが、ハローモンテスキューの頃になると拳を振り上げて音と戯れていたのが、何よりの証左だった。
出演バンドによって、オーディエンスの音の楽しみ方が変わっていくのは、こういうイベントの面白さだよなーと思いながら、ハローモンテスキューのライブを観ていた。
メンバーの吐息がにんにく臭いというMCで笑いを生み出したり、他のバンドにはない角度で主催者をイジってみせたりと、ライブ全体の魅せ方に緩急があったのも、ハローモンテスキューのライブの魅力であった。
しっかりとキャリアを重ねたバンドとしての地力を感じさせていたのも、印象的だった。
nolala
3番手に出演したnolalaは、さらにライブハウスの空気感をエモーショナルなものにしていく。
それまでの2バンドとまったく違うギアの入れ方で、ライブをゴリゴリに引っ張っていく。
わりとどんなバンドでも、MCまで含めると、瞬間的に<ゆるい>部分をライブで披露することも多い。
が、nolalaはそんなことを一切しない。
ライブ本編はもちろん、MCでもゴリゴリのものを放り投げ続けるのだ。
音源だとキュート感も若干あるけれど、ライブではそんなものは不要だと言わんばかりにエネルギッシュにパフォーマンスを披露し続ける。
しかも尺いっぱいに次々楽曲を披露させる部分も、かっこいい。
そういえば、スリーピースバンドのnolalaは、この日の出演バンドでもっともシンプルな構成だった。
そのシンプルがが、常に光っていた。
過度に着飾ることのない衣装も含め、この日もっともライブバンドとして等身大感が際立っていたのも印象的だった。
声にならないよ
シンプルさが際立ったnolalaの後に出演したのは、サポートメンバーを引き連れてしっかりとしたアンサンブルで魅了した声にならないよ、だった。
攻撃的なパフォーマンスが印象的なバンドが続いていたからこそ、このタイミングで放たれる声にならないよの優しくて穏やかな温度感の楽曲が心地よかった。
つくづく思う。
同じバンドでも、似たような楽器を使っていても、そこから生み出される音の種類はまったく異なるよなーと。
ソリッドな色合いで魅了するバンドがいる一方で、声にならないよは幻想的なサウンドと透明感のある世界観で魅了していた。
だからこそ、オーディエンスの反応もそれまでとはまた違ったものになっていたのが、面白くて。
自分たちの持ち味を提示させながら、オーディエンスの心と体に自分たちの音楽を突き刺すのだ。
というのも、声にならないよの音楽って、単に心地良いだけではなくて、芯のあるメッセージ性もあって、そこが大きなポイントだと思っている。
最後に披露した「soundless」の<やっぱり君はずるいな>のフレーズが印象的で、優しくも力強く言葉を放っていたのが、印象的だった。
あと、若宮めめの髪色の赤みがかり具合が絶妙的なのも、とても良かった。
ガストバーナー
次に登場したのは、ガストバーナー。
とにかく強烈だった。
なんせ、声にならないよのような透明感のあるバンドがライブを披露したかと思えば、ガストバーナーはビックマックバーガーもドン引きするうような分厚い音で魅了していたからだ。
良い意味で前バンドとのコントラストが鮮やかすぎて、一気にオーディエンスの空気を変えていくことになる。
速弾きで展開するギタープレイや、信じられない躍動感で展開されるドラムアンサンブルが絶品で。
いや、ほんと、ドラマの個性具合が半端ないということは事前に聞いていたんだけど、その想像をはるかに上回る爆撃のようなサウンドの嵐だったのだ。
演奏がかっこいいバンドってこういうバンドのことを指すんだなあ、と言わんばかりに怒号具合。
なお、散々荒ぶるライブを披露した後に待ち構えていたのは、「Are you Happy?」という楽曲。
この楽曲のラストは、絶妙な形でエコーがかかったボーカルを披露するのだが、その具合が本当に絶妙なのが良かった。
かっこいいとユーモア溢れるの中間のような温度感でライブを締めくくる感じにも、途方もないライブ・バンド感を炸裂させていたのだった。
ドラマチックアラスカ
今回のイベントのトリをお願いしたのは、ドラマチックアラスカ。
今回のライブイベントは、間違いないライブをするバンドが集っているイベントだと思っている。
んだけど、その中でもさらに間違いないライブをするバンドに最後を締めくくってほしい・・・と考えた結果、今のドアラこそが適任だよな、と思い、オファーすることになったのだった。
そして、その期待は想像以上のものだった。
2010年以降、着実にキャリアを重ねながらも、メンバーの脱退をふくめ様々なフェーズを経て、洗練されていった今のドラマチックアラスカのライブは、間違いなくかっこよかったのだ。
思うのだ。
バンドごとに魅力のポイントってたくさんあるし、バンドごとにそれは異なる。
・・・わけだけど、この日素直に一番<良いライブ>をしていたのは、ドラマチックアラスカだったんじゃないかと自分は思うわけだ。
余計なものがライブになくて、核のようなものがしっかり座っていて、安心して盛り上げることができるのである。
しかも、今のドアラは変に負の感情に覆われるのではなく、色んなフェーズを経たからこそ放つ、光ある温度感も素晴らしかった。
何より、今のドアラ、めっちゃ良いなあと個人的に思ったのが、<あの頃>の歌がピークなんじゃなくて、今の歌、最新の歌が確実にかっこよくて、魅力的になっていることだった。
本編最後で披露された「人間合格」が、特に良かった。
爽快感のあるギターフレーズだったり、サビでメンバーがコーラスする太いサビのラインに、ぐっときたのだった。
6バンドがライブをするってけっこうな尺なわけで、ずっと立ってライブをみていると、まあまあ体力が削られているはずなのに、そういう部分に意識が向くことになくライブにぐっと集中してしまう辺りに、ドラマチックアラスカのライブの<良さ>が凝縮されていたように思うのである。
まとめ
なんでバンドってライブで観た方がいいのか。
その答えが詰まっているような一日だった。
というのも、音源だとそのバンドのかっこよさや音の分厚さって、どうしても削ぎ落とされてしまう。
音源では透明化されていたもの(場合によって加工することで隠れされていたもの)がライブによって体現されるからこそ、バンドはライブで体感した方がぐっとくるんだよなーと思ったのだった(場合によっては、荒削りな部分が出ることもあるが、その青さが良かったりもするのだ)。
良い意味で、音源とまったく違うインパクトと興奮を与えてくれるバンドばかりだったから、そんなことをついつい思ってしまうのである。
そして、ライブってすでに完パケされてしまったものと違って、その場・その瞬間にしかない温度感で届くものがある。
人によっては、いつだってライブハウスでは事件が起こっている・・・なんて言い方をするわけだけど、そこまで大げさなものじゃないにしても、日常にはない<特別>がどこまでも満ち溢れていたライブの連続だった。
そんなふうに、思うのである。
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