前説

[ad]

というわけで、第12回CDショップ大賞2020の作品が決定しました。

この記事では、選ばれた作品ひとつひとつについて、簡単なコメントを述べてみたい。

なお、当該の作品一覧はこちらでも確認できます。

http://www.cdshop-kumiai.jp/taisho/about/

本編

あいみょん『瞬間的シックスセンス』

女性ソロアーティストで一枚アルバムを選ぶとしたら、このアルバムを名指す人も多いだろう。

ポップだしキャッチーだし、とても大衆的なんだけど、どこかクセも感じさせるのがあいみょんの楽曲の魅力だと思う。

総合的なアルバムのクオリティーはとても高いし、好み以外の部分で点数を下げることもないようなスキのない作品だと思う。

アルバムタイトルやアートワークにうもグッと来るし、CDショップ大賞の名にふさわしい作品である。

THE YELLOW MONKEY『9999』

19年ぶりにリリースされたイエモンのアルバム。

待望という言葉がふさわしいアルバムでありながら、音楽メディア(というか、自分の観測範囲のメディア)ではあまり積極的に話題にされなかったように感じるが、いわゆる復活組のバンドとしては考えられないくらいに完成度が高く、かつ未来への可能性を感じさせる作品だったように思う。

要は、イエモンはまだまだノスタルジーの対象ではないんだなーということ。

というか、ある種のレジェンド感も出てきた感じがある。

なんかサウンドにスキがないんだもんなあ。

小沢健二『So kakkoii 宇宙』

聴いてはみたんだけど、そんなには聴き込んでいないアルバム。

小沢健二が好きな人なら間違いないと思うし、歌詞の作り方は素晴らしいよなーとどの作品を聴いていても思うこと。

文学性を感じさせる数少ないソングライターだと思う。

Official髭男dism『Traveler』

今更もはや言うことなんてないような名盤である。

下記の記事に細かく書いているので、よかったら読んでみてほしい。」

 

関連記事:Official髭男dismの「Traveler」における個人的な感想

カネコアヤノ『燦々』

カネコアヤノのこのアルバム確かにすごく良いアルバムだなーと思うし、色々名盤が揃っている2020年のアルバムの中で、このアルバムを推してくるCD屋さんのセンスが好きだ。

尖っているんだけど、穏やかさも感じさせる音楽性。

わかりやすい華々しさではないんだけど、生活の中に明かりを灯すような作品世界。

刺さる人には、とてもよく刺さる作品だと思う。

King Gnu『Sympa』

King Gnuも色んなところで語った気がするので、ここではあまり触れないようにしておく。

それにしても、2020年にリリースされる新しいアルバムが楽しみである。

このアルバムからの進化が果てしなさそうなので、ワクワクが止まらないところが、ある。

サカナクション『834.194』

自分のアルバムランキングでも一位にしたこのアルバム。

 

関連記事:2019年個人的ベストアルバム25

 

きっとこのアルバムからサカナクションにハマる人もいたんじゃないかと思うほどの意欲作だった。

次にサカナクションが何を仕掛けるのかはわからないけれど、まだまだドキドキさせる音楽を作り出してくれるんだろうなーと思う。

一時期はもうアルバムなんて出ないんじゃないのか、と苦言を呈してしまってすまない、という気持ちで今はいっぱいである。

椎名林檎『三毒史』

椎名林檎がすごいところは、音楽性は変えつつも椎名林檎的なブランドを損なわないようなアルバムをきちっとリリースするところにあると思っている。

椎名林檎のキャリアに名を連ねることに違和感がないアルバムしかリリースしない感じがするというか。

コラボが多いから、椎名林檎らしさが損なわれる恐れだってあるのに、そういう懸念をあっさり回避してしまうポテンシャルがある。

昨今は、東京事変での活動が話題になりがちだけど、根本にあるソロ活動がとてつもないからこそ東京事変の復帰も映えるんだよなーと思う。

スピッツ『見っけ』

こういうランキングだとスピッツで常連だよなーと思うし、それは一切今まで期待を裏切らなかった現れだよなーと思う。

バンドであることの意味を作品に出しがちなスピッツであり、バンド活動そのものを物語にするという初期のスピッツでは想像がつかなかった方向に向かっているけども、不思議と妙な熱さやあざとさを感じさせないのは、スピッツだからこそだと思う。

するめ曲が集結した、最強のするめアルバムというのが、個人的なこのアルバムの印象である。

sumika『Chime』

どうしてもレジェンド系のバンドや、尖ったテイストのバンドや、紅白に出て大きな話題になったバンド以外は、わりとこういうランキングから外されがちである。

にも関わらず、sumikaはランキングしている。

いわゆる“フェスによく出るバンド”としては異例の快挙なのではないかと思う。

でも、そのチョイスに納得してしまうのは、このアルバムが素晴らしいから。

間口が広いし、完成度が高いし、色んな観点からアルバムを楽しむことができる。

sumikaというバンドが、単なるキラキラなバンドではないことは、このアルバムを聴くだけでも十分に納得することであろう。

 

関連記事:sumikaのアルバム「Chime」の良いところと悪いところ

 

[ad]

Tempalay『21世紀より愛をこめて』

色んなバンドを聴いている人ほど、このアルバムの存在は無視できないと思う。

良い意味で不気味というか、独特な音がそこに響いているというか。

はっきり言えば、異端なできのアルバムだと思う。

そして、その異端さが限りなく冴え渡っていると思う。

サイケデリックな音に痺れたいなら、まずはこのアルバムでしょ、という文句なしの一作。

DYGL『Songs of Innocence&Experience』

自分の年間ランキングには入れなかったけれど、たしかに選ばれること自体は納得のアルバム。

やはり、音の水準が国際的というか、バンドメンバーの見ている水準が他のバンドとちょっと違う、みたいなところがある。

洋楽コンプレックスなんて馬鹿らしくなるほど、世界に距離の近い音を鳴らす日本のバンド。

こういうバンドが増えると、よりバンドサウンドは開けていくんだろうなーと思ったりする。

長谷川白紙『エアにに』

音楽そのものに対する挑戦心がずば抜けているアルバム。

このアルバムまでくると、日本と世界みたいな対比すらバカバカしくなるような、自由な発想で音が紡がれていく。

長谷川白紙には、どんどんと良い意味でわけのわからない、秩序が崩壊したような音楽を作ってほしいなーと思う。

ってか、こういうアルバムも選ばれるところが、CD大賞の面白さだなーと思う。

パソコン音楽クラブ『Night Flow』

このアルバムって、長谷川白紙がコラボした楽曲も入っているから、実質二冠????とわけのわからないことを考えていた今。

レトロだけど新しさも感じさせるのが、パソコン音楽クラブの面白さだと思う。

そういう意味では、ポケモンの主題歌に選ばれたのもある意味妥当なのかなーと謎なことを考えている今。

BiSH『CARROTS and STiCKS』

楽器を持たないパンクバンド、というコンセプトを音に落とし込んだような作品。

すっかり国民的な知名度になった彼女。

尖っていることが当たり前と思われる立場だけど、そういう期待にもきっちり応えるような意欲作を出すところに、BiSHの強さが宿っているのかなーと思う。

まとめ

というわけで、第12回CDショップ大賞2020に選ばれた作品について、それぞれ簡単にではあるが、コメントしてみました。

当たり前だけど、どのアルバムも名盤であることは間違いない。

まだ聴いていないアルバムがあれば、ぜひ聴いてみてほしいなーなんて思う。

特に、sumikaが選ばれたことが個人的に凄いなーと思っている。

まあ、あのアルバムよかったもんな〜。

では、今回はこの辺で。

ではではでは。

[ad]

LINEで送る
Pocket