サマソニのラインナップ、今考えると国内アーティストだけでも容赦なかった件
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わりと毎年、足を運んでいるサマソニ。
サマソニに毎年行く理由はただひとつで、海外アーティストを観れる数少ない機会のひとつだから。ということもあって、Kendrick LamarやLiam GallagherやThundercatをはじめ、海外アーティストのライブがハイライトになる瞬間が多数存在したのだった。
ただ、このブログは基本的に国内アーティストを取り上げることにしているので、この記事では国内アーティストに焦点を挙げながら、今年のサマソニの感想を書いてみたいと思う。
自分がライブを観た国内のアーティストは下記である。
ももいろクローバーZ
新しい学校のリーダーズ
ジャニーズWEST
imase
(sic)boy
NOMELON NOLEMON
chilldspot
梅田サイファー
BE:FIRST
Tele
Perfume
キタニタツヤ
Kroi
SEKAI NO OWARI
YOASOBI
自分はわりとミーハーということで、今こそ旬の音楽を今のタイミングに聴きたいと思って足を運ぶことが多くなった。
特にYOASOBIの「アイドル」や新しい学校のリーダーズの「オトナブルー」は、おそらく2023年の音楽を振り返る上でも重要な作品になることを考えると、ぜひ今年のうちに聴きたいと思ってステージに足を運んだという背景がある。
自分がフェスに足を運んだとき、良いなあと思う瞬間が、最新の楽曲がきちんと盛り上がりのピークになっているとき、というというのがある。
もちろん、どのアーティストもキラーチューンがあって、そのキラーチューンが盛り上がりのピークになりがちだ。
でも、あまりにもそのキラーチューンが強烈な存在すぎて、”新曲”を披露したときがひとつのライブのクールダウンになっているライブを観ると、少し勿体なさを感じてしまうわけだ。
逆にそのアーティストが持つキラーチューンでは盛り上がっているのは当然として、さらにそのタイミングで(きっとみんながずっと聴きたかったはずの)新曲を披露することで、さらにその盛り上がりが一段と上昇するライブというのは、ぐっときてしまう自分がいるのである。
そう考えた時、新しい学校のリーダーズが「オトナブルー」を披露する瞬間や、YOASOBIがここぞのタイミング(もしかすると、他のフェスでライブを楽しみにしている人もいるかもしれないので、あえてこういう書き方にしておく)で「アイドル」を披露した瞬間は、間違いなくオーディエンス全体の空気もガラリと変わる心地を覚えたのだった。(まあ、「オトナブルー」は本当の意味では”新曲”ではないのだが、聴いている人の多くはそういう視点で楽しみにしていると思うので、あえてそういう書き方をしておく)
特にYOASOBIのライブは印象的で、「夜に駆ける」や「群青」や「怪物」など、そのライブを観ている多くの人が楽しみにしているキラーチューンをいくつも持っているにも関わらず、それでもなお、「アイドル」を披露したときの盛り上がり方は、その日のYOASOBIのライブのボルテージを更新していたように思うのだ。
それだけ「アイドル」という人を楽しみにしていた人が多かったということなのだろうし、「アイドル」という楽曲を今年たくさん聴いてきたからこそ、楽しみにした人が多かったのだろうなあと思うわけだ。
もちろん、再生数が多いから良い曲、というわけではない。
再生数がないからダメな曲、というわけでもない。
それでも、一定の数字を超えて話題になり続ける歌というのは、層を飛び越えたところでたくさんの人を高揚させる何かがあるのは確かで、「アイドル」という楽曲は2023年にリリースされた楽曲の中でも、ずば抜けてそういう求心力を持った楽曲であることを実感した瞬間だったのである。
新曲がきちんと盛り上がりのピークになるアーティストのライブはぐっとくる。
今年のサマソニに行って、改めて実感したことのひとつである。
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キタニタツヤ、ジャニーズWEST、BE:FIRST、SEKAI NO OWARIの話
もうひとつサマソニに行って印象に残っているのは、音源とライブで観たときのギャップの部分。
このギャップって色んな種類の話を挙げることができるんだけど、例えば、キタニタツヤの話。
実は、自分はキタニタツヤのライブを直接観たことがこれまでなかった。
存在は何年も前から知っていたし、楽曲もけっこう昔から聴いてはいたのだが、肝心のライブに関してはタイミングが合わないこともあって、なかなか目撃できずにいたのだった。
そんな中で、今年のサマソニでキタニタツヤのライブを観たのだった。
当然ながらフェスとワンマンでは温度感が異なる部分もあるだろし、クソを何個付けても足りないくらい、今年のサマソニは暑かったので、野外のステージのボルテージは例年とはちょっと違う様相を見せていた部分もあったんだけど、それでも、自分が観たキタニタツヤのライブは、想像していたよりも豪快だった。
楽曲のイメージだともっとスタイリッシュだったり、穏やかだったり、暗い意味でトリッキーなタイプなのかなと思っていたのだが、全然そんなことがなかった。
とにかく、豪快だったのだ。
かつ、ライブのMCがめっちゃ多弁だった。
もっとゆっくりじっくり言葉を紡ぐようなタイプなのかなーと思っていたら、捲し立てるようにすらすらとMCをするものだから、思わずそのMCに圧倒されるのだった。
「お酒」の話は特に印象的だったんだけど、ニュアンス違いでここに書いたら微妙なので、とにかくキラーワードを駆使しながら「お酒」を思わず飲まずにはいられないパンチ力のあるMCをしていた、ということだけをここに記載しておきたいなあ、と思う。
楽曲とライブで印象が変わったアーティストの1組、と言えば、ジャニーズWESTも挙げたいところだ。
もともと楽曲はパワフルでエネルギーに満ち溢れたものが多く、サンボマスターやSUPER BEAVERが楽曲提供する、という色合いなのもわかるな〜と思っていたんだけど、生の歌唱はさらにパワフルだった。
というか、なんかバンドがちゃんといて、普通にそのバンドのサウンドベースで歌唱している姿をみて、これ、ひとつのバンドのアクトやん感があって、かつそのボーカルが堂々とした佇まいなのがとても良かった。
言っても、ジャニーズWESTからしたら、サマソニってきっといつもと勝手が違うステージだとは思うのだ。フェス形式でパフォーマンスする、ということも少ないだろうし。
でも、そういう感じを一切出さず、なんならここはひとつのホームだぞと言わんばかりの安定感で、次々に楽曲を披露しているサマは、素直に見惚れてしまうものがあった。
音源でも十分にパワフルだと思っていた楽曲は、ライブでさらにエネルギッシュに進化されていたのだった。
ダンスがかっこよかったところで言えば、BE:FIRST。
音源だとどうしてもダンスがどうあるのか、を確認することができないので、今回ライブでダンスをしながらボーカルを披露する姿を観れたのが、とても良かった。
しかも、高速的に身体を動かしながらキレの良いダンスを披露しきるタイミングで、歓声があがるという流れも良くて、パフォーマンスの見せ場と観客のボルテージがシンクロしている姿にぐっときたのだった。
普段は見えない部分のかっこいい、がライブではたくさん目撃できたという意味で、音源とギャップを感じる瞬間がいくつもあったのだった。
ギャップといえば、SEKAI NO OWARIも挙げずには、いられない。
SEKAI NO OWARIといえば、楽曲のイメージだけで言えば、ボーカルの声が細そうだし、お淑やかにライブをするような印象もあった。
でも、ライブで観ると、煽るときはゴリゴリに煽るし、観客がパンパンの中で煽るものだから、その返しのエネルギーも凄くて、「おお、これがスタジアム級のバンドのライブか・・・」とドキドキする瞬間が何度も訪れたのだった。
新曲がテンションのピークのひとつになる、という意味でもSEKAI NO OWARIは「Habit」という楽曲を抱えているものだから、そういう部分の見せ場もしっかりあったし、当然ながら披露するどの楽曲も”みんな”が知っているばかりで、改めてこのバンドの凄さを実感したのだった。
もしこの日、うっかりOfficial髭男dismが予定通り出演していたとしたら、おそらくはSEKAI NO OWARIの後にOfficial髭男dismだったんだろうなあと考えると、国内アーティストの並びで考えると、エグいを通り過ぎる客入りになっていたんだろうなーとぼんやりと思う瞬間でもあったのだった。
とにかく、セカオワのライブって、華やかだけではなく、地肩も強いことを感じた瞬間だった。
なんというか、ドラクエの職業でいえば、魔法使い的な技で魅了するのかと思えば、ちゃんと戦士とか武闘家的な魅せ方もすることを実感したのだった。
まとめに替えて
・・・というところで、今年のサマソニは例年と違う刺激をもらうことが多かった。
海外のアーティストももちろん凄いんだけど、国内アーティストのライブでもぐっとくる瞬間が多かったという話。
なので、きっとサマソニに行った人は、きっと各々でハイライトが異なるんだろうなーと感じたという、そういう話でもある。
願わくば、どのアーティストもワンマンで観たいなーと思うが、ほとんどのアーティストはきっとチケット争奪戦がえぐいんだろうなーと、そんなこともぼんやり考えるし、そんなアーティストを二日でこれほど観れたというのも凄い話だよなーとぼんやりと考える、そんな夜。
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