前説
タイトルにもあるように、僕はback numberとsumikaってなんだか似ているなーと勝手に思っている。
当然、ファンからしたら「違うでしょ」という意見が出ることもわかるし、全然違うバンドであることも理解している。
でも、この記事では、あえて両バンドの共通点を探ってみたいのだ。
そうすれば、よりこのバンドの魅力がわかるのではないか、と思うから。
というわけで、なぜ“似ている”と思うのか?
その理由を掘り下げてみたい。
本編
代表曲を比べてみよう
聴いて感じたのが、両バンドとも、すごくメロディーが良いよなーということ。
そして、この二バンドのメロの良さは、いわゆるJ-POP的な意味で「良い」と思える部分が強いということだ。
だから、この二バンドって、けっこう音楽初心みたいな感じのファンが多いのだろうし、普段は音楽なんてそんなに聴かないって人でも「好き」って答えている人が多いのは、楽曲の親しみやすさが桁違いだからだと思うのだ。
トリッキーな感じのメロの良さではなくて、文脈というかある程度音楽を聞き慣れていないと「良い」と思えない小難しい感じじゃなくて。
とにかくメロディーが口ずさみやすくて、カラオケとかでも歌いやすい。
そういう“開けたメロ”の良さが、両バンドにはあると思うのだ。
男性が歌うラブソングなのに、女性への共感率が高いところも似ているよなーと思うんだけど、まあこの部分は楽曲によってテイストが大きく変わるので、この記事では、あえてあまり触れないようにしておく。
バラードで進化を発揮する
なんだかんだ言って、バンドって盛り上げてなんぼ!みたいなところがあるし、フェスなんかだとバラードはあまり歌わないバンドが多い。
だから、表題曲は基本、盛り上がるナンバーである、というバンドが多い。
でも、back numberとsumikaはバラードで真価を発揮するタイプのバンドだ。
ここぞの表題曲もバラードであることが多い。
なぜ、そうなるのか?
ベースにあるのは、バンドの魅力がメロディーの良さにあるからだと思う。
演奏力でゴリゴリ魅せる必要もないし、テンポとリズムでワクワクさせなくて、楽曲の良さがほとばしっているのだ。(もちろん演奏でドキドキもさせることもできるし、テンポとリズムで魅了する楽曲も歌っているのは承知である)
で。
バラードって、どうしてもメロディーの良さが大きな勝負どころとなるし、生ぬるいメロディーだとライトなリスナーは飽きて、その曲を飛ばすことになりがち。
でも、この二つのバンドはそうならない。
むしろ、バラードでこそ、より多くのリスナーを引き込んでしまう。
この「バラードできっちりとリスナーを引き込むことができる」という意味においてこそ、この二バンドはよく似ているように思うし、それができるからこそ、この二バンドはドラマや映画の主題歌に抜擢されやすいんだろうなーと思うのだ。
バラードでもガンガン魅了できる歌が作れる。
そういう強さが似ているのである。
ボーカルの声の強さ
なぜバラードで引き込むことができるのか?という話とも通ずるけれど、この二つのバンドはボーカルの声が強い。
ここでいう強さとは男性的、という言葉に置き換えることもできるかもしれない。
この二バンドって、いわゆるハイトーンボイスと呼ばれるようなタイプのボーカルではない。
ゆずで言えば、岩沢じゃなく北川タイプのボーカルであると言えばいいか。
この感じも似ているよなーと思うのだ。
たぶん、メロディーで歌う音程もどこか似ているし、メロディーの流れ方も似ていることが多いような気がする。(最初は低音で、Bメロでメロに揺さぶりをかけて、サビで声を張り上げるように歌う、みたいな感じで)
きっと、お互いがお互いのカバー曲を歌ったらめっちゃハマると思うのだ。
まあ、俺の中での勝手なイメージだけども。
油断していると、ゴリゴリの演奏で引き込む
で。
メロの強さで勝負したり、バラードを歌うばかりで、バンドとしての実力は大したことないんでしょ、と思う人もいるかと思う。
でも、この二バンドは本気を出すと、かなり攻撃的な演奏も披露する。
もちろん、メタルバンドのような激しい演奏をすることはないし、演奏“だけ”で魅了することはあまりないけれど、ナメているリスナーがいたら「おっ!」と思わせて、引き込む程度には、アグレッシブなプレイをすることも多い。(もちろん、メタラーに聴かせても「おっ!」とはならないだろうけれど、それは音楽に対して何に価値を見出すのかの話だと思うので、そういうたられば、はこの記事ではなるべくスルーしておく)
なんというか、ポップな部分に光を当てた歌を歌うことが多いけれど、その気になれば、ガンガン激しい歌も歌えちゃうところが、このバンドたちの凄さなのである。
そういうバンドとして地力も持っているところが似ているよなーと。
能ある鷹は爪を隠すじゃないけれど、そういう「普段は荒ぶるところを隠す」というスタンスも、ふたつのバンドはどこか似ているように感じるのである。
まとめ
バンドでありながら、外部アレンジャーを積極的に招くスタンスもなんだか似ているし、なにより音楽リスナーの広げ方がこのバンドは似ているんだよなーと思うのだ。
いわゆるバンド好きじゃない人も、招いてしまい、魅了してしまうところとか。
メロの良さとボーカルのカリスマ性で(で、招いたらボーカル以外のメンバーの魅力でさらに落としていく)多くのリスナーをバンド界隈に招いたという意味で、ミスチル⇒バクナン⇒sumikaというのは、ひとつの流れを継承しているんじゃないかと思っている。
バンドというよりもポップ・ミュージックとして語ることも可能にしてしまうという意味でも、このラインには通じているものがあると思っている。
もちろん。
似ているからといって、同じという意味ではないし、もっとお互いのバンドの本質を掘り下げていけば、両者の違いなんていくらでも見えてくる。
それは、わかっている。
ただ、バンドシーンという大きなククリの中でのシーンの立ち位置をみたとき、なんだか通ずるものがあるよなーと思ったわけである。
なんにしても、コアな音楽ファン以外もワクワクさせてしまうバンドってすごいなーと思うし、そういうバンドだからこそ作れる景色をどんどん作っていってほしいなーと思う。
あーあと、そういえば。
恋愛ソングにおけるバットエンド率も、この二バンドは高いよな・・・。
そういえば・・・。
はあ・・・。
関連記事:個人的にback numberとsumikaは似ていると思っている
関連記事:sumikaの「願い」なんかでドキッとするわけ・・・ないだろう……////