前説
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ベスト・アルバムはなんだかんだで良いものである。
そのバンドの歴史を振り返るうえでもちょうどいいしね。
というわけで、この記事では、ベスト・アルバムのリリースをする(した)バンドを紹介していきたい。
本編
SEKAI NO OWARI
今年、セカオワがベスト・アルバムをリリースされることが発表されている。
この記事を書いている段階では、収録曲などは発表されていないように思うが、一体どういう文脈で選定されるのだろうか。
セカオワは多くの方が知っているように、長い歴史の中で様々な変化を遂げたバンドである。
時期によって、目指している方向性が大きく違う。
「セカオワ」と一口に言っても、それぞれが持つパブリックなイメージは大きく違うように思うのだ。
ファンタジー系のバンドというイメージもあれば、そもそもバンドというイメージすらない人もいるかもしれない。
ライブハウスでロックを鳴らしていた彼らのことが好きな人もいえば、バンドの枠組みを超える音を鳴らしている彼らのことが好きな人も多いことだろう。
ひとつ言えるのは、昨年リリースされた彼らのアルバムは名盤だったということ。
そして、あのアルバムを聴く限り、今のセカオワならベスト・アルバムにおいても、何かしらのコンセプトを敷くような気がするのだ。
どういう手段を用いて、アルバムをパッケージ化していくのか。
魅せ方含めて、とても楽しみである。
Mrs. GREEN APPLE
ミセスもベスト・アルバムをリリースすることが発表された。
パブリックなイメージは明るいバンドだと思うけれど、深く彼らの音楽を知る人たちは彼らの音楽に宿る哲学性をよく知っている。
ティザー映像だけさらっと見ると、「カラフルで明るい歌」が多いイメージである。
ティーンに人気の、勢いのあるバンド、という装いに映るかもしれない。
でも、ベストアルバムが「そう見える」ことが、ミセスへの大いなる沼への没入の一歩な気がする。
だって、聞けば聞くほど、バンドにある「深さ」を知るから。
サウンドにしてもそうだし、歌詞にしてもそうだけど、ミセスのそれには奥深さがあるのだ。
聞き手が持っているものさしを拡張してしまうような魅力がミセスの楽曲にはあるのである。
なので、そういうことを知らずにベストアルバムに触れようものなら、大変なことになる。
ロンハーのドッキリの落とし穴みたいに、ある地点まで進むとスコーンって落ちてしまうから。
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MAN WITH A MISSION
マンウィズは今年、B面を中心としたベスト・アルバムをリリースしている。
B面のベスト・アルバムなので、前述したバンドとはちょっと勝手が違うわけだけど、B面ということはつまり、そのバンドの濃い部分が寄せ集められているとも言える。
特に「MAN WITH A “B-SIDES & COVERS” MISSION」は和田アキ子のトリビュートのアルバムの楽曲が入っていたり、自身のドキュメンタリー映画の主題歌となっている新作が入っていたりと、作品集としてのボリュームもすごい。
ってか、マンウィズの映画、って考えたらすごいよな。
設定的にしゃべることが許されたメンバーは一人なわけだし。
ってか、マンウィズの真実が明らかになる、っていう謳い文句って「つまりはそういうこと?」って変な期待をしちゃうしね。
話は逸れたけれど、1stのカップリングを聴いても、全然「古さ」や「拙さ」を感じないから、いかにマンウィズが熟成されたバンドであるかを痛感させられる。
KANA-BOON
KANA-BOONのベスト・アルバムがリリースされたのも今年である。
KANA-BOONの初期曲は、今のフェスシーンを語るうえでも重要だし、単なるベストアルバム以上の意義があるように思う。
そして、ある種、邦ロックのフォーマットを作り上げたKANA-BOONはこういう進化を経た、ということまで追うことができるところが、最大の魅了であるように思う。
全然関係ないけど、アルバムの流れでいうと「ウォーリーヒーロ」あたりまでの無敵感が本当にすごいもんなあ。
速いビートにシンプルなアレンジ。
でも、それだけでワクワクさせてしまう爆発力があったというか。
今の歌ももちろん良いんだけど、この時代のKANA-BOONの最強さを改めて感じるというか。
やっぱりすげえバンドなんだよなあ、って改めて思うのである。
まとめ
というわけで、今年ベストアルバムをリリースする(した)バンドを紹介してみた。
冒頭でも書いたけれど、ベストアルバムの良いところって改めてそのバンドのこと振り返ることができるところだと思う。
世の中の流れが速いから、一度過ぎ去ってしまった音楽ってなかなか聞く機会がないことも多い。
でも、改めて作品をイチからしっかりと聴き直すきっかけとなるのが、ベストアルバムの良いところだと思う。
特にセカオワやミセスのように、時代ごとに大きくモードが変わるバンドだと、こうやってまとまって作品を聴くと、その変化の大きさに改めて脱帽したりするのである。
そういう楽しみ方ができるところも良いところだよなーと思うのだ。
いやーリリースが楽しみでしょうがない。
では、今回はこの辺で。
ではではでは。
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