前説

皆さん、スピッツは好きですか?

僕は大好きです!ということで、今回の記事では、スピッツのお気に入りフレーズをご紹介したいと思います。何の解説も含蓄もないです。ただただ、愛でるだけの記事です。

本編

運命の人

愛はコンビニでも買えるけれど
もう少し探そうよ

基本的に、全文名言製造機になっているスピッツの「運命の人」。

どのフレーズを切り取っても考えさせられるし、表現方法として秀逸だよなーと思わせられる。

それにしても、子どもの頃にこの歌詞に初めて触れた時、「ん?」って思ったものだ。

愛はコンビニでも買えるってどういうこと??って感じで。

でも、その一方でコンビニってカオスな場所だよなーとも思う。

だってさ、老若男女が足を運ぶ場所なんだよ、コンビニって。

にも関わらず、エロ本はあるし、コンドームもあるし、酒もタバコも置いてあるわけで、全年齢対象のわりに少し過激じゃねえって思うわけだ。

それはさておき、愛って本当はそんなに遠い存在のものではなく、コンビニでも買えるくらい、気軽で身近なものだよなーとも思う。

そもそも、この歌は、他にもバスの揺れ方で人生の意味がわかったりと、すごく日常的なものや行為から、とても哲学的で大きなものを見出す描写がたくさん見られる。

「運命の人」なんて大げさな存在だって、考えたら不思議なもので、出会うまでは「運命の人」って、とても壮大で遠いもののように感じるんだけれど、一度出会ってしまえば、とても近い距離の人になるわけだ。(基本的には)

そう思うと、愛ってコンビニで買えるくらいの距離感のものなのかもしれないなーなんて思う。

ただ、この歌詞がポイントなのは、そんな簡単に手に入る愛を「もう少し探そうよ」と言ってしまうところである。

愛ってコンビニでも買えるよね、ってフレーズだけでも十分に発明のように感じるのに、その愛をもう少し探そうよ、って言うんだぜ?

どれだけトリッキーなんだよって話で、とてもお気に入りなフレーズなのだ。

関連記事:スピッツ「運命の人」の歌詞の意味は?解釈と考察!

涙がキラリ☆

目覚めてすぐのコウモリが
飛び始める夕暮れに

冒頭の歌詞を切り出してみた。

この歌はどこにでもいるカップル(に近い二人組み)を七夕にいる織姫と彦星になぞらえて歌った歌なわけだけど、そんな歌に出てくる冒頭が「コウモリ」というセンス。最高である。

普段はコウモリのように冴えない男の子が、陽が暮れることで、ようやく動き出すわけだ。

なんかそういう陰キャラの反撃みたいな匂いがする、このフレーズが絶妙なのである。

あとね、この「コウモリ」という単語には、色んなエッセンスが込められているように感じる。

夏であることもこのフレーズから予感させられるし、主人公のはみ出し者具合もこのフレーズで表現されるし、なんとなく主人公のキャラクターすらも想像できるわけだ。

しかも、色んな比喩を詰め込んでいるのに、このフレーズだけでも、なんとなくその「絵」が浮かんでくるのもすごいところ。

さっきまで寝ていたコウモリが、陽が落ちてきた頃になって動き出す、そういう映画的な映像もきちんとイメージできるわけである。

フレーズとしても優秀で、比喩としても優秀なこのフレーズは文字通り、圧倒的なワンフレーズなのである。

関連記事:スピッツ、草野正宗の歌詞世界。涙キラリの人物関係とカタカナ比喩

ハイファイ・ローファイ

交尾のための生じゃなく

この歌を初めて聴いたときはけっこう衝撃で「交尾」というフレーズをさらっと登場させることにショッキングな気持ちを抱いた。

いや、ほんとね、思ったんですよ。

交尾することだけが生きることじゃねえんだぞ!と。

当時童貞だった僕は強く思いましたね。

スピッツの歌って、これ以外にもいわゆる非モテの人を題材にした歌が多くて、ネクラな人生を送ってきた僕は、随分と背中を押されたなーと思ったのである。

先ほど登場した、「涙がキラリ☆」も「本当はちょっと触りたい」ってフレーズがあって、このフレーズが良い意味で童貞臭をビンビンに感じさせていて、凄く良いのである。

スピッツの歌って、非モテ臭を出す歌が多いんだけど、その魅せ方が巧みなんですよ。

この歌のこのフレーズも、そういうエッセンスを滲み出した、実にキワドイフレーズで、とても好きなのである。

恋する凡人

君みたいな良い匂いの人に
生まれて初めて出会って

好きな人を褒める時って見た目か性格を褒めることが多いと思う。

なのに、匂いってなにその着眼点、と驚いた記憶がある。

でも、異性と深い仲になる際にとても重要な要素って匂いだよなーと思うし、草野の歌詞って五感が研ぎすまれていて、全ての感性で物事を捉え、表現するから、そういうところも推せるよなーって思うのだ。

おっぱい

君のおっぱいは世界一

いや、褒めるとこ、そこ????な案件第一位の歌。

でも、こういう歌詞すらもさらっと歌ってみせるスピッツって尊いなーと思うし、不思議とイヤらしさみたいなものを感じさせない。

褒めたい部分がおっぱいだったんなら、そりゃあおっぱいを一番に褒めるしかないよなーって話。

それにしても、世界一のおっぱいってどんな美乳なんだろうか。

夢追い虫

美人じゃない 魔法もない
バカな君が好きさ

ついに、何も褒めなくなってしまう草野正宗、ここに見参。

いやね、この歌詞を初めて聞いたとき、君のことを「バカ」って言える関係って素敵だよなーと思ったのを強く覚えている。

いや、結局のところさ、この歌も君のことを褒めているわけですよ。

ただ、この歌は美人でもないし、魔法もない、おまけにバカとまで君のことを言い切ってしまう。

普通なら、一発平手打ちされたって文句のない畳み掛けである。

でも、それは君に魅力がないと言っているのではなく、君そのものが好きなんだよという、最大級の誉め言葉なわけである。大好きの裏返しなわけである。

とても素敵なフレーズだなーと思う。

関連記事:スピッツ「夢追い虫」の歌詞の意味は?解釈と考察!

スピカ

幸せは途切れながらも 続くのです

大好きな歌の、大好きなフレーズ。

少し落ち込むことがあっても、人間関係で上手くいかなくて絶望することがあっても、このフレーズで救われたことが何回もあった。

当然ながら、幸せって途切れることがある。

生きていれば良いこともあれば、悪いこともある。

悪いことがあった日には、こんな日が永遠に続くんじゃないかと思ってしまう。

けれど、今は途切れていても、またやがて「幸せ」って思える瞬間はくる。

そのことを歌うのである。

「スピカ」はこのフレーズに限らず、全編を通してとっても優しい歌である。

心のイソジンみたいな、そんな清らかな楽曲なのである。

関連記事:スピッツ「スピカ」歌詞の意味は?解釈と考察!

まとめ

というわけで、いかがだったでしょうか?

名言・名フレーズがたくさんあるスピッツの楽曲群のなかで、個人的に好きなフレーズをいくつかご紹介しました。

今回ご紹介しなかった中にも、キラーフレーズはたくさんあります。

ぜひこの記事をきっかけに、スピッツの楽曲を改めて聴いてみてください。

あなたにとってのスピッツの大好きなフレーズはなんですか?

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