BLUE ENCOUNTが探し求めた「こたえ」

「こたえ」とは何か?

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BLUE ENCOUNTの「こたえ」が、やっと見つかった。

昨年3月にリリースされたアルバム「VECTOR」の最後に収録されていた楽曲「こたえ」の最後の歌詞で、

『今 信じれるモノを抱いて
 一緒に探そう
 本当の「答え」を』

と言っている。

自分はこのアルバムを聴いたとき、ここで述べられている「こたえ」って何だろうと思った。

少なくとも、そのアルバムを聴いても、その「こたえ」が何なのかはわからなかったし、BLUE ENCOUNTも、その「こたえ」を模索しているように感じた。

しかし、「VECTOR」がリリースされてから現在に至る、1年弱の時間の中で、その「こたえ」が見えた気がするのだ。

セトリから見えてくるもの

PREDATOR
ハウリングダイバー
ワンダーラスト
#YOLO
幻聴
もっと光を
アンコール

こちらは、先日行われたJOIN USのBLUE ENCOUNTのセトリである。

こちらがそのイベントの詳細:JOIN USのHP

実はこのセトリ、「もっと光を」以外は全て、6/5にリリースされたミニアルバム「SICK(S)」に入った曲なのだ。

ワンマンライブか?と言わんばかりのセトリ。

ブルエンがワンマンライブ以外で、新譜に入っている全ての曲を披露したことは、恐らくないだろう。

もっと光を
LAST HERO
ハウリングダイバー
ロストジンクス
DAY×DAY
VS
アンコール

こちらは、5/3に行われたVIVA LA ROCKでのセトリ。

ここでも、まだリリース前にもかかわらず、ミニアルバムから2曲がセトリに含まれている。

これらのセトリからもわかるとおり、ミニアルバム「SICK(S)」に対する、BLUE ENCOUNTの自信が凄まじい。

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その自信は、メンバーも公言しており、田邊駿一はリリース前後、自身のTwitterにて1曲1曲、その曲に込められた想いや、印象深い歌詞をツイートしていた。

例えば、3曲目に収録されている「ハウリングダイバー」については、解禁されたMVを引用し、「このMVに言いたいことが全て詰まってる」と言っていたり、

5曲目に収録されている「幻聴」については、「自分のことはいつも綺麗事ならべて棚に上げてしまう。そんな自分に気づいて腹が立ってしまって自分自身を戒めるために、自分自身をぶん殴るために作った曲です。」と言っていた。

1曲1曲に違った想いの詰まった自信作であることがわかる。

「アンコール」という楽曲について

私がこのミニアルバムの中で特に注目したのは、田辺がTwitterで、「俺たちの新たなテーマソング」と謳っていた、最後に収録されている「アンコール」という楽曲。

リリース前、BLUE ENCOUNT全員で定期的にツイキャスを配信する企画「ブルキャス」にて、今回のミニアルバムについて、少し話をしていて、「今回の作品には、バラードがありません!全曲アップテンポです!」と放った田辺駿一の言葉が印象に残ったのだ。

しかし、「アンコール」を初めて聴いて思ったことは、「アップテンポじゃないじゃん!」だった。

だが、きちんと聴き進めると、その感想が違うことに気づく。

『全ての終わりみたいな夜が何度来ただろう
 生まれ変わったような朝が何度来ただろう
 流す涙と引き換えにもらった支えのおかげで
 今日も命を捨てずに生きてる
 巨大な砂漠の中で
 一つの花を探すような毎日だけ
 大切なモノを失いながら
 大事なことに気づいていく』

「アンコール」の冒頭部分の歌詞である。

この部分までは、これからどうしよう、とか、明日が来て欲しくないな、とか、とにかく不安な気持ちが表れているような気がしたし、その気持ちと呼応するかのように、しっとりとしたテンポ感になっている。まったくアップテンポではないのだ。

しかしこの後、ある歌詞を境に、この曲のテンポとトーンは一変する。その歌詞が、

『“これからもあなたと 歌いたい”』

このフレーズをきっかけに、一気にアップテンポになって、疾走感をもって駆け抜ける。

これが、BLUE ENCOUNTの決意の表れではないか、と思った。これがBLUE ENCOUNTの出したこたえなのではないか、と思った。

BLUE ENCOUNTは、ファンと一緒に、一年以上かけて、昨年リリースのアルバムでは見つけられなかった「こたえ」を、見つけたのだ。

あなたと歌いたい。

その言葉が、冒頭で探していた、本当の答えではないか、と。

5/25に行われたMETROCK 東京。

この日は、BLUE ENCOUNTのライブが終わるとすぐ後に、別のステージでUVERworldのライブが始まるというタイムテーブルだった。

ライブ中、田辺は、こんな言葉を放った。

「UVERworldに負ける気はしねぇ!」

そこから、観客と共に始まる「もっと光を〜」のシンガロング。

その光景は、自信に満ち溢れたBLUE ENCOUNTと、観客が一つになって作り上げたもの。

BLUE ENCOUNTは、まさに、あなたと一緒に歌っていた。

今までもブルエンは、ライブで観客と歌う場面が多々あった。

それは間違いない。

でもアンコールで「あなたと歌いたい」と誓ってから、歌ってくれ、と投げかけるブルエン自身が、とてつもない力、熱量、観客に対する信頼、そして自信を持って投げかけるようになったと私は思う。

それが強く感じられたのが、METROCKでのライブだった。

これからのBLUE ENCOUNTのシンガロングは、今までとは一味違う、何億倍にもパワーアップしたシンガロングになるだろうと確信した。

そう感じたのは、「アンコール」という曲があったからであり、前のアルバムの「こたえ」が見つかったからではないかと、そんなことを思う。

関連記事:逆涙腺崩壊バンド・BLUE ENCOUNTの話

筆者紹介

れ!(@sutomi___)

SUPER BEAVER、マカロニえんぴつ、BLUE ENCOUNTなどなどが好きな高校生。

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