前説
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今年に入ってから色んな話題が渦巻いたBIGMAMA。
色んなニュースがあったけれど、母の日、バンドにとって喜ばしいニュースが発表される。
サポートメンバーとして活動していたBucket Banquet Bisが正式なメンバーとして加入したのだ。
きっと、加入に際して公式ホームページに掲載された金井政人の言葉がすべてを物語っている。
表にはかけないモヤモヤがずっとあって、それは今だって少なからず影響を与えていて、でも、そのモヤモヤを晴らすような存在がBucket Banquet Bisだったのだと思う。
まあ、個々の内面に記しても仕方がないので、それは置いておこう。
ここで書きたいのは、であるならば、今こそBIGMAMAを聴こうぜ、という話。
なんてたって、今のBIGMAMAはワクワクする音楽を生み出しているから。
そこで、新しく発表された「What a Beautiful Life」をベースにして、今のBIGMAMAが良いなあと思うことについて書いていきたい。
本編
Best Friend (what will be will be)
突き刺さる言葉を、真っ直ぐに歌っている感じがして、ぐっとくるナンバー。
この歌に出てくる<親愛なる君>って、色んなものになぞらえて聴くことができる。
そして、色んな<君>を代入できる余地があるのは、その他のフレーズの選び方が秀逸だからだと思う。
あと、言葉がすーって入ってくるミディアムなナンバーなのも良いし、こういうテンポだからこそヴォイオリンの存在がより映えるし。
そういう諸々を含めて、BIGMAMAらしいハッピーさが溢れ出た一曲だと思う。
こういう歌をさらっと歌いこなすところが、BIGMAMAの良さのひとつなのかなーと改めて感じる。
Nameless Star
幻想的なアレンジが印象的なナンバー。
個人的な印象として、この楽曲には冒険譚の絵本のような心地を覚えた。
BIGMAMAの楽曲って、ある種の物語のように響く魅力があって、この歌はそういうBIGMAMAらしい輝きが放たれているように思う。
ここでも、いわゆるギターロックのベーシックなパートの中に、プラスされたヴァイオリンというサウンドの構図が鮮やかに輝く。
かつ、楽器隊が過剰に存在感を放つのではなく、あくまでも楽曲の景色を描くために丁寧にそれぞれがそれぞれの音を鳴らしている感じが良いよなーと思う。
ラストに向かって、どんどんサウンドが躍動している感じもぐっとくる。
この辺りのアンサンブルも、BIGMAMAならでは。
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天国の花は枯れない 2021remix
HYとBIGMAMAがタッグを組んだ『Synchronicity』。
そのアルバムに収録されていた「天国の花は枯れない」。
今作では、その楽曲のリアレンジされたものが収録されている。
BIGMAMAらしい爽快感のある春らしい装いを発揮している「天国の花は枯れない 2021remix」。
ラストのコーラスも痛快に響いていて、バンドが持つ美しさが際立つ。
洗練されたギターサウンドが印象的で、さらっと聴けてしまうスルメ曲的な魅力も放っている。
The Naked King 〜美しき我が人生を〜
「The Naked King 〜美しき我が人生を〜」まで通して聴いて感じるのは、金井政人のソングライティングの素晴らしさ、である。
というのも、今作はどの曲も春らしいテイストを含んだミディアムナンバーが揃っていて、言葉をじっくり堪能しながら、メロディーの美しさを耽溺できる楽曲ばかりが揃っているのだ。
だから、楽曲そのものに没入していくような心地よさがあるし、ある種の物語に身を投じているような感覚もあるのだ。
思えば、BIGMAMAってロックバンドでも独特の立ち位置があった。
それは、ヴァイオリンのパートがいるというところだけでなく、生み出す楽曲のテイストにもいえたように思うのだ。
メロコア畑のような存在感を放つこともあるけれど、幻想的な楽曲を解き放つこともあるBIGMAMA。
わかりやすい言葉を使うこともあれば、文学的だったりユーモアのある言葉を添えることもある。
「The Naked King 〜美しき我が人生を〜」は、そんな金井らしい言葉えらびが炸裂している。
なんせラストが「王様の耳はロバの耳」というフレーズなのだ。
こんなフレーズで歌を終わらせる辺りに、金井のセンスが炸裂しているように思うわけだ。
こういうフレーズをふいに持ってくるところが、BIGMAMAの面白さのひとつだったなあと思うわけである。
BIGAMAMAらしい、金井政人らしい、センスがそこはかとなく楽曲に散りばめられていて、そこに触れるたびにワクワクするのだ。
まとめ
簡単に言ってしまうと、四作とも素晴らしいからまだ聴いていない人は、ぜひ聴いてみてほしいということ。
BIGMAMA、最近は聴かなくなったなあ・・・という人ほど、今作をぜひ体感してみてほしい。
やっぱりこのバンドって、かっこいいし美しいバンドだなあって、きっと思うことだろうから。
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