2021年個人的ベストソング21

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2021年最後の日なので、2021年最後の記事として本年のベストソング記事をランキング形式で上梓しようと思う。

なお、楽曲選定の条件は下記とする。

・選出ベストソングはいわゆる“邦楽”
・ひとつのアーティストにつき、選定は一曲まで

あと、今年はベスト20ではなく、ベスト21とした。

2021年なので、1と2に数字にまつわる数でランキングしたかったという理由だけで特に深い意味はないので、悪しからず。(同様の理由で、ベストアルバムランキングは12にしてみました)

関連記事:2021年個人的ベストアルバム12

例年のベストソング記事通り、ジャンルやキャリアや音楽の技術的な良し悪しは脇におきつつ、自分の価値観を軸にして好きに選んでいるので、読者諸兄はそれぞれの好みと照らし合わせながら読み進めてもらえたら嬉しい限り。

では、どうぞ。

21位〜11位

21位:スカートとPUNPEE 「ODDTAXI」

TVアニメ『オッドタクシー』の主題歌だったこの歌。

アニメにもハマった今作をまずはベストソングのひとつとして挙げることにした。

スカートとPUNPEEというタッグが良い。

甘くて柔らかいスカートの歌声と、PUNPEEのスタイリッシュなフロウが美しく交錯するのだ。

スカートらしい研ぎ澄まされたシティ感あるアレンジの中、PUNPEEがいつものように音楽を乗りこなしていくサマにぐっとくる、そんな一曲。

20位:新しい学校のリーダーズ 「Pineapple Kryptonite」

新世代ポップス感のある新しい学校のリーダーズの「Pineapple Kryptonite」。

言葉のチョイスや音の運びがスタイリッシュながらもユーモアを覗かせていて、ついついリピートをしてしまう一曲。

88risingに所属していることもあって、サウンドの装いも海外に目配せをした趣があって、結果、新時代のポップス感も生み出している感。

日本のガールズグループが生み出す音楽に新風を巻き起こす予感しかしないところもGOOD。

19位:Cody・Lee(李) 「悶々」

サウンドだけでこんなにも個性を際立たせるバンドもそうはいないと思う。

しかも、Cody・Lee(李)って、<こういうタイプ>の歌ばかりなのかといえば、そんなこともなくて、楽曲ごとにまったく違う色を提示するのだ。

ここが凄い。

「悶々」が生み出すこのサウンド、この楽曲構成は間違いなくCody・Lee(李) にしか出せないものだと思う。

なのに、Cody・Lee(李) の音楽を色々聴くと、こういうタイプの歌は必ずしもそんなに多くなかったりもするのが面白いところ。

なんにせよ、この楽曲からにじみ出るユーモアが猛烈に好きという話。

あと、MVと楽曲のシンクロ率も見事なので、ぜひMVも観てほしい一曲である。

18位:藤井風 「きらり」

去年、音楽シーンにおいて大きな存在感を解き放った藤井風。

多くのリスナーが大絶賛となったし、自分も昨年のベストソングで1位の藤井風の「へでもねーよ」を選んだ。

そんな藤井風の楽曲で、今年、個人的に特にハマったのが「きらり」。

「きらり」はCMソングに起用されるということもあり、もしかしたら昨年の独創的な藤井風の魅力がナリを潜めたポップな歌を作るんじゃないか・・・と個人的に勝手に懸念していたんだけど、それは杞憂だった。

もちろん、昨年の歌にはない疾走感やキャッチーさが楽曲に内包している。

んだけど、それを踏まえつつも藤井風ならではの個性が融合されることで、今までとはまた違ったカラーの歌になっているのだ。

グルーヴをのりこなしてしまう軽やかなボーカルが良いよなあと改めて思う。

関連記事:藤井風の「きらり」に宿るささやかな中毒性の考察

17位:BE:FIRST 「Gifted.」

2021年11月3日にメジャー・デビューを果たしたBE:FIRST。

「Gifted.」は、そんなBE:FIRSTのメジャー・デビュー曲である。

パフォーマンスに磨きをかけているグループだからこその、じわじわと盛り上げていく楽曲展開。

アレンジの力でもっとポップな楽曲にすることだってできるなかで、一聴のわかりやすさよりも楽曲が持つアート性や、BE:FIRSTが持つパフォーマンスの凄みに焦点を当てたようなサウンドメイクになっているのが良い。

何よりデビュー曲でありながら、ここまで荘厳かつどっしりとした佇まいで、<聴き惚れてしまう>楽曲を表現できるのが素晴らしい。

関連記事:BE:FIRSTの「Gifted.」がデビュー曲でありながらラスボスの件

16位:スピッツ 「大好物」

いつしか大物アーティストとしての安定感みたいなものすら感じるようになってきたスピッツ。

スピッツの歌って良い意味でするめ曲で、素朴な装いを感じることが多い。

でも、丁寧に聴けば聴くほどに、他のアーティストにはない観点で音に拘っていることを強く感じる。

飄々としている感じだけど、音に圧倒的な説得力を感じるし、音色そのものの研ぎ澄ませ方も絶妙なのだ。

「大好物」は、スピッツが持つロック性とメロウな要素が有機的に結びついたナンバーのように思うし、近年のスピッツ楽曲でも随一に気にっている一曲である。

関連記事:スピッツの「大好物」を歌詞のフレーズひとつひとつから味わう選手権

15位:Kroi 「Balmy Life」

2021年6月23日にメジャー・デビューを果たしたKroi。

Kroiというバンド名にしているだけあって、ロック、ヒップホップ、ソウルなど幅広い音楽を吸収しつつ、自分たちの音楽としてアウトプットしているのが良い。

「Balmy Life」は、そんなKroiの魅力をもっともキャッチーな形で昇華した楽曲なんじゃないかと思っている。

キャッチーかつダンサンブルなサビが展開したかと思えば、その後は躍動感に満ちたラップが展開する流れも良い。

いわゆる<オシャレ>なロックが好きな人なら、きっと刺さる人が多いのではないかと思う、スキのない完成度である。

14位:三浦大知 「Backwards」

自分の年間ベストソングの記事的には、もはや常連感が出てきた三浦大知。

いや、常連になってしまうのも理由があって。

曲を出すたびに「前の良さ」を軽やかに更新するし、その良さに深みが出てくるのだ。

なにより、三浦大知の持っている良さって色んな意味で唯一無二なのが強い。

「Backwards」は、三浦大知とNao’ymtのタッグ。

この時点で、やばい。

今までのタッグ曲とはまた違って、闘志あふれるアグレッシブなナンバーになっているのが、個人的なグッとポイント。

某テレビ番組のパフォーマンスでも、ボーカルを躍動させまくっていて、メロディーの枠からはみ出ながら歌いこなしているサマをみて、やっぱりこの歌が持つアグレッシブ感が良いなあと思った次第。

関連記事:三浦大知の「Backwards」で魅せる、突き抜けたアグレッシブ性

13位:マカロニえんぴつ 「なんでもないよ、」

この曲は、他のマカロニえんぴつの楽曲と温度感が違うと思った自分。

なんというか、楽曲に対する<気合い>の入れ方が違うなーと勝手ながらに思ってしまったのである。

言葉の強度が違うというか、サウンドの展開から<その言葉を大切にしている感じ>がひしひしと伝わってくるというか。

その結果、どこまでも自分的にぐさりと刺さってしまった、という話。

はっとりならではの紆余曲折しながらも本質をぐさりと突き刺す言葉がどこまでも秀逸で。

からだは関係ないほどの心の関係

とか

そんなんでもなくて、ああ、やめときゃよかったな
「何でもないよ」なんでもないよ、

とか、こういうフレーズひとつひとつにぐっとしまうのである。

あと。

キーボードがバンドにいる構成だからこその構成と、打ち込みのバランス感も見事で、マカロニえんぴつのアレンジ力にも惹き込まれた歌だったりする。

関連記事:マカロニえんぴつの「なんでもないよ、」の歌詞が持つ文学性

12位:PEOPLE 1 「怪獣」

「怪獣」は疾走感のある中に、ソリッドみのある楽曲構成もあって、さらっと聴けるのにどうしようもない中毒性がある。

リズムアプローチが秀逸で、難しいことを考えずとも、するっと聴けてしまう音楽的快楽がある。

もうこの歌の存在がある意味<怪物>だよなーと思ってしまう自分がいる。

メロディーパートも主張が強いメロディーなんだけど、ちゃんとサビが一番の輝きを放っている構成なのも、良い。

PEOPLE 1も、楽曲ごとに表情が大きく変わるアーティストなので、一曲を選ぶのは難しいけれど、個人的には「怪獣」が一番だったというアレ。

11位:King Gnu 「一途」

『呪術廻戦』の映画主題歌としても話題の一曲。

イントロを聴いた段階で、「あ、これ、自分が好きなタイプのKing Gnuの歌だ」と確信。

怪しくもソリッドなギターの音色がたまらない。

個人的には常田の歌声がスパイスを効かせている切れ味鋭い歌が好きなんだけおd,この歌は井口と常田のボーカルのコントラストが最後まで冴え渡っている。

かつ、処理が追いつかないままに次々と情報を放り込んでくるような楽曲構成も良い。

あと、単純にロックバンドとしての演奏力の高さも、今作のかっこよさを際立たせているしね。

King Gnuだからこその破壊力ある一撃である。

関連記事:King Gnuの「一途」の歌詞とボーカルと番狂わせの件

 

 

 

閑話休題・・・!

去年のベストソングがこうだった。

関連記事:2020年個人的ベストソング20

ここと比較すると、藤井風、三浦大知、King Gnu以外は新しく名前を挙げたアーティストになる。

そのアーティストにしかない個性が際立っていると、ついつい自分は惹かれてしまうんだよなーと、そんなことを思ってしまう簡単な総括。

それでは、10位以降を、どうぞ!

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10位〜4位

10位:クレナズム 「酔生夢死」

静と動のコントラスが芸術的な一曲。

ほんと、メロパートとサビでがらっと表情を変える瞬間に、いつもゾクゾクしてしまうのだ。

サビに入ってギターが轟音になる中で、煩いはずなのに明確な滅びにも似た美しさが楽曲で描かれていく感じが、たまらない。

シューゲイザー的なエッセンスを加えつつ、バンドが持つポップな色合いも投影しているそのバランス感が自分のツボだった。

クレナズムだからこその高揚感が、この歌には間違いなくある。

9位:リーガルリリー 「東京」

イントロだけで感じる、衝動をダイレクトに音にしている感じ。

でも、単にがむしゃらなのではなく、バンドとしての演奏力の高さものぞかせる構成なのが良い。

自分的には<ロック>が持つ、<ロック>のかっこよさを率直に音にしている感じがして、聴くたびにドキドキさせられる。

ギターが鳴って、ベースが鳴って、ドラムが鳴っているという基本の構図。

その基本の構図で勝負しているのに、鳴らし方や各楽器の音色の感じで明確に自分の美学を描いてみせる感じ。

「東京」という歌に、バンドが持つロマンと美学が込められているように感じてならないし、自分たちの拘りを貫くというところに妥協が一切ないからこそ、<東京>という街を描くこの歌が鮮やかに冴え渡る。

8位:The Songbards 「夕景」

こんなにも歌の中で、直接的な言葉を聴かずとも<夕景>が見える歌もそうはないと思う。

歌心があって、美しいハーモニがある。

ノイジーに響くギターの音色が優しく幻想的な空気を作り上げることで、少しずつ歌の中に<夕景>が見えてくる、そんな気分になるのだ。

にしても、The Songbardsは単に<歌>を聴かせるのではなく、リスペクトする海外バンドのエッセンスを音やコード進行に投影させながら、楽曲全体を構築していくのが良い。

だからこそ、<歌>だけじゃなくて<楽曲全体>が景色を描いているような心地になるのかなーと勝手なことを思ってしまう。

そんなThe Songbardsの魅力が溢れまくっている、美しい一曲。

7位:MAISONdes 「ヨワネハキ feat. 和ぬか, asmi」

自分のブログでは部門別のベストアーティストの発表はしないんだけど、もしソングライティング部門みたいなものでランキングを作るとしたら、自分は和ぬかの名前を1位に挙げていたと思う。

それほどに、自分は和ぬかの楽曲に魅了されたのだった。

ひとつのアーティストはひとつ縛りなので、結果としてこの歌を選んだけれど、和ぬかが発表した「寄り酔い」も個人的なツボで、どちらをこの記事に名前を挙げるかで悩んだのだった(結果、「ヨワネハキ」を名前を挙げることにしたが)

さて、話を「ヨワネハキ」に戻そう。

この歌が良いのは、和のエッセンスを定期的に楽曲に忍ばせているところ。

具体的にはBメロで一回空気感を変えるときに、和のテイストを意識的に強くしている。

さらにサビのフレーズでも、「一歩前に出るのはやめときます」みたいな「やめておきます」ではなく、「やめときます」という言い回しにしており、メロと言葉のハマり具合を丁寧に調節しているところもポイントで。

素っ頓狂な和ぬかの音楽世界に、asamiのキュートかつカラフルな歌声が混ざることにより化学反応も見事で、圧倒的な魅力を解き放っている。

6位:長谷川白紙 「ユニ」

5分ちょっとで、こんなに己の美学を音に落とし込み、芸術的なレベルに昇華している楽曲が「ユニ」以外にあるだろうか、と思ってしまうような完成度。

イントロで突然大きな音を鳴らす仕掛けもそうだし、繊細なサウンドメイクの中に、人の声の(ような)SEを差し込むユーモアもそうだし、サビ前の「べっ」という音もそうだし、至るところに長谷川白紙のセンスが炸裂している。

美しくて、どこか可笑しくて、面白みがあるのに、切ない世界観に、聴き惚れてしまう。

かつ、言葉選びも攻めていて、力強いワードで歌を紡いでいる。

歌の途中で出てくる「花」の描き方だったり、他の日本のポップスでは出てこないようなワードのチョイスだったり、「誤魔化すなよ」というワードで終わらせるメッセージ性だったり。

とにかく冴え渡る要素が多くて、是が非でも誰かにオススメしておきたい楽曲として君臨している。

5位:STUTS & 松たか子 「Presence I feat. KID FRESINO」

『大豆田とわ子と三人の元夫』というドラマが素晴らしかった。

というのが前提にあるし、2017年の『カルテット』然り、松たか子が主題歌を歌うドラマの素晴らしさが半端ないよね、という話。

思えば、テレビドラマでこういう音楽が流れるという事実のワクワク感が半端ない。

STUTSのトラックメイカーとしての素晴らしさ、松たか子のミステリアスなのに包容力のある歌声、KID FRESINOの絶妙な温度感で繰り出されるフロウ。

もうどれもが素晴らしいし、この人たちの才能が純度の高い形で混じり合うからこそ、とんでもない破壊力になっていることを実感する。

ほんと、こういう歌が、日本の音楽シーンのど真ん中的な立ち位置で流れている事実が最高よな、という話。

4位:星野源 「創造」

「不思議」も捨てがたい楽曲だったんだけど、個人の好みとしては「創造」だったので、こちらを選んだ今年の年末。

「おげんさんといっしょ」でアレンジ違いのこの歌を披露しているのを聴いて、よりこの歌に対する好き度が増す自分がいた。

単純に任天堂のゲームに思い入れが強いので、この歌が好きというところもある。

そうなのだ。

この歌、歌詞もサウンドも任天堂へのリスペクトが溢れている。

なのに、紛いもなく星野源の作家性を発揮している楽曲にもなっている。

今年の星野源のエピソードで、作曲方法をギターからキーボードに変えることで、自分の手癖から脱出して楽曲を量産することができたというものがあるんだけど、その中で最初期にできた歌が「創造」というエピソードを聴いた上だと、より星野源の私小説的な歌としても響きも強くなって、ぐっとくるモードが増す。

星野源のアイデア炸裂具合、マジで半端ない。

関連記事:星野源の「創造」が任天堂への愛とリスペクトで詰まっている件

 

 

 

閑話休題・・・!

特に意識していなかったんだけど、実はここのフェーズだと、昨年のベストソングで名前を挙げた人が一人もいない。

わりとこの事実にびっくりしてしまった。

いやーマジで自分はすぐに目移りするタイプの音楽リスナーなんだなーと勝手なことを思ってしまう。

それでは、ベスト3、どうぞ!

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3位〜1位

3位:Official髭男dism 「Cry Baby」

1位になってもおかしくない求心力があったんだけど、ランキングとして並びなおしていると、なぜか3位になっていた一曲。

Official髭男dismの場合、個人的に好きな歌が多すぎて悩んでしまうのが原因な気もする。

まあ、そんな中であえて一曲を選ぶとしたら、自分は「Cry Baby」だったわけだけども。

この歌の何がいいって、その構成。

一見するとコード進行含めて無茶苦茶な展開なのに、Official髭男dismだからこその力技で、その辺のポップスではなし得ないキャッチーさに落とし込んでいるのが見事というほかない。

実際、自分はこの楽曲のそういう部分に惹かれて、何でもリピートしたのだった。

ヒゲダンなんて当然ながらハードルが上がりっぱなしで、並大抵の歌であれば前作との比較の中で勝手に新曲の評価を下げられそうなものなのに、そういうことが絶対に起こらない。

それどころか、想像のナナメ上を飛び越えて、「そうきたか・・・!」と唸らせるような楽曲を世に解き放つ。

ポップであるということは間違いないんだけど、この歌が持つポップ性はきっとOfficial髭男dismにしかたどり着くことができない。

改めて、そう思う。

関連記事:Official髭男dismが放つ「Cry Baby」のおぞましい世界観

2位:宇多田ヒカル 「One Last Kiss」

「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の主題歌だったこの歌。

「エヴァンゲリオン」という長い物語を締めくくる歌として、新曲で何かを差し出すとしたらこの歌しかない、という文句のつけようのない完成度の一曲。

「シン・エヴァンゲリオン劇場版」という映画にバチクソにくらった自分としては、この歌が1位でもおかしくなかった。(書かないけれど、映画ランキングを作るなら、間違いなく自分は1位に「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の名前を挙げる)

なのに、ランキング付けしていると2位にしている自分がいる。

でも、歌、音、歌詞など、歌が構成する完成度がとにかく高くて、宇多田ヒカルというアーティストの才能を嫌でも味わうことになるような楽曲になっている。

あと、余計な音が一切鳴っていないのもポイントで、必要なものだけ限界まで研ぎ澄ませているような感じがするのも、良い。

そして、この歌がこういう終わり方をするのかという驚きもあって、そこもある意味で「新劇場版エヴァンゲリオン」と通ずるものがあるかもしれない。

関連記事:宇多田ヒカルの「One Last Kiss」とエヴァンゲリオンのシンクロ率について

1位:Sexy Zone 「RIGHT NEXT TO YOU」

ランキング付けするとなると、当然ながらに2021年の歌を聴き直すことになる。

で、ランキングに入れたい曲をピックアップしていく中で、順々に楽曲に順番をつけていくことになるんだけど、実をいうと、今年はけっこう1位をどうしようか迷った。

というのも、1位にしたいなという思う楽曲が多かったからだ(変な言い回しではあるけれど)。

ただ、そうなると何を軸にして1位に決めるか、というのが問題となる。

そこで、振り返ってみたのが初めて楽曲を聴いたときの「!!!」という、ビックリマークの数。

これが多かったものを、今年の1位に選ぶことにした。

で、それが自分の中では「RIGHT NEXT TO YOU」だった。

なので、「RIGHT NEXT TO YOU」を1位にしたのだった。

いや、ほんと、「RIGHT NEXT TO YOU」は今聴き直しても凄い楽曲だと思う。

いわゆるJ-POPとも違う手触りだし、いわゆる洋楽とも違う手触りである。

さらに言えば、最近の多人数グループだとK-POPに影響を受けた楽曲を歌っているアーティストも多いけれど、K-POPともまったく違う手触りに自分は感じられて、細かいリズムアプローチや楽曲展開の中で、唯一無二性を獲得した一曲だと感じる。

あと、これをSexy Zoneの歌っている、というのが良い。

というのも、単純にもっと歌が上手いアーティスト、というのはたしかに他にもいると思う。

でも、そのアーティストが<自分の個性が際立つボーカル>でこの歌を歌ったとしたら、間違いなく「RIGHT NEXT TO YOU」の魅力はこういう形で出なかったと思う。

少なくとも、自分がこの曲をそこまで良いな、と思うことはなかった。

この歌の良さを語るうえで、サウンドメイクやリズムアプローチの妙、楽曲構成の革新性は重要になるんだけど、そこが際立つのは、Sexy Zoneにしかない表現力があるからこそ、という話なのである。

つまりは、「RIGHT NEXT TO YOU」はSexy Zoneが歌うからこそ、輝く歌になったと思うわけである。

・・・ということを踏まえたうえでも、個人的なベストソング1位としてSexy Zoneの「RIGHT NEXT TO YOU」にしかないな、となったのでした。

一点だけ加えるなら。

今年のSexy Zoneの楽曲でいうと、音楽好きの間では「RIGHT NEXT TO YOU」が話題に上がりがちな感があるけれど、そのあとにリリースされた「LET’S MUSIC」も、良いなあと思っていて。

Sexy Zoneが持つアーティスティックな部分が炸裂しているので、こっちももう少し話題になってもいいのに、と勝手に思ってしまう自分がいたりして。

・・・なんて書きながら、「RIGHT NEXT TO YOU」を聴き直しているけれど、やっぱりこの歌の破壊力と革新性は、とんでもないよなーと改めて。

関連記事:Sexy Zoneの「RIGHT NEXT TO YOU」が最高傑作と思う理由

まとめ

1位:Sexy Zone 「RIGHT NEXT TO YOU」
2位:宇多田ヒカル 「One Last Kiss」
3位:Official髭男dism 「Cry Baby」
4位:星野源 「創造」
5位:STUTS & 松たか子 「Presence I feat. KID FRESINO」
6位:長谷川白紙 「ユニ」
7位:MAISONdes 「ヨワネハキ feat. 和ぬか, asmi」
8位:The Songbards 「夕景」
9位:リーガルリリー 「東京」
10位:クレナズム 「酔生夢死」
11位:King Gnu 「一途」
12位:PEOPLE 1 「怪獣」
13位:マカロニえんぴつ 「なんでもないよ、」
14位:三浦大知 「Backwards」
15位:Kroi 「Balmy Life」
16位:スピッツ 「大好物」
17位:BE:FIRST 「Gifted.」
18位:藤井風 「きらり」
19位:Cody・Lee(李) 「悶々」
20位:新しい学校のリーダーズ 「Pineapple Kryptonite」
21位:スカートとPUNPEE 「ODDTAXI」

というわけで、2021年個人的ベストソング21、なのでした。

いやー毎回ランキング決めで四苦八苦する自分。

今回も何十回も楽曲を入れ替えながら、このランキングにしたのでした。

ランキングに入ってない中でも好きな楽曲はたくさんあって、ランキングに入れたい曲は無数もあって、好きなアーティスト、思い入れのあるアーティストが増えるたびに、このジレンマに苦しむことになる。

まあそれならそもそも順位付けなんてしなきゃいいのにというお声もあるだろうけど、<それでもあえて順位付けする>ことで、このブログを新しい音楽と出会うきっかけにする人にとっての間口になるのかなーと思い、こういう記事を年に一回書いている次第。

まあ、自分が好きな歌はこれだったかなーとか、この歌は聴いたことないからせっかくだから聴いてみよう、というテンションで、楽しんでもらえたら嬉しい限り。

さて、2021年のブログ更新もこれが最後。

この一年、このブログをちらっとでも読んでくださった皆様、本当にありがとうございました!

来年も懲りずに細々とブログを更新しようと思いますので、お暇なときに読んでもらえたら嬉しいです。

それでは、良いお年を!

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