
Da-iCEの「Black and White」になんとなく惹かれている自分がいる。
なぜこの楽曲に惹かれているのか?
簡単に記事の感想を書いてみたい。
「Black and White」という名に相応しいサウンド
「Black and White」は、楽曲としてのバランス感が絶妙だ。
歌ものとしてのポップさと、洒脱でスタイリッシュなリズムの際立ち。
このバランスが絶妙だからこそ、一度楽曲を耳にすると、ずるずるとその魅力に惹き込まれることになる。
ファンキーなグルーヴを基調としつつも、音の質感はどこまでも現代で独特のぱりっと感がある。いろんな音を響かせる中でも、効果的に低音を響かせるからこそ、広い空間で音を浴びているような心地良。
淡々とするべきところは淡々としつつ、がっと上げるところではサウンドが「ドラマ」を作る。
まるで、タイトルの通り、白と黒のコントラストを意識させるようなバランス。
だからこそ、華やかな音の響きの中に、独特のダークさも隠し持つ。
シンセの音、エレクトリックピアノの音、ギターの音。打楽器の細かな音だったり、細かなサウンドプロダクションが洗練されているからこそのゾクゾクした聴き心地を与えてくれる。
アレンジと構成の妙
「Black and White」は、シンプルなリズムパターンの中に複雑なコード進行や音色の変化を巧みに織り込んでいる。イントロや間奏では、シンセサイザーの浮遊感ある音色や、時にジャジーなコードが用いられ、ミステリアスかつスタイリッシュな空気感を演出している。
サビでは、リズムがよりダイナミックになり、メロディも大きく跳躍するところもポイント。
楽曲全体にメリハリと高揚感をもたらしている。
サウンドの足し算と引き算のバランスも絶妙で、パートごとに然るべき音が慣らされている印象。
結果、何度聴いても反芻する余韻が残る。
メロディとハーモニーの構築
メロディラインは、Da-iCEの強みであるハイトーンが際立つボーカルレンジが最大限に活かされている。花村想太と大野雄大の伸びやかでキレの良い歌声が、メロディに色気と力強さを与えている。メロパートでは、抑制された穏やかな旋律が独特の緊張感を生み出す。サウンドの雰囲気と相まって、その効果はどこまでも強烈な印象を残す。
だからこそ、サビで一気に開放された瞬間が、言葉にできない感動を生み出す。
かつ、単にサビに爽快感があるだけではなく、ハーモニーの美しさや、細かな歌いこなしに巧みが宿っているのもDa-iCEだからこそ。しかも、緻密ながらも過剰になっていない部分もポイント。
歌声の多層性とサウンドの多重性が重なり合うことによって、楽曲全体に厚みと奥行きを与えるわけだ。
まとめに替えて
改めて、Da-iCEの音楽を聴いたけど、楽曲の世界観とボーカルのあり方の融合が見事だなーと感じた、というのが今回の総論。
特にシックでありながらも大胆で、ドラマチックなのに淡々としている雰囲気もあって、そのバランス感の絶妙には脱帽した。
また、サウンドの多彩さとボーカルの表現力の豊かさがタッグとなって、歌の世界観を確固たるものにしているのも印象的であった。
Da-iCEのこれまでのキャリアを総括しつつ、さらなる進化を感じさせる「Black and White」。
改めて、Da-iCEって素晴らしいアーティストだなーと感じた、そんな夜。