いや、もう充分に売れてるし。

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そんなツッコミが聞こえそうではあるが、とはいえ、どうしてもニコイチであるドロスと比べてしまうと、正直ピリッとしないように感じる部分もある。

永遠のネクストブレイクバンド。

そんな異名もダテではないということだろうか。

そろそろ「金井王子」というワードとともに、お茶間レベルで会話するに相応しい人気バンドになってほしいなーと個人的には勝手に思っているのだが。

今までは、俺たちはインディーズのなかでもっともメジャーな存在でいることを志向してきたから、今度はメジャーシーンのなかでもっともインディーな存在になるんだ、と金井王子は嘯いていたりするけれど、本音の本音では「おれたちって、もうちょっと売れてもいいのでは?」と思っていると思うのだ。

もちろん、邦ロックシーンにおいてBIGMAMAの名前を知らない人が稀有であることは百も承知。

この記事では、じゃあBIGMAMAがもう一歩シーンから抜け出して「ブレイク」を果たすにはどうしたらいいのか、そんな圧倒的に厚かましい想いを持ちながら、誠に勝手ながらにその戦略を考えてみたい。

①なんかキャラが薄い

いや、すげえ偏見ですが。

でも、それこそドロスなんかだと、ボーカルのようぺは甘いルックスだし、ドラムのサトヤスは絵面がなんかやかましいしでキャラ立ちされている。

そもそもバンド名に[]つけちゃってる時点で、その主張がエグいと思うのだ。

一方、MAMAってファン以外からすれば金井王子くらいしか知らない人が多いだろうし、下手をすれば、金井王子さえも「ん?なんか最近恋愛でなんかやらかした疑惑がある人?」くらいの認知しかないと思うのだ。

紅一点の5人編成というところや、ヴォイオリンのいるバンドというところをフューチャーされてしまったせいで「キャラ立ち」という部分が薄くなり、KEYTALKみたいなキャラクター需要=アイドル視するファンを囲い込まなかった、というところに「ブレイク」という点では溝を空けてしまった感はあるのかなーと。

②SNSの使い方が下手くそ

前項のキャラクター消費とも繋がる話だけど、MAMAってSNSにおける存在感が低いように感じる。

別にピエール中野のようにツイハイになる必要もないと思うし、ヤバTのようにファボ爆する必要もないと思うし、マイヘア椎木のように恋愛ポエムを呟く必要もないと思うし、KEYTALKやフォーリミのようにあざとい写真をインスタにどんどん投下する必要もないとは思うけれど、SNSでそういう「やらしさ」を出さないということは影が薄くなるということであり、影が薄くなるということはキャラクター性が薄くなるというわけである。

で、キャラクター性が薄くなるとファン以外からは忘れされていってしまう。

一時期、ファイヤーでブレイクしたたなしんもキャラクター性が薄くなりつつあるが、これもSNSでの存在感が薄いからだと思うし、逆に絵音のようにSNSで存在感が増していくと必然的にキャラクター性が強くなるフシはある(あくまでも個人的な所感だが)

また、本人がSNSをやっていなかったとしても、BRAHMANのトシロウのように、周りがどんどんキャラ付けをしていき、キャラクター性を強固にしていくパターンもある。

が、MAMA界隈においては金井王子が「恋愛でやらかした?」くらいのざわつきしか見せることはなく、良くも悪くもキャラクター的コンテンツとして、MAMAは消費されづらい傾向があるように感じる。

キャラクター性が薄くなるとファン以外の外側の人は愛着を持ちづらくなるし、どういうところから愛着を持ったらいいのかさえわからなくなってしまう。

だからこそ、MAMAというバンドは知ってるけど、それ以上のことはよく知らない、という人を増やしてしまうのであり、「ネクストブレイク」という地位を不動のものにしてしまっているのかなーと。

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③ジャンルの変容

初期のMAMAはメロコアだったけれど、2010年以降からサウンドは変容してきて、『Roclassick』ではクラシック要素を大胆に取り込んだりしたし、『君想う、故に我在り』では北欧テイストを感じさせるサウンドを見せたりもした。

「MUTOPIA」はEDM系になっているし、その引き出しは多い。

が、これって悪く言えば、ファンよりも一方引いたリスナーからすれば、MAMAにどういう役割を期待したらいいのかが難しい、という状況を生んでしまっているのだと思う。

嫌な言い方をすれば、MAMAのライブは暴れるために来ているって人からすれば、メロコアから逸脱していくMAMAの変化は気に入らないと感じてしまうだろうし、逆にMAMAの楽曲のメロディーに魅せられてライブに足を運んだ人からすれば、メロコアモードのMAMAをみると「む!」って感じてしまったりして。

統一したイメージを持ちづらいため、外側にいるリスナーからすると、突っかかりにくいイメージができた、という部分はあるのかなーと。

WANIMAやヤバTみたいに、このバンドにはこの役割だけを求めており、それを満たしてくれるバンド、という色付けがしっかりしてる方がバンドのファンは増えやすいというのはある。

MAMAは良くも悪くもその逆をいったということなのだと勝手に判断してる。

④金井氏の性格

たま〜に、今日のMAMAのライブ、どうしちゃったんだろう?とTwitterなんかでザワザワさせることがある。

色々理由はあると思うけど、たぶん金井王子はムラのあるタイプの人だと思うのだ。

で、なんでムラがあるのかというと、これも完全なる憶測であるが、金井氏は恋愛に夢見ちゃうタイプだからなのだと思ってる。

恋愛に夢を見ちゃうタイプということは、その時の恋愛状態で己の精神も右往左往してしまうタイプということであり、それはブレやすさ、ということとも繋がる。(恋愛にドライな人の方が淡々と活動することには向いている)

ブレやすいと、信用を持ちづらい。

これって音楽のジャンルの変容とも繋がるのかもしれないが、傍目からみると「ん?なんでそんな感じになったの?」という要素が目につくと、ビミョーな感情を抱いてしまいがちだし、好きの持続に黄色い信号を点す結果を生んでしまうこともある。

メジャー移籍後の最初のシングルは、わりとシンプルなバンドサウンドものの楽曲だったけど、これだって、別にこういう作品を作るつもりなら、別に下北沢で作れたんじゃないかなーなんて思ってしまう部分もあり、じゃあなんでメジャーに行ったのか?みたいなことさえ思ってしまうことにもなり兼ねないわけで。

ブレイクするためには、MAMAというバンドに統一したイメージを与えていくことが大事なのだろうし、どういうイメージを与えていくのかが今後の課題なのかなーって勝手に思ったりして。

まとめ

なーんていい加減な言葉を紡いでみたけれど、永遠のネクストブレイクバンドということは、それだけ常に伸び代を持ちながら浮き渋みなくシーンに名を轟かせているということの現れでもある。

そして、そういうふうにしてここまでやってきたその歴史そのものが、MAMAの強さであり、圧倒的な魅力なのだと思う。

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