カラオケで歌うことを許してくれないハイトーンなバンドたち
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なんだかんだで歌うのは楽しい。
こういうご時世なので、行くことはめっきり減ってしまったが、カラオケに行くのはなんだかんだで楽しい。
どうせカラオケに行くなら好きなバンドの好きな歌を歌いたいところである。
が。
そういう喜びを与えてくれないバンドが最近増えている。
どういうことか?
というのも、あまりにもハイトーンが痛烈すぎて歌うことを許してくれないバンドが多いのだ。
端的に言えば、キーが高すぎて歌うための土俵にすら立たせてくれないバンドが多いのである。
しかも、そういうバンドに限って<好き>だったりするからこそ、壮絶を極めている。
そこで、この記事ではそういうバンドをいくつか紹介したい。
歌うことを許してくれないバンドたち
King Gnu
反則的ハイトーンボイスで魅了するバンド、King Gnu。
井口のボーカルはどこまでも美しい。
しかも単にハイトーンだから歌いにくい、という次元を越えて、歌そのものの難易度が高い歌が多い。
ボーカルである井口ですら歌いこなすのに時間がかかった、という歌がいくつもある。
歌ってみた、でもあんまりKing Gnuの歌を華麗に歌うこなす歌い手はほとんどみない辺り、常田の楽曲の難易度の高さを物語っている。
King Gnuの楽曲を手掛けているのは常田であるが、常田の楽曲は痛切に難易度の高い詩が多いのである。
なお、そんな高い難易度の楽曲を手掛ける常田は、他のアーティストに提供する際も容赦のない難易度の楽曲を提供しがちである。
そういう場においても、変わらない美学とセンスを提示するのだ。
Official髭男dism
伸びやかすぎるハイトーンボイスによって、唯一無二のボーカルの境地にいるOfficial髭男dismもまた、カラオケでの難易度が壮絶すぎるバンドである。
90年代のハイトーンな楽曲は、サビのキーが高すぎて歌えないことはあっても、AメロとかBメロはなんだかんだで歌えるものが多かった。
しかし、ヒゲダンの歌は最初からアクセルが全開のものが多い。
メロパートでも突然ファルセットを使う場面が多いし、メロディーのパターンも複雑で難解。
「Cry Baby」というタイトルの歌をリリースしたけれど、この歌を歌う自分もたいがいCryさせられる凶器的な歌だよなーといつも思う。
Omoinotake
容赦ないハイトーンボイスで魅了するバンド、といえば、自分的にはOmoinotakeも外せない。
そして、キーの高さの前に、いつも「歌う」という点において立ち往生してしまうメロディーライン。
Omoinotakeの歌は、自分にとっては<歌う>ものではなく、<聴く>ものだなーと実感してしまう。
これくらいのキーを出せたら、きっと歌っていると気持ち良いんだろうけど、その快楽を体感するにはあまりにもキーの高さが壁として立ちはだかるのだ。
「産声」はファルセットの存在感がキレキレで、聴くたびに凄まじさを覚えるのだった。
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神はサイコロを振らない
神はサイコロを振らないのボーカルも美しいよなーと楽曲を聴くたびに感じる。
透明感の歌声で、ファルセットの存在感がどこまでもナチュラルなのだ。
丁寧に音を紡ぐ歌に、映える歌声で。
だからこそ、自分の歌声がこのメロディーラインをなぞるたびに、耐え難い<違い>を実感してしまうのである。
そう。
歌うことを許してもらえないことを実感するのである。
神様、僕は気づいてしまった
ハイトーンの暴力と言っても過言ではないメロディーライン。
しかも、単にハイトーンなだけでなく疾走感のあるメロディーの楽曲が多く、息継ぎ的な意味でも困難を極めるものが多い。
安易に歌ってみると、傷を負った戦士のような状態になる。
どんな境地になれば、自分はこの歌に対して<歌う>チャンレンジをすることができるのか、と観念にしてしまう。
ハイトーンバンド界隈においても、屈指の存在感を放っているバンドである。
ヤバイTシャツ屋さん
ツインボーカルだからこその絶望的な音域の高低差。
大型の台風よりもえらい変動を起こすような存在感なのである。
ヤバTの歌を一人でさらっと歌えるような音域を持っているやつ、いるのかよ・・・・と楽曲にチャンレジするたびに思ってしまう。
こやまのパートだけならキー的にはなんとかなる。
しかし、ありぼぼのパートが絶妙に落とし込むのだ。
また、ありぼぼのパートを歌えるような人によっては、こやまのパートが凶悪な存在感を放つことになるだろうし、つくづくカラオケにおいてはヤバTって凶悪な存在だよなーと思う。
でも、たまに歌いたくなる。
そして、チャンレジするたびに傷を負うのである。
まとめ
ヤバTが流行りのバンドは声が高い人たちが多い、と歌ったのは数年前の話。
ヤバTがこの歌を歌ってから音楽業界は色々と変動が起きたけども、今なおハイトーンバンドの勢力は威力を増すばかり。
故に、歌えない歌に限って歌いたい歌が出てくるのである。
カラオケライクを送るうえで、道はどこまでも厳しいのである。
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