前説
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ここ最近のSexy Zoneの楽曲が個人的なツボに刺さることが多い。
そのため、ブログでも定期的に名前を挙げている。
2021年3月にリリースされた「LET’S MUSIC」も、これまた良い。
ベスト・アルバムリリース後の、10周年の節目と呼ぶべきタイミングでリリースされた楽曲。
きっと色んなカードを切ることができた中で、こういう楽曲をもってきたか!というドキドキとワクワクがそこにはあった。
というわけで、簡単に感想を書きたいと思う。
本編
「LET’S MUSIC」の感想
「LET’S MUSIC」は冒頭から溢れんばかりのファンク臭が漂う。
心地よいギターのカッティング。
楽曲を鮮やかに彩るブラスアレンジ。
ベースとドラムのグルーヴが存分にいかされた軽妙な装い。
パーティーファンクと呼ぶにふさわしい楽曲が幕開けることになる。
楽曲から感じるのは、音楽にふれることによる楽しさみたいなものであった。
・・・思えば、Sexy Zoneは必ずしも順風満帆と呼ばれるキャリアを積んできたグループではなかった。
グループが分かれることになってしまったり、メンバーが活動休止になってしまったり、思うような活動ができないことだってあったように思うのだ。
逆にいえば、辛酸を舐めているイメージがある程度あるのであれば、それそのものを<グループの感動の物語>にしてしまう魅せ方だって出てくることもある。
10周年という節目のタイミングであれば、特にそういう方向に舵だってきりやすかったはずだ。
でも。
Sexy Zoneはそういう安易な物語的感動になびくのではなく、逆にまったく反対のテイスト、今作でいえば、音楽にまつわりある種の喜びみたいなものを音にして表現することを選んだ。
「LET’S MUSIC」を聴くと、そんなふうに感じるのである。(まあ、自分ごときが何を言っているのだという話ではあるんだけど)
そして、ここが個人的に良いなあと思うのが、そういう多幸感がハリボテに見えない、確かな心地よさがあるということ。
つまり、表現したいこととパフォーマンスの質がしっかりシンクロしているのだ。
10年というキャリアの中で確かに磨かれたパフォーマンスの鋭さみたいなものを伴わせながら、パーティー感を全面に出していくからこそ、楽曲に溌剌としたエネルギーが生まれているのだ。
なんだか面倒くさい言い回しをしているけれど、言いたいことはわりとシンプルで。
今のSexy Zoneだからこその輝きが「LET’S MUSIC」には満ちている。
だからこそ、ぐっとくるという、そういう話。
あと、ファンクという部分に注目がいく「LET’S MUSIC」であるけれど、Sexy Zoneだからこそのファンク、に着地しているのは、個性違いのメンバーそれぞれのボーカルがあるからこそ。
Aメロパートの冒頭を歌うのは、佐藤勝利。
マイルドで心地よい歌声、開幕にふさわしい温度感で自分のパートを歌い上げる。
バトンを引き継ぐのは松島聡で、甘さと優しさがかおるボーカルで楽曲の雰囲気を少しずつ盛り上げていく。
Bメロを歌うのは、中島健人、そして菊池風磨という流れだけど、この二人はファルセットを効果的に使い、ボーカルで感情を表現するのが上手い。
AメロとBメロで対照的な響きを持つからこそ、この楽曲が持つカラフルさが鮮やかに際立つし、四人の個性が良い形で表現されているなーなんて思うのである。
パート割が秀逸だなーなんて勝手なことを思ってしまう自分。
そして個々のパートで個性を発揮するからこそ、
J-pop? Jazz? R&B? Hip-Hop?
Houce? Rock’n Roll? Dub-Step?
Trap? Love Ballad?
Tonight’s the night! Let’s go!
上記のパートが際立つ。
個人的には、唐突にサウンドがひいて、ハンドクラップが際立つこのパートが好きなのである。
パーティーファンクなこの楽曲だからこそ、意味合いが際立つこのフレーズ。
このパートを高らかに歌うからこそ、サビの気持ちよさが増大していく。
なにより、こういうパートが華麗にキマるのは、10年間パフォーマンスを磨き、色んなことを経験しながらも「楽しさ」だったり「愛」を表現することを選択した今のSexy Zoneだからこその凄みであるように思うわけだ。
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カップリングも良い
良いアーティストはすべからくカカップリング曲も良い。
「LET’S MUSIC」は各版ごとで収録曲が変わる仕様である。
どの曲も注目するべき魅力的な楽曲ではあるんだけれど、個人的には「Money Money」を推しておきたい。
この歌の作詞を担当したのはBIGMAMAの金井政人。
ちょくちょくSexy Zoneの楽曲の作詞を手掛ける金井政人であるが、今作でも金井の手腕がいかんなく発揮されている。
ユーモア溢れる言葉選びで、ダンサンブルな楽曲の高揚感を彩っている。
そう。
この歌、妙な中毒性があるのだ。
Sexy Zoneってクールな歌も歌えるし、「LET’S MUSIC」のMVをみてもわかるとおり、ダンス一本でゴリゴリに魅了することもできる。
けれど、ふいにこういうアグレッシブな楽曲を流れの中にぶちこんでくる面白さがある。
サビで幾度となく連呼される「ま」の音。
一体、何回上唇と下唇をくっつけさせるのだと思いたくなるけれど、その音が効果的なリズムを生み出し、中毒性のあるメロディーラインの中毒性をより増大させている気がするのだ。
このあとを控えている「Fever」が英詞に洒脱な楽曲だからこそ、より「Money Money」のダンサンブルな中毒性が際立っているように感じる。
良いアーティストはカップリング曲も良いから目が話せないんだよなあ、と改めて思うのである。
まとめ
カップリング含めたトータル5曲を聴いても感じることだし、最近リリースされた楽興全てを聴いていても思うことだけど、同じカラーの楽曲はそう簡単には披露しないぜという並々ならぬ意志を感じるSexy Zone。
ただ、そこに通底しているのは、Sexy Zoneの表現力の高さなのではないだろうか。
「LET’S MUSIC」では、ファンクというテイストを効果的に使い、音楽の楽しさを提示したSexy Zone。
ダンスもかっこよさとユニークさに包まれていて、Sexy Zoneならでは、の要素がふんだんに詰め込まれている。
これから先も、このグループの目が離せない。
改めて、そんなことを思うのである。
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