Mr.Childrenの「永遠」について。小林武史とタッグを組んだ破壊力

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この人とこの人が組んだら破壊力がエグいことになる・・・という組み合わせってあると思う。

例えば、Perfumeと中田ヤスタカのタッグはもっとも有名なもののひとつだろう。

あるいは、ちょっと前になるけれど、ももいろクローバーZと前山田 健一のタッグとかその一つだと思う。

最近だと藤井風とYaffleとのタッグの破壊力はエグいことになっていると思う。

アーティストの良さが際立つうえで、誰とタッグを組んで楽曲を制作するか、ということが挙げられると思う。

特に楽曲をプロデュースする立ち位置に誰が関わるのかは重要なポイントとなるだろう。

こと、Mr.Childrenにおいては、そこの立ち位置として名前が挙がるのは、小林武史だと思われる。

アレンジャーとしての小林武史を好きと思うかどうかは人によって意見があるかもしれないが、ミスチルが第一線で活躍していくなかで、小林武史が与えた影響はとてつもなく大きいことは確かだと思う。

ただ、近年はミスチルは小林武史とタッグを組むことは辞めて、セルフプロデュースで楽曲を制作するフェーズになっていた。

傍目からみると、ミスチルはセルフプロデュースになることで<ロックバンド>としての色合いを強めていき、<たくさんの人に届けること>よりも<自分たちがやりたいこと>よりもコミットするようになっていたのかなと感じていた。

『SOUNDTRACKS』というアルバムは、今のミスチルだから生み出すことができた重厚な作品だったように思うし、良い意味でまだまだバンドとして守りに入る気はないことを実感させられたのだった。

今後も自分たちらしさに磨きをかけながら、自分たちのやりたいサウンドを鳴らす、を軸に活動をしていくのかと思っていたのだった。

そんなタイミングで放たれたのが「永遠」という楽曲だった。

本編

Mr.Childrenの「永遠」の話

アルバム『REFLECTION』以来、約7年ぶりに小林武史と一緒に楽曲を制作「永遠」。

聴いて最初に感じたのは、良い意味で懐かしい感じだった。

『重力と呼吸』や『SOUNDTRACKS』もMr.Childrenのバンドとしてのかっこよさが際立った作品である。

ただ一方で、あの頃のミスチルとは違う手触りを感じさせる作品でもあった。

違いを感じさせるうえで大きな要素となるのが、小林武史のエッセンスだったように思う。

ストリングスの存在感だったり、バンドサウンドの引き算(あるいは足し算)。

あるいは、メロディーとサウンドの交錯具合。

「永遠」には、小林武史とタッグを組むMr.Childrenだからこその手触りが宿っていたのである。

どっちが良いとか、そういう話ではない。

ただ、「永遠」には近年のMr.Childrenの楽曲とは違うドラマチック性が宿っているのは、確かだったと思う。

鍵盤の音が鮮やかな情景を生み出し、ストリングスが楽曲のドラマ性を彩っていく。

桜井の音域のあるボーカルが、そんなサウンドと美しく絡み合うことで、さらなる輝きを帯びていく。

そんなふうに感じるのだ。

「永遠」という壮大なテーマに対して、壮大なサウンドを迎え撃つからこその、圧倒的な世界観が構築されていくのである。

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Mr.Childrenだからこその重厚感

今作は、Netflix映画『桜のような僕の恋人』の主題歌である。

不勉なため、この映画がどんな作品なのかは知らないのだが、Mr.Childrenの「永遠」にどこまでもドラマ性が溢れているため、不思議と映画の景色も見え隠れしてしまう。

どんな物語かを語ることはできずとも、どんなテイストの作品かは不思議と言い当てられそうなくらいに、「永遠」の中に鮮やかな情景とドラマ性を兼ね備えているのである。

それほどに「永遠」には、途方もない説得力が宿っている。

どんなラストカットでも任せてくれ。

物語のケツはおれが支えるぜ、と言わんばかりの絶大な信頼感を覚えるのである。

映画における主題歌って、映画の余韻に大きく影響を与えることになる。

主題歌にパンチがなければ、<音>としての余韻が薄いことになりがちだ。

でも、「永遠」はきっとそんなことないんじゃないかな・・・ってくらいの絶大な信頼感を楽曲が与えてくれるのである。

なぜなのか。

一言で言えば、Mr.Childrenだからこその重厚感があるから。

百聞は一見にしかず、ではないけれど、この歌を聴いた人の多くがそう感じたのではないかと思う。

なぜMr.Childrenが長い期間、第一線で活躍し続けるのか。

その答えがここにあると言わんばかりの感涙のバラードだからだ。

桜井のコメントを見ている限りだと、歌詞においては作品とのシンクロ率を強めで書いたというようなコメントも残っている。

そこにミスチルが全振りしているのだとしたら、そりゃあとんでもないことになるわけだ。

「永遠」を聴きながら、そんなことを思うのである。

まとめ

やっぱりミスチルのバラードって聴き入ってしまうな、とそんなアホみたいなことを思った自分。

今年はデビュー30周年にあたる年らしいが、ミスチルの王道が今なお新鮮に響くのがすごい。

つくづく、とんでもないバンドだよなーと思う。

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