THE YELLOW MONKEY「ALRIGHT」の歌詞の意味は?解釈と考察

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THE YELLOW MONKEYの「ALRIGHT」の歌詞について考えてみたい。

作詞:吉井和哉

強い絆が絡み合って 生まれ変わる蛹
ドロドロに溶けて口ずさむ 蒼い夢の続き

蛹とはサナギであり、芋虫が成虫になる前の繭に包まれる準備モードの状態のことである。

芋虫でもなく成虫でもなく、生まれ変わるのは「蛹」であることがポイントである。

つまり、「ずっと動かない状態でいた」間に、自身の中で変革が起こることを意味するわけである。

「口ずさむ」とフレーズにあるから、ドロドロに溶けるのはサナギのことだと思われるが、これはどういうことだろうか。

おそらくは、サナギじゃなくなって別の何かに生まれ変わることを表現したフレーズなのだと思われる。

サナギのまま色々と変化した主人公は、ついにサナギから孵化するというわけであろう。

夢の色が蒼いということは、その夢が純粋だった若い頃からみていた夢であり、あこがれに近いタイプの夢であることがわかる。

そして、その夢を叶えるべく、今から孵化するわけである。

ツノが生えて アシが伸びて ハネができて
仕掛けた罠 すり抜くように 糸を外し

サナギが今とはまったく違うものに変化することを想像させるフレーズである。

まるで長い活動休止をしていたイエモンが、重い腰をあげて活動を開始することを示唆するようなフレーズでもある。

花びらに血が付いたら飛ぼうぜ
離さないぜ

サナギが孵化したら蝶になるのが普通なわけだが、この蝶はツノもあればアシもあるわけである。

なかなかに不気味な生き物だが、だからこそ妖艶にも感じてしまう不思議。

「花びらに血が付いたら飛ぼうぜ」というのは覚悟が決まったら(あるいは準備が整ったら)動きだそうぜ!みたいなニュアンスだろう。

すぐに吉井はこういう青臭い言葉を不気味なフレーズで表現したがるのである。

離さないぜ、というのは今回はすぐに辞めたりしないという意志の言葉。

これまたイエモンの活動に直結しそうなフレーズである。

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続きをみていこう。

神様が作る人様に 振り回され台無し
誰の背中を追いかけるの? それは猿の名残り?

人が生まれたら、その人は色々と社会に揉まれてズタボロにされる。

それでも人(あこがれの人)の背中を追いかけて、なんとか前に進もうとするのである。(要は夢を追いかけるということ)

猿の名残り=闘争本能

と言い換えができるのではなかろうか。

人は人を傷つけるけど、人からもらった夢をみて、人を追いかけるということである。

それが人間の本能なのかな?みたいなことを言ってるわけだ。

骨ができて 肉をのせて ソース塗って
蓋を閉めて 魂 鼓動 熱く燃えて

魂というか意志というか、夢に対する欲望というか、
そういった最初はふわふわしていたものが、覚悟とあわさってどんどんと形になって、大きくなっていくことを表現しているフレーズである。

コバルト色の空と海風
忘れないぜ

この辺りは蒼い夢とリンクしているフレーズである。

要は蒼い夢は最初空想のような産物でしかなくなったけど、社会に揉まれズタボロになる過程で、ようやく少しずつ形になってきた。

ここまでやってくれたのは闘争本能のおかげなのかな?って語るのが一連のフレーズなのである。

あなたに抱かれて あなたと乱れて
ひとつに生まれて ふたつに別れて
背中に隠した 願いを広げて
もう一度羽ばたけ
今夜 準備 ALRIGHT!

あなたって誰やねんって思うが、これは一旦置いておこう。

このフレーズで大事なことは、「もう一度羽ばたけ」というフレーズである。

これはどう考えてもイエモンの再結成とリンクしているフレーズである。

ちなみにalrightとは、「大丈夫」ってニュアンスの意味になる。

何よりもここでこうしてることが奇跡と思うんだ
命はいつか絶えるだろう だけど 最高の出会いが
月日は流れて 力を集めて
ひとつに集めて

ここのフレーズがこの歌の総意と考えても問題ないだろう。

それぐれいこのフレーズに意味が込められている。

イエモンの再結成の思いがここに凝縮されているのだ。

あなたと別れて 激しく求めて
ひとつに生まれて 無数に別れて
夜空を見上げて もう一度運命の
タイマーを回して
今夜 準備 ALRIGHT!

準備 ALRIGHT! 準備 ALRIGHT!

「タイマーを回す」というフレーズも活動再開を意味するリスタートという意味合いになるし、「別れたけど、激しく求める」というのもニュアンスとしては同じになるだろう。

もちろん、この歌の主人公は色んな人にすることができるけど、影としてチラつくのはイエモンそのものであろう。

イエモンの再結成に対する決意表明の歌というわけである。

そう考えると「あなた」という言葉が誰を示すのか想像がつく。

それはイエモンのメンバーのことである。

まあ、あなたと官能的なことに陥っているので、ってことは吉井和哉はホモってこと?とかややこしい想像はしないで、これはひとつの比喩だと受け止めてみよう。(吉井はすぐに官能的な比喩を用いることで、伝えたいことをぼやかしてしまつクセがあるから)

まあ、イエモンの今をなぞらえながら、もっと広い範囲、様々な人に届くようなメッセージに仕上げました、ってのが吉井の策略ではなかろうか。

今からでもリスタートしようぜ!大丈夫だから!って感じである。たぶん。

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