timeleszの「Anthem」から見え隠れするオラオラ感
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他のメディアでも寄稿して感想を書いたんだけど、timeleszの「Anthem」が面白いなあと思っている。
理由は色々あるんだけど、作品としてワクワクするポイントをいくつも拾ったのだった。
では、なぜ面白いと感じるのか?
そのことを簡単に記事にしておきたいと思う。
timeleszの「Anthem」の話
timeleszは、<ここ>に辿り着くまで、本当に色んな激動があったグループだ。
その激動はきっと活動を丁寧に追ってきた人たちが、1番よく知っている。
自分はミーハーな人間なので、上っ面の部分しか知っていないが、それでも、色々あったことは認識している。
で。
そんな激動な日々があったうえで、それでもグループとしてやりたいことがあるからこそ、timeleszというグループが誕生したのだと思っているし、こういう形で再スタートを切ったのだと思っている
実際、「Anthem」を聴くと、思うのだ。
timeleszとしての、そういう強固とした決意の強さを。
想像でしかないけれど、そういう闘志のようなものを感じるのである。
言葉のとしての決意
最初に感じたのが、まず、これ。
今作の、言葉の強さだ。
timeleszの音楽は端的に言って、言葉に強さがある。
一緒に寄り添って同じ歩幅で歩くというよりは、一歩前を進んで力強く手を引っ張ってくれるような強さを感じさせてくれる。一人称が「俺」という部分からも、そういう強さを感じるのかもしれない。
フレーズを切り出すと、そういう例をいくつも挙げることができるが、ここではそういう部分は一旦割愛しておく。
さらに挙げたいのは、ボーカルのあり方。
今作はボーカルにおいても、声の中で見せる表情を意図的に選択している印象を受ける。
これまでの楽曲であれば、もっと柔和な部分だったり、官能的な要素を歌声に入れていたような場面でも、もっと硬派でゴリゴリした表情を歌の中に落とし込んでいる印象なのだ。
佐藤勝利、菊池風磨、松島聡。
全員のボーカルにそんな印象を受けたし、ボーカルのエフェクトのかけ方からも、そういう印象を感じさせる。
これが、良い意味でオラオラなマインドを感じさせてくるし、言葉の強さを明確にしてくれる。
もっと言えば、そういうオラオラな雰囲気のあるボーカルを披露しても、サマになっているところに、3人のボーカルの凄さを感じる。
表現力により幅が出てきているのだ。
こういう点を総合的にみていくと、楽曲を聴いたときのワクワクが増大していくことになる。
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楽曲のとしての決意
今作って、ここからtimeleszとしてシーンをサバイブしていくぜ、という闘志も感じられる楽曲になっている。
そして、「Anthem」を聴くことで、言葉だけじゃなくて、行動(具体的に言えば、作品のクオリティ)からも、そういう意志を感じさせる。
仮にだけど、こっからサバイブしていくぜ!というマインドをちらつかせた楽曲が、とてつもないほどダサい楽曲であれば、さすがにその言葉の説得力って、かけると思う。
でも、「Anthem」って歌においても、アレンジにおいても、メロディーの展開においても、ダンスにおいても、言葉に対する説得力に磨きがかかっている。
リキリキ(力力)ダンスをたてるようにしてダンスを構築している点が今作の話題になっているが、そもそもとしてワイルドかつダイナミックなダンスが印象的だ。
こういう要素のダンスを全面に出すことで、楽曲のメッセージ性とリンクしている印象。
このリンクしている感じが良いなあと思う。
サウンドにおいてもヒップホップ色が強めなテイストであるのが良い。
結果、リズムそのものでしっかり楽しませる作りになっているところも、楽曲のメッセージ性とリンクしているように感じるのだ。
ここ数年のSexy Zoneの音楽性の軸となっていた「レトロな雰囲気もあるけれど、最先端のポップミュージック」とは異なる方向性ではある。
が、定めた方向性にそって、視覚的にも音楽的にも高いレベルで統一したアウトプットを行うという意味において、timeleszの「Anthem」も一切のブレがないように感じる。
もっと言えば、「レトロな雰囲気もあるけれど、最先端のポップミュージック」を確かな表現に落とし込んできた佐藤勝利、菊池風磨、松島聡だからこそ、timeleszの音楽においても間違いないアウトプットを行っている。
そのことを実感するわけだ。
「Anthem」を聴きながらにして、思う。
確かに、timeleszは新しい道に突き進んでいる。
そのことは間違いない。
そしてそれは、「あの頃」が良かった人からすれば、寂しいことだと思う。
でも、timeleszの音楽・アウトプットは間違いなく、「あの頃」の経験がかなり活かされているし、生み出された作品をみていると、色んな意味でそれは地続きのように感じる自分がいる。
だからこそ、思うのだ、timeleszの音楽が面白いぞ、と。
まとめに代えて
もちろん、これは「Anthem」の話であり、ここから何曲かリリースしていく中で、新たなカラーが鮮明になってくることもある。
そのときには、timeleszにしかできない到達地点をより鮮明に示してくれているんだろうなあと思う。
今は、その動きを楽しみにしつつ、コンスタントに作品を追ってみたいと思っている。
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