THE FIRST TAKEでぐっときたテイク
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特に理由はないんだけど、最近、THE FIRST TAKEについて記事を書いている。
なので、ここでもうひとつ、最近観たTHE FIRST TAKEの中で、ぐっときたテイクをご紹介したいなーと思う。
それが、これ。
私立恵比寿中学の「なないろ」である。
なぜ、このテイクがぐっときたのか。
そのことを簡単に、記事にしてみたいと思う。
私立恵比寿中学の魅力
私立恵比寿中学の魅力は複数ある。
その中でも、ものすごくシンプルに良いなあと思うのが、その歌にある。
メンバーそれぞれのボーカルがとても良いのだ。
単純に歌が上手い、というのが理由のひとつ。
でも、単に歌が上手い、というよりも心に響く歌を歌うのが良いのだ。
「なないろ」を聴いてもらったらわかるけれど、メンバーそれぞれが、歌そのもので曲の世界に引き込む力を持っているのだ。
THE FIRST TAKEの「なないろ」はシンプルなピアノ伴奏になっている。
一見すると、シンプルで素朴な印象を与えそうなテイクである。
でも、曲が始まるとシンプルなのにドラマチックな印象を与えるのだ。
ストリングスが存在感を示すバラードにも引けをとらない、鮮やかな装いを楽曲の中に感じるのだ。
なぜなのかといえば、メンバーそれぞれの歌声が表情豊かに輝いているから。
特に私立恵比寿中学の歌は、メンバーの歌割りが細かいのが良いのだ。
“なないろ”という言葉通り、フレーズごとに違う輝きを放っており、歌をブロックごとに捉えてみても、虹のような輝きを放っているのだ。
実際、最初のサビの部分だけで、メンバー全員のソロパートが展開されている。
柏木ひなたが何か噛みしめるようなメロディーを紡ぐと、小林歌穂がバトンを受け取り、違うベクトルで鮮やかにメロディーを紡ぐ。
歌が上手い、という共通点はあるものの、それぞれのカラーでメロディーに輝きを与えるのだ。
それが美しいし、聞き惚れてしまう。
さらに個々のソロパートが冴え渡っているからこそ、ユニゾンしたときの力強さと壮大さも際立つのである。
だからこそ、「なないろ」という楽曲が、どこまでも魅力的に響くのである。
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「なないろ」という歌に宿る思い
にしても、今回の「なないろ」は単純に歌が良い、という以上の感動を感じずにはいられない。
このタイミングで、これしかないという形で動画がアップされたからだ。
このテイクが公開されたのは、2021年7月16日である。
7月16日といえば、メンバーだった松野莉奈の誕生日である。
このテイクの冒頭、星名美怜が「私たちにとって大切な曲を歌います」と述べている。
この<大切>という色んな意味があるわけだけど、なぜ<大切な歌>という前振りをした上でこの曲を歌うのかが、7月16日に動画を公開していることに示されているわけである。
直接な言及はせずとも、自分たちがなぜこの歌を大切に思っているのかを、そういう部分にそっと忍ばせるわけである。
しかも。
私立恵比寿中学は新メンバーの加入が決まっているんだけど、今回のテイクではあえて7人で歌っている。
松野莉奈と活動をともにし、オリジナルの「なないろ」を歌っていたメンバーのみが参加したテイクとなっているわけだ。
だからこそ、冒頭で述べた「大切」の意味がより際立つし、<大切な歌>の純度がより高まっているとも言える。
少なくともこの日に込めた思いの<大切さ>をより尊いものとして受け止めていることを実感するわけだ。
さらには。
この日は、2020年秋から活動休止していた安本彩花が復帰を果たす日、にもなったわけだ。
もともと大切だったこの日が、
「おかえり」、そして「ただいま」の日に塗り替えていく、ということになんとも言えない感動を覚える。
何よりも、私立恵比寿中学の温かい空気感が、このテイクの持つ感動を劇的なものにしている、と動画を観ていて感じるのである。
まとめ
「なないろ」というタイトルは色んな意味が込められている。
その一つとして、7/1/6という数字に置き換えることができることに示されている。
その数字が意味するところは、7月16日にこの動画がアップされたことと同じ想いを組んでいる。
大切な歌を、大切な日に、大切な人ともに歌ったテイクとなったわけだ。
だからこそ。
この歌には、ぜひ、いつの日か、716万回の再生を飾って欲しいなあと思わずにいられない。
なにより、私立恵比寿中学の物語としてどうのこうの以前に、それだけの回数、それだけの人に聴いてもらうべき歌だって思うからだ。
この歌に触れたときの感動は、言葉に尽くしがたいものがあったからだ。
「なないろ」という歌が、どこまでも私立恵比寿の魅力で彩られた、素敵なバラードソングだと思うから。
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