前説
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来年ブレイクするバンドって誰ですか?って質問がよくくる。
もちろん、これに対する意見は来年の頭に書くべきだから、今具体的に言葉にするべきではないんだろうけれど、一組だけすでにこのバンドはガチだろうと思えるバンドがいる。
ニガミ17才だ。
この記事では、そんなニガミ17才の話をしたい。
本編
こういう記事を書くと、いやニガミはとっくにブレイクしているでしょ?と騒ぐオタクが現れる。
何をもってブレイクとするのか?は様々な記事で書いてきたので、いちいち書かないけれども、最近思うのは、音楽だけでメシが食えそうな感じ、になってきてこそ“ブレイクした”と言えると思うのだ。
だって、音楽でメシが食えない状態なのにブレイクしたとか、大きくなったとか言われたら、どうなのよ、それって思うから。
というか、ファンの一人として言えば、そのバンドに望むのは、恒常的に良い音楽を作り、良いライブをしてくれることなわけで、そのラインにのったなーと感じられてこそ、僕は「ブレイク」という言葉をそのバンドに捧げたいわけなのだ。
で。
ニガミはそういうラインのブレイクの波にのっていく気がする。(ちなみに今が経済的にどういう状況なのかは全然知らんので、この辺りは俺の妄想がたぶんに含まれているわけだが)。
まあ、御託はどうでもいい。
要は、来年ブレイクしそうなニガミ17才というバンドは、どの辺りが魅力なのか、この記事で入口の入り口みたいなことを書いておきたいなーという話なのである。
リズムがキレキレ
聴いてもらったらわかると思う。
リズムの打ち方が不気味だと思う。
各楽器がどういうリズムを打っているのか細かく聴いてもらうと、その変態性が見えてくるかと思う。
少なくとも、その辺のバンドとは違うリズムの打ち方をしていることはわかる。
リズム隊がこんなにキレキレで、存在感を示すバンドも珍しいと思う。
ベースが自由に音の中を動き、ドラムがシビアなリズムで楽曲の世界を作り上げる。
そうなのだ。
このバンド、リズム隊がエグいのだ。
で、ギターとかキーボードも、バンドが持つリズムの不気味さを引き出すために音を鳴らしているところがある。
リズムの打ち方が楽曲のジャンルを変えていく。
そういうことをよく知っているバンドだからこそのアプローチである。
ちなみに、ライブでもややこしいリズムの楽曲を、一切乱さないで演奏をし、まとめあげてしまう。
一度、ライブを観ただけで、バンドの(特にリズム隊の)卓越した演奏技術を味わうことができるのだ。
早口のボーカルと予想のできない展開
リズムがキレキレなのに対して、ボーカルはラップのように、早口でまくしたてるように歌う。
メロディーの起伏がないからこそ、バンドのリズムにより耽溺できるというところがあるのかもしれない。
また、ボーカルの音の高さが、楽器の音とほとんどぶつからないところも、ニガミの音楽の特徴かもしれない。
というか、聴いていてギターとかよりもベースとドラムの音に意識が向いちゃうタイプの音楽なのだ、ニガミの音楽って。
メロディーよりもリズムの部分に意識を向けたくなるような音楽を生み出すのである。
実際、サビでどかーんと盛り上がる感じの楽曲はほとんどなくて、ある意味でメロもサビも関係なく、頭からお尻まで全てがハイライトである楽曲も多い。
なんせ、楽器のリズムが妙なのだから、ある意味で当然である。
メロディーはサブなのは、楽器の役割でも同じで、ギターのリフとかキーボードのソロみたいな、楽器が紡ぐメロディーで魅了する瞬間も、ニガミに至ってはあんまりない。
根本にあるのは、リズムだと僕は思う。
永遠と楽器が生み出すリズムに酔いしれてしまうのだ。
そういう独特さがニガミには、あるように思う。
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演奏が上手い
ニガミの魅せ方って面倒くさい。
日本人の多くはリズムに対しては「ベタ」を望んでいる人が多いわけで、例えば五拍子の曲なんてやったりしたら、ノリ方がわからず、手拍子をすることもできず、途端に棒立ちになって音楽に対して沈黙してしまうことも多い。
だから、多くのはバンドは四拍子を採用するし、売れている歌の多くが四つ打ちになったりする。
けれど、ニガミはわざわざややこしいテンポで曲を紡ぐ。
むしろ、そういう変拍子であることで存在感を示すことが多いし、フェスのような短い尺のライブにおいても、変拍子の楽曲を容赦なく披露し、それをライブのハイライトにしてしまう。
ちなみに、某曲ではたっぷりと演奏に尺を使う。(これは実際に生で観てほしい)
フェスにおいてもひとつの楽曲で容赦なく尺を使うという意味では、レキシなんかにも通ずるものがある(バンドが予想のつかない演奏をすることで、どんどんライブに対する観客の集中力を上げていく、という点でもある意味では似ているかもしれない)(なお、やっている音楽は全然違うけども)
何が言いたいって、めっちゃ演奏が上手くて、その「上手さ」そのものでノックアウトさせられるのだ、ということ。
メロディーベースではなくて、演奏そのもので魅了するそういう類のバンドなのだ。
しかも、わかりやすいカッコよさではなくて、むしろアングラ臭が強いし、なんか凄すぎてなにがなんだかみたいな感じのこともあるのに、それでもきっちりとかっこいいと思わせる演奏をしてしまうのだ。
演奏そのもので、かっこよさを説得してしまうとでも言えばいいだろうか。
キャリアを積んだ“若手”バンドだからこそ為せる魅せ方である。
初めてライブでみたら、きっとこんなに演奏が上手いバンドなんだ!と卒倒すると思う。
「ライブがかっこいいバンド」ってこういうことを言うんだ、という気持ちにさせられると思う。
まとめ
で、今、ちょうど楽曲が100万とか200万の再生数に突破しているニガミなわけだけど、昨年でいえば、King Gnuがこの時期、まさしくこんな感じだった。
界隈では死ぬほど話題になっていて、YouTubeの楽曲がどんどん再生数伸びるみたいフェーズ。
だから、思うのだ。
今の盛り上がりを見ていると、来年このバンドはどかーんとくるな〜と。
来年のバズリズムの「これはバズるぞ2020」とかで、しれっとニガミ17才をランキング上位にさせる気がする。
たぶん。
当たったら少しだけ褒めてほしい。
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